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『恋愛暴君』グリ役・青山吉能×茜役・沼倉愛美、恋のライバル対談!

TVアニメ『恋愛暴君』最終回直前!青山吉能(グリ役)×沼倉愛美(緋山 茜役) 対談――二人にとって恋愛暴君がかけがえのない存在に

 いよいよラストに近づいてきたTVアニメ『恋愛暴君』(原作:三星めがね/COMIC メテオ連載)のインタビュー連載企画。声優陣から最後に登場するのは、1話後と4話後に登場していただいたグリ役の青山吉能さんと茜役の沼倉愛美さん。恋のライバルとして、そしてケンカ仲間として、良いコンビネーションで笑いを届けてくれた2人にインタビュー! これまで作品、キャラクターと関わってきた感想、そして最終回の見どころをネタバレギリギリで語っていただきました。


話数を重ねていくうちに、作品がかけがえのない存在に
――アフレコを終えて、率直な感想をお願いします。

青山吉能さん(以下、青山):始まった頃は、まだまだ続きがある、皆さんと一緒に作品が作っていけるなと思っていたんですけど、9話あたりから、もうすぐ終わるな…みたいな(笑)。自分の中でも焦りがあって「この1クールでどのくらい成長しないといけないんだろう」「成長したんだろうか」みたいなところを考えていたら、本当にあっという間なので、それがもったいないなと思い始めたんです。なのでそこからは、もっともっと皆さんから吸収しようと思っていました。だから終わった時は…。

沼倉愛美さん(以下、沼倉):ボロ泣きでしたよ。

青山:言われてしまった(笑)。やめてください。

沼倉:バッチリ、動画に収めました! もう全員持っています。

青山:ただただ感謝の気持ちでいっぱいでした。嬉しかったです。

――想いが溢れて泣いちゃったんですね。

青山:ちょうど誕生日が最終回という、ハッピーガールだったんです。私、自分の誕生日が大好きなので、そんな誕生日に大好きな作品の最終回のアフレコで、いろんなことがこみ上げてきて大号泣でした。皆様に感謝しかないです。

―― 一生忘れられない誕生日になりましたね。

青山:ホントですね、一生忘れないと思います!

――青山さんの号泣っぷりを見ていた側としては?

沼倉:私、普通にスマホで撮っていたんですけど、良い顔するなぁと思ってました(笑)。あと泣いていたのは(柚役の)長野ちゃんですね。2人で同じタイミングで泣き始めてたよね?

青山:2人で「がのちゃん(長野佑紀)が泣くから」「よっぴ先輩(青山)が泣くから」って言ってたけど、一緒に泣き始めてしまったという(笑)。

――では沼倉さんは最終回を終えていかがでした?

沼倉:駆け抜けましたね~。1話の印象はすごく強いんですけど、その勢いのまま最終回までやり切ったなぁっていう気持ちだったので、次の週は変な感じでした(笑)。月曜日に収録をしていて、週の初めにこんなにテンションが高い作品をできるのだろうかって思っていたんですけど、それがいつの間にか日常になっていたので、こんな腑抜けた月曜日……「そう言えば本来はこんな感じだった」、みたいな。そのくらい『恋愛暴君』は深く関わらせていただきましたし、自分の中で大切な存在なんだなって感じました。

――演じてきて、あらためて気づいた自分の演じたキャラクターの好きなところは?

青山:12話通して、それぞれのキャラクターが成長していくんですよ。茜さんも柚ちゃんも。そういうのがある中で、グリは一番最後にようやく気づくんですね。1話の時から、天真爛漫に、空気を読まずにやってきたわけなんですけど、最後のほうはみんなが何を考えているのか、どうして自分のことを探してくれないのかとか、人のことを考えるようになったんです。グリが思いやれる子になったというのが自分の中で嬉しかったですし、そこがかわいいなって思ったので、あらためてそこが好きになりました。

――初めからグリのことが大好きでしたからね。

青山:大好きでした。でも12話が本当に良いんですよ! 11話でグリは悪魔落ちしましたけど、そこも正直かわいいんです! 作画も最高にかわいいので、皆さんぜひ見てください!!

――ちなみにグリと青山さん、12話でどちらが成長したと思います?

