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『恋愛暴君』沼倉愛美さんが語るヒロイン・緋山 茜との向き合い方

TVアニメ『恋愛暴君』沼倉愛美さんが語るヒロイン・緋山 茜との向き合い方/4話放送後インタビュー

 みんなの憧れる学園のアイドル……TVアニメ『恋愛暴君』(テレビ東京にて毎週木曜日深夜2時35分~放送中)のメインヒロイン・緋山 茜(CV: 沼倉愛美)。しかし、そのイメージは1話の数秒でひっくり返る!!

 その正体は、青司(CV:小野賢章)が好きな、グルカナイフを振り回す超ヤバいヒロイン! 回を重ねるうちに、何故か可愛く見えてくるから不思議です。今回は、そんないろんな意味でも注目の茜を演じる沼倉愛美さんにインタビュー!

 

超ヤバいヒロイン、実際演じてみての印象は――
――オーディションの感想は?

緋山 茜 役・沼倉愛美さん(以下、沼倉):とっても意外でした。私、白峰樒も受けていて……というか、実は樒を受けに行ってたんです。で、その場で茜をやってみてくださいと言われて。自分の感覚的には、やっぱり樒に焦点を当てていたから、茜はダメだろうなっていうのがあったんです。なので、事務所から「『恋愛暴君』受かりました」と聞いた時は、普通に樒だと思い込んでいて、その時は電話を切ったんですけど、別の機会に事務所に行ったときに、「茜役です」と言われて。「わかりました、この前聞きました」って言ったあとに「……今、茜って言いました?」みたいな(笑)。だから、まさかでしたね。

オーディションの資料でも「泥棒猫が!」みたいなセリフは確かにあったんですけど、そこまで幅のあるキャラクターだと認識してなかったんです。学園のアイドル的な、モテモテの美少女っていうイメージが強かったので、自分ではないと思ってたんですね。なので、自分にない引き出しかもと思いつつ原作を読みすすめていったら、結構腑に落ちるところがあって(笑)。これまで品のあるキャラクターをやらせていただくことはあったけど、その中でも強いとか、芯のある女性が多かったので、そこで自分が選ばれたのかなって思いました。

――樒役は原由実さんでしたね。

沼倉:それも意外でした! 2人で、イメージ的には逆だよねって話ていて。でも(原)由実ちゃんがやっているのを見て、驚きもありましたし、納得もしました。なんかすごく面白いですよね。

――茜にはどんな印象を持ちました?

沼倉:奥行きがある人だなと思いました。表面的には青司くんへの愛があって、その愛ゆえに暴走したり、怖い部分や可愛らしい部分があるんですけど、青司くん以外に対しては結構無関心なところがあって。そういう茜さんはどうやってできていったのか。逆にどうして青司くんにそこまでの想いを抱くのかって思うと、すごく演じがいのある役だなと思いました。これは別の話になるんですけど、この番組のプロデューサーさんに役が決まった直後お会いした時に「沼倉さんには、すごく華があると思って選ばせていただいきました」と言っていただいたんです。やっぱり茜にも華のあるお芝居が必要なんだろうなと思ったので、頑張ろう!って思いました。

――青司以外に無関心というところで、お芝居の距離感も気を付けて?

沼倉:そうですね、全然違います。この作品は、アフレコ時の画の完成度が高いので表情が読み取りやすいんですけど、青司くんに対してはずっと笑っていて、怒ってても笑ってるみたいな感じなんです。でもグリ(CV:青山吉能)にはずっと鬼のような顔をしているので、そこは画に合わせつつ、かと言って点ばかり打とうとするとキャラクターがブレていくので、そこをいかにきちんとつなげていくかが難しかったです。

――点ばかり打つというのは?

沼倉:青司くんとグリと柚(CV:長野佑紀)と4人でしゃべっているとして、誰としゃべっているのかを分かりやすくするというのと、そのシーンの流れを汲んでやるということを同時にしないといけない。そうしないとゲームの音声みたいになっちゃうので。たとえばグリに対して怒っていても、そこで青司くんが聞いているということをちゃんと認識した上で怒るというか。あとは冷たくするけど、青司くんにデレデレしたあとなら、その声色が残っているかもしれないなとか。そういう計算みたいなものは、最初結構してたんですけど、自分の中で、だんだん自然に茜の気持ちが出来上がってきて、最近では自然になってきましたね。

――最初は考えながらだったんですね。

沼倉:1話は特にセリフ量も多かったので大変でした。セリフの尺もすごく詰められていて、ポポポポポンってリズムよくいかないといけなかったので。でも1話はグリが一番大変そうでしたけど。ただ、点を目指したほうが面白い時もあって、そこは小野賢章さんが本当に上手だと思いました。いきなりギュン!みたいな。でもそれも次を見越したギュンで、それを何度も繰り返していたので。

――茜さんに似ているところ、もしくは共感する部分はありますか?

