春アニメ『バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!』OP曲「コバルトの鼓動」を歌う諏訪ななかさんにインタビュー｜「走る」をテーマにアニメのワクワク感と刺さる言葉がいっぱい！

OP曲「コバルトの鼓動」は作品らしい疾走感とOPらしいさわやかさがある曲

ーー『バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!』のOP曲「コバルトの鼓動」を制作するにあたってのテーマや、初めて曲を聞いた時の感想をお聞かせください。

諏訪：OP曲を制作するにあたってアニメのスタッフさんからOP曲は「走る」、ED曲は「歩く」がテーマで、速めのテンポ曲でお願いしますというオーダーがあったそうです。曲を初めて聞いた時、作品らしい疾走感とOP曲らしいさわやかさがある曲だなと思いました。

ーーエレキギターやドラムなどテンポも弾むような速さで、サウンドアレンジもキラキラしたまばゆさと呼吸感があって。聞いていると心が踊ったり、じっとしていられないような。

諏訪：ありがとうございます。聞いた時は素敵な曲だなと思ったけど、実際に歌ってみたら大変で（笑）。歌詞も作品に寄り添っていて、「リスタート」や「スタートライン」という作品にまつわる言葉が入っていたり、「変わることがない約束」も、かなたが小さい頃に交わした約束にもつながっていて。

ーー作詞作曲はソロデビューアルバム『So Sweet Dolche』の「マカロンラブ」の作詞を担当されたOSTER projectさんですね。

諏訪：「マカロンラブ」は、たくさんのかわいいが詰まっていて。言葉遊びが印象的で、おもしろい歌詞を書く方だなと思いました。今回は180度ガラっと変わって、さわやかでハツラツとした歌詞と曲だったのでビックリしました。

ーーちなみに曲名の意味は？

諏訪：曲名の由来は、直接はお聞きできていないんですけど、「コバルト」は「コバルトブルー」という言葉があるように「青春」を、「鼓動」は全力疾走するかなたたちを表しているのかなと思っています。

ーーレコーディングで意識されたことは？

諏訪：曲自体の持つさわやかさと、アニメが始まるワクワク感を出せたらいいなと。でも特別に意識したというより、曲にのせて歌ったら自然とそんなふうに歌えました。

ーーお気に入りのフレーズや聴きどころを挙げるとすれば？

諏訪：歌詞全体が作品に寄り添っていますが、2番では「立ち止まった過去にも意味があったと」や「だから恐れずに前だけを見つめて」など聞いてくださる方も共感できたり、刺さる言葉が並んでいるので、元気が欲しかったり、背中を押してほしい時に聞いていただけたら。

聴きどころは、終盤に向かって、段々と盛り上がっていくところですね。1番だけでも完成されていますが、2番から大サビ前の一度落ち着いてからギアが上がるところとか、まさにラストスパートのような。最後まで聞くことで更にドラマ性を感じていただけると思います。ぜひフルサイズで聞いていただきたいです。

ーー「コバルトの鼓動」のMVは応援する諏訪さんの姿が元気でかわいい映像ですね。

諏訪：みんなを応援するというテーマで、両手のフラッグを振ったり、メガホンで叫んだり、ダンスしたりして。タータンチェックのスカートがかわいいチアっぽい衣装では、胸に大きく「7」と書かれていたり、メガホンにアルファベットで「SUWAWA」と書かれていたり、遊び心があって。ジャケットでは別の衣装を着ていますが、このシングルでは今までに私があまり着たことがない色の衣装になっています。

セットにある表彰台や風船、空が描かれたフレームなど、まさにコバルト一色で。あと振付もあって、この映像では切り取って使われています。ただ実際にステージで歌う時はマイクを持たなくていけないので、どうなるのかなと（笑）。

ーーカップリング曲「突風スパークル」は、作詞がmiccoさん、作曲編曲が菊池達也さんというmarbleプロデュース楽曲ですね。

諏訪：私が声優になりたいと思ったきっかけが『ひだまりスケッチ』で、そのED曲を担当されているのがmarbleさんで大好きなアーティストさんでした。そんな私がまさかmarbleさんに曲を作っていただける日が来るなんて思ってもみなかったので衝撃でした。

曲を聞かせていただいたら、marbleさんらしい素敵な曲だなと思ったのと同時に、「この曲を自分の曲にできるかな？」という不安もありました。仮歌をmiccoさんが歌われていて、もうmarbleの曲として成立しているのに、私が歌うことで曲の良さや魅力を伝えることができるのだろうかと。

レコーディングではmarbleさんのやわらかい雰囲気が私の声でものるように意識しました。レコーディングにも立ち会っていただいて、miccoさんから歌い方のアドバイスをいただきました。その経験も本当に貴重な時間でした。

ーーこの曲も4月らしいさわやかさと夢に向かって頑張る人へのチアソングのようで。

諏訪：曲を作っていただいた時点では、4月リリースを想定していなかったはずなのに、タイミングとバッチリ合っていて。そこも運命的なものを感じました。

ーー歌詞の「制服のリボンが揺れる」からこの春に中高校生になる人、制服を着るお仕事をされる人が主人公なのかなと。

諏訪：私のイメージ的には1曲を通して、私が声優になると決めてから今までの軌跡をたどっていて。目指し始めた頃は中学生で制服を着ていて、2番では「スカートがひらひら靡（なび）く」と、制服という言葉がなくなって、段々と大人になって、夢を叶える。きっとそんな風に私のことを書いてくださったのかなと。そのあて書き感も嬉しくて。

ーーまた曲名も「突風」という力強さと、「きらめく」という意味の「スパークル」の組み合わせもいいですね。

諏訪：marbleさんの楽曲には漢字＋カタカナの曲名のものが多いので、そこもmarbleさんらしいなと思いました。

ーーコンセプトシングルではないのに2曲共、チアソングになりましたね。

諏訪：新しい生活や挑戦が始まる方の背中を押せるようなシングルになったと思うので、もう少し頑張る力が欲しい時、不安や寂しさを感じた時に聞いていただいて、少しでも元気になっていただけたら嬉しいです。