青山:いやぁ……。あ、音響監督の本山哲さんのインタビューを読ませていただいたんです。あっ、あの……全部スクショしてあるんですけど(笑)。「青山さんは成長したと思います」って一文を見つけて、それに関してはコピペしてブログに貼っつけたんです。それが本当に嬉しくて。インタビュー用に言ってくれたのかもしれないですけど、そう言っていただけたのがうれしいですし、グリが成長しているぶん、自分も成長しないと釣り合わないから、一緒にやって来られたかなぁって思います。

――沼倉さんは茜さん役でしたが。

沼倉:最初は、学校のアイドルとしての茜さんと暴君な茜さんのギャップに目を奪われたというか。その振り幅に演じる楽しさ、面白さを感じていたんです。けどそのあと、彼女の生い立ちとか、人としての深いところを描いていただくうちに、本当にこの人は気持ちいいくらい自分勝手な人だなと思うようになって(笑)。そこがすごく私は羨ましいと思いました。

私の中での茜さんって全然優しくないんです。なのに言うこととかやることには、なぜか筋が通っているように見えて。それをほかの人は認めて、どんどん茜さんを好きになっていくみたいな。本質は全然いい人じゃないというか、良いところより欠点のほうが見えるのに人をこんなに惹きつける。青司くんも、茜さんをちゃんと見て、惹かれてくれているシーンもありましたし。それがすごく不思議な人だと思いましたし、でもリアルにそういう人いるよなと思って。あらためて、そういう人間を演じる人に自分が選ばれたことに、ちょっと誇りを感じるというか。

――茜さんが何か言うと、事態が好転するというか解決するというか、そういうところは感じましたね。

沼倉:でも何を考えているか、たまに分からないんですよ。それは全部明かされないほうが良いのかも。

――前回インタビューしたのがわりと前半でして、そのあとにお当番回もありましたので、印象的なシーンなどを挙げていただけますか?

沼倉:う~ん、ありすぎますね(笑)。

――沼倉さんは、茜とお母さんとの話もありましたよね。

沼倉:原作を読ませていただいていたので、そういうエピソードがあることは分かっていたんですけど、青司くんと茜さんって、並べて見ると茜さんのほうが男っぽく見えていたんです。なので本当にヒロインっぽく、助けてもらう女子としての茜さんがいるのが不思議な感覚でした。でも助けに来てくれるというのは、すごく嬉しかっただろうなと思います。

それと青司くんと出会ったシーン(7話)! 全12話で、グリの成長の一区切りまでやるというのは聞いていたので、そうするとエピソードの取捨選択があるはずなので、もしかしたら省かれちゃうのかもと思っていたらちゃんと描いていただけて。それが自分の中では意外でもあり、だからこそすごく嬉しかったです。

――でも、あそこは大事ですよね。

沼倉:その話を監督にしたら、あのシーンがないとそのあとの、青司が迎えに行って、茜さんが本当の気持ちを吐露するシーンが活きないから入れたかったと話していただけて、嬉しかったです。

――でもこのアニメ、ほぼ省かなかった気もしますね(笑)。

沼倉:そうですね(笑)。ありがたい。

――青山さんは?

青山:アフレコの時に思わず見入っちゃったのが、茜さんのお家騒動のときの青司さんの「そんな顔してたら」のところ!(8話) 茜さんが泣くのを堪えながら「青司くん理解して、お願い」って言うところがあって。冷徹な茜を守りながら、心がすごくぐるぐるしてるっていうのが、こんなに声のお芝居だけで伝わるんだって、台本を置いてずっと見ちゃいました。

そこからの茜さんの涙は、アフレコの時からもらい泣きしそうでしたし、オンエアの時はボロボロに泣いたし、みたいな感じだったので、自分の中であのシーンは衝撃でした。泣くって、一筋縄ではいかないものなんだなって。グリは絶対に泣かないので、そういう意味でも勉強させてもらいました。自分のシーンだと、ファンの方から「“あっれ~”って言って」とリクエストされることが多いんです。1話のシーンなんですけど、そんなに印象づけてやんぜ!みたいな感じでやった覚えがないので、人の記憶に残るものって何気ないものなんだなって気づきました。世の中分からないな~って(笑)。でも好評なのは、うれしいです!