沼倉:似てますとはすごく言いにくいですけど、う~ん、難しいなぁ。私、結構嫉妬深いんじゃないかなって思います。主人公を女の子みんなが好き!みたいな状況で、ライバルの女の子同士が仲良くなるってよくわからないんですよ! 同じ気持ちは持ってるけど、他の子が選ばれるのは嫌だって思うから、不思議だなって。その点茜さんは、本当に許さないタイプですし、モヤモヤや怒りをしっかり表現する人なので、私にとっては分かりやすくて助かっている部分はあります。なので、私もそういうタイプなのかもしれないと思いました。


柚に優しい表情を見せるところがすごくいい! そして溢れる正嫁感!

――アフレコでは、若い子からベテラン声優まで、本当に幅広いですが、どんな雰囲気ですか?

沼倉:大先輩方は、もう第一声から超面白くて! 流石です、敵いませんってなりました。だから結構後ろで笑いを堪えるのが大変というか。なのでグリもそうですし、茜もちょいちょいぶっこみたいなと思いながらやってます。

でも内容がコメディでテンポもいいので、すごく穏やかな現場だと思います。やっている間はせわしなかったりするので、その分休み時間はまったりしちゃいますね。あと長野佑紀ちゃんはホワイトデーに手作りのクッキーを持ってきてくれて、それをみんなで食べました。妹の手作りのクッキーを食べて「うまいうまい」って言いながら、ほのぼのしてました。

――グリ役の青山吉能さんと柚役の長野さんは、新人というところもあるので、何かアドバイスをしたりは?

沼倉:全然! 2人ともすっごくしっかりしていて。最初まだ樒がいなくてメインの4人とコラリ役の檜山修之さんだけで、私が一番お姉さんだなぁって思ってたけれど、私が一番できてないんじゃないかっていうくらいみんなすごくて! 出来上がったのを見て、『恋愛暴君』がさらに好きになれた感じがしたんです。

――4話までで印象に残ったところは?

沼倉:茜にもうちょっとヒロインらしさがあると思いきや、全然青司くんに相手にされていなくて。それが画が動いて声が付くと、本当にこの人、心が強いな!って毎回思います(笑)。4話でいうと、やっぱり柚に優しい表情を見せるところがすごくいいなって思いますね。

茜って柚や樒からすごく好かれてるんですけど、みんなちょっと歪んでるんですよね(笑)。そして本命には届かない、というバランスの悪さ。愛が重すぎるというのが欠点ですけど、そういうところもいいですよね。なんかそれなのに、どんどん正妻面してきてる感じがして、もうすごいなと! 風邪を引いたかもしれないってところで、青司くんにおでこをくっつけたりするところとか(笑)。

――まさしく正妻ですね。周りを見てないですし。

沼倉:そう! 一応授業中のシーンだから声を潜めたりしたほうがいいですか?って確認したら、「そういうことは気にしない人たちです」と言われたので、「そうでした……」と、普通にやりました(笑)。

――5話以降の見どころは?

沼倉:やっぱり白峰樒のインパクトがすごいですね! 茜との因縁というか、つながりが深く、茜の気持ちを揺さぶるキャラクターなので、存在感があると思います。あとはたまには茜もいいことをします。

青司くんばかりで、他の人には厳しい茜さんだけど、ちょっと弱い部分を見せたり、またちょっと青司くん以外からもモテたりしますので、まだまだ茜の見せてない面はあるなと。あとは、自分がここにいていい理由とか、自分を疑う時や認める時とか、青春ものっぽいシーンが出てくるんです。今はまだ、見てる皆さんは誰にも共感できてないと思うんですけど(笑)、もうちょっと先まで見たら共感できる部分が出てくるかもしれませんよ!

[インタビュー・文/塚越淳一]

 
作品概要
■TVアニメ『恋愛暴君』

【放送情報】
2017年4月6日からテレビ東京にて、毎週木曜日深夜2:35~
2017年4月8日から?BSジャパンにて、毎週土曜日深夜0:30~
2017年4月8日からAT-Xにて、毎週土曜日夜11:30~
リピート放送:毎週日曜深夜2:30~/毎週火曜午後3:30~/毎週金曜朝7:30~

【STAFF】
原作:三星めがね(COMICメテオ連載)
監督:濁川 敦
シリーズ構成:高橋ナツコ
キャラクターデザイン:いとうまりこ
総作画監督:谷津美弥子
美術設定:小山真由子 松本浩樹
美術監督:松本浩樹 菊地明子
色彩設計:いわみみか。
音楽: MONACA
音楽制作:DIVEⅡentertainment
音響監督:本山哲
音響制作:HALF H・P STUDIO
編集:近藤勇二(REAL‐T)
撮影監督:岩崎敦
撮影:T2studio
アニメーション制作:EMTスクエアード

【CAST】
グリ: 青山吉能
藍野 青司:小野賢章
緋山 茜: 沼倉愛美
黄蝶ヶ崎 柚:長野佑紀
白峰 樒: 原 由実
ほか

【音楽】
OPテーマ:恋?で愛?で暴君です!/Wake Up, Girls!
EDテーマ:「スキ」を教えて/smileY inc.

>>公式サイト
>>公式Twitter(@boukun_PR)

(C)三星めがね・COMICメテオ/恋愛暴君製作委員会
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