――グリは面白いシーンは大量にありましたからね。

青山:そう! 10話でWUGのとあるキャラのネタを入れたのに、そこまで話題にならなかったんですよ。ちょっとワグナー!って。あの、でもプロデューサーにはちゃんと許可はとったんですよ。権利的に問題ないですか?って(笑)。


11話の感想、そして気になる最終回の見どころは……

――クレープを食べているところですね。そして放送されてばかりの11話についてですが、ちょっとシリアスになってきました。グリが隠れてみんなを見ているわけですけど、青山さんはどういった気持ちで演じていましたか?

青山:グリの中で、自分の気持ちが分からないというのが一番にあって。私自身は何となく寂しいんだろうなって分かっていたんですけど、分かってはいけないと思ったんです。自分がグリの気持ちになるならば、何もかも分からないほうがいいんだと思って、あまり考えずにお芝居をした記憶があります。ちょっと胸が痛むとか、これが寂しいってことなのかな、みたいな複雑な気持ちを表現するのは結構難しいと思いました。

――実際、グリがいなくなったのに、青司が真剣に探してくれないっていうのは、ちょっとというか、かなり寂しいですよね。

青山:寂しいですよ~。私たちからしたら結構分かるじゃないですか、その気持ちが。でもグリは分からない。それがすごく難しかったです。

――何で青司はちゃんと探してくれなかったんですかね。

青山:青司くんの考えとグリの考えが一致しなかったんですかね。どうせいつものことだろう、悪ふざけだろうみたいな感じで。でもグリは真剣だったというので噛み合わないのがキツかった~。

――そうですねぇ。でも心配したり焦ったりはしてほしいですよね!

青山:しかも出てきた時に「お前なんか迷惑なだけだ」って。売り言葉に買い言葉ですよね! 青司も探してはいましたから、それが悪ふざけで隠れていただけだったって分かったら、ふざけるなって思っていなくても言っちゃうし、その言葉でグリがまさかああなるとはって感じですよね。

――でも堕天したら、普通は2~3話は元に戻らないですけどね。

青山:ホント、その話、11話なんだって(笑)。10話になっても堕天しないぞ!みたいに思っていました(笑)。

沼倉:そうそう! ホントだよね。

青山:しかも11話で、堕天するまでで1話が終わるのかと思ったら、堕天してからも結構続いて、まさかの柚と茜の言い合いで11話が終わるんですよ。脚本ってすごいなって思いました。そこで終わるの!って。

――沼倉さんは11話はいかがでした? 茜さんの心情が、やっぱり難しいというか。

沼倉:すごく冷静に事態を見守っているというか。たぶんどうでもいいんだと思うんですよ。

――でも見ているほうは裏を考えちゃうんですよ。

沼倉:私は本当に、周りが勝手に茜さんを評価しているだけで、茜さんはわりと普通の人だと思ってやっていたので、真に迫ったセリフを言っているけど茜さん自身はあんまり深く考えてなかったんじゃないかなって。本当にグリがいなくてうれしいし、本当に樒が嫌いだし、わりと正直に生きているそのままを演じました。裏を考えてもやっぱり分からないので。でも、一応8話の時に「あんたと私はライバル(恋敵)でしょ」って言っていたので、グリの中にモヤモヤとある恋心は何となく見えているんだけど、ヘラヘラしているからムカつく、みたいな。

青山:素直な!

沼倉:好きなら好きって言えばいいでしょ!みたいな感じなのかなって。

青山:茜さん自身、スパッとしていますからね。

沼倉:うん、はっきり物事を考えるタイプなのかなと思っていたので。だからグリが悪魔になった時も「青司くんのせいではなく、あいつの問題なんだ」と言ったんだと思います。

――そうなんですよね。核心を突いてくるんですよね。

青山:ホントに。だからみんな「ぐぬぬ……」ってなるんですよ(笑)。

沼倉:あははは。でも、グリの挑発にはすぐに乗るっていう。

青山:カッチーン!って。私、茜さんの「なんですって!」を何回聞いたことか(笑)。

沼倉:でも、茜は単純に生きていると私の解釈で演じてはいたんですけど、そこを周りがどう受け取るかで話が進んでいくところはあったんだろうとは思います。

――ちなみに堕天したグリちゃんは、ちょっと違う感じで?

青山:オーディションの時は、小悪魔な感じでやっていたんです。なのでそれでいいのかなと思ってやっていたら、表情をすべて消してくださいと言われて。ただただロボットのようにと言われたので、グリから何もかもなくなっちゃったんだなぁと思いました。ただただ文字を読んでいった感じですね。でもグリのテンションがだんだん落ちていった時に、上がっていくのがコラリなんですよ(笑)。どんどんテンションが上がっていくコラリが楽しくて、11話のコラリもやばいです!

――10話あたりからのコラリは最高ですね。

沼倉:真の姿、超怖かった!

青山:怖かった。でもあくあはあれが好きなんですよね。

沼倉;金髪ならいいんだろうか(笑)。

青山:分からない~。でも11話のコラリは本当にやばかった。檜山さんの熱のこもったお芝居も見どころなので、何度も見てください!

――そして、いよいよ最終話ですね。楽しみにしてほしいところは?

沼倉:なんかこのパターンの地獄もあるなって思いました。

青山:地獄が描かれているんですけど、現代社会ですよね。地獄のイメージって火あぶりとかですけど、真の地獄はこれだ!って。もう生き地獄ですからね。あと私の親がめちゃくちゃ豪華なんですよ! これまで出てきていなかった母親が一瞬出てくるので、そこも見どころです。でもやっぱり一番は、グリがどうなっていくかですかね。どうやって終わるのか、グリが自分で何かを見つけるのか、誰かに見つけてもらうのか。グリらしい、『恋愛暴君』らしい終わり方になっていると思います。

沼倉:グリが出した答えがどんなものなのか。そのシーンは原作で読んでいてもものすごくグリがかわいかったので、そこに音楽がついて動いたとき、どう見えるのか、私も楽しみにしています。いつもみたいにSEが多い回だと思うので、そのへんの遊び心も『恋愛暴君』の面白さだと思うので、そこも注目してください。

――では最後に、ファンにメッセージを。

青山:残すはあと1話! グリの正念場だと思うので、楽しみにしていてください。そしてBlu-rayの第1巻が6月30日発売されるので、よろしくお願いします。にゃ!

沼倉:数週間前に私たちの仕事は終わり、あとは視聴者として、放送を待っているだけの身なんですけど、あの5人を見ているとすごく落ち着くというか。あの5人がいてすごく、まとまりがある感じに、きれいに作っていただいているなぁと思いました。作品としてとても美しい収束に向かっていくように作ってくださっていて、すごくうれしいです。

でも、まだまだエイベックスさんはやる気みたいなので、いろいろこれからも面白いことがあるんじゃないかなと私は思っています。まずは10月にイベントがあるので、そこに来ていただいて、この空気を感じていただけたらなって思います。

[インタビュー・文・撮影/塚越淳一]

■TVアニメ『恋愛暴君』

【放送情報】
2017年4月6日からテレビ東京にて、毎週木曜日深夜2:35~
2017年4月8日から?BSジャパンにて、毎週土曜日深夜0:30~
2017年4月8日からAT-Xにて、毎週土曜日夜11:30~
リピート放送:毎週日曜深夜2:30~/毎週火曜午後3:30~/毎週金曜朝7:30~

【STAFF】
原作:三星めがね(COMICメテオ連載)
監督:濁川 敦
シリーズ構成:高橋ナツコ
キャラクターデザイン:いとうまりこ
総作画監督:谷津美弥子
美術設定:小山真由子 松本浩樹
美術監督:松本浩樹 菊地明子
色彩設計:いわみみか。
音楽: MONACA
音楽制作:DIVEⅡentertainment
音響監督:本山哲
音響制作:HALF H・P STUDIO
編集:近藤勇二(REAL‐T)
撮影監督:岩崎敦
撮影:T2studio
アニメーション制作:EMTスクエアード

【CAST】
グリ: 青山吉能
藍野 青司:小野賢章
緋山 茜: 沼倉愛美
黄蝶ヶ崎 柚:長野佑紀
白峰 樒: 原 由実
ほか

【音楽】
OPテーマ:恋?で愛?で暴君です!/Wake Up, Girls!
EDテーマ:「スキ」を教えて/smileY inc.

>>公式サイト
>>公式Twitter(@boukun_PR)

(C)三星めがね・COMICメテオ/恋愛暴君製作委員会
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