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『先輩がうざい後輩の話』楠木ともり・武内駿輔・早見沙織インタビュー

『先輩がうざい後輩の話』五十嵐双葉役 楠木ともりさん、武田晴海役 武内駿輔さん、桜井桃子役 早見沙織さんインタビュー!3人の第1話の感想は──武内さんのお気に入りのシーンはあの場面!?

 

こだわり抜かれた背景が生み出すリアリティ

──原作の人気もすごく高い作品ですが、いよいよアニメーションになりました。映像を見た率直な感想をお願いします。すごく構成が練られていて面白いと思ったのですが……。

楠木:マンガのコマのままではなく、そこに細かい部分が足されていて、時間軸が明確にわかるようになっていたので、より世界観にのめり込めるなと思いました。それと私が驚いたのがキャラクターデザインで、原作がアニメっぽかったと先ほど言ったのですが、本当にマンガのキャラクターがそのまま動いている感じがしたんです!

武内:限りなく近かったね。

楠木:だから原作を読んだそのままの印象で演技をして、それでずれないのはありがたいと思いました。

──アニメが本当に原作の空気感をしっかりと再現していますよね。

楠木:本当に画の温度感が近いんですよ。しろまんた先生はいいシーンでちょっとぼやけた、温かい空気感を絵に出しているんですけど、その再現度が高くて。

武内:あと夕方あたりとか、そういう時間の経過とかの色の再現度も高かったから、温かさがある。光とかもかなりこだわっているのではないかと思いました。

 

 
楠木:そのぶん撮影さん(※背景や原画などの画をまとめ、エフェクトなどの効果を加えて最終的な映像にするところ)や色彩設計さんは大変そうですね。

武内:僕らみたいな仕事はスタジオにこもっているからあまり感じることがないけど、サラリーマンの方は、外の景色の変化で時間の経過を感じていると思うので、そういう背景がしっかり描かれていないとリアリティって生まれないのかな、と。

光の描写とか、そういうところを作り込んでいるのも素敵だなぁと思いました。より奥行きを感じられるというか。

──個人的には、会社の外観が出てくるところが好きでした。あれで時間経過もわかるし、この先も頻繁に出てくるので。

武内:だいたい1話で1回くらい、会社を見せますからね(笑)。

──早見さんはアニメを見て、いかがでしたか?

早見:キャラクター同士のエピソードなど、様々なところに焦点が当たっていて、群像感があるなと思いました。もちろん主軸は先輩と後輩なのですが、桜井と風間コンビがいて、大石(CV.小田柿悠太)&土方(CV.近藤孝行)プラス月城モナちゃん(CV.古賀葵)がいる。そこに黒部夏美(CV.青山玲菜)と桜井優人(CV.堀江由衣)がいて、そのあたりのエピソードも濃くて面白かったです。

武内:それが1クールの中でよくまとまっているんですよね。キャラクターも多いといえば多いんですけど、それがまとまりすぎていて、逆に今回(1クール)だけで満足しないでね!っていう気持ちはあります(笑)。

──そのくらい構成は最終話までしっかりしているんですよね。月城モナも前半から活躍していたり、おっしゃる通り、群像劇をきれいにまとめ上げている脚本の素晴らしさは感じました。だから、マンガもアニメも両方楽しめる作品だと思いました。

楠木:確かに!

武内:それぞれ独立した魅力がありますよね!

 

双葉、武田先輩、桃子、それぞれの役作りやキャラクターの魅力は?

──それぞれの役作りについてお聞きしたいのですが、双葉はいかがでしたか?

楠木:双葉はたぶん仕事もできるし、しっかりした子なんですけど、見た目が幼く、リアクションの部分での瞬発力がかなりあるキャラクターなんですよね。実は演じるとき、双葉の八重歯がキャラ作りの大きな要素になっていまして、なんかすごく猫っぽいんですよ。

 

 
引くときはすごく引くし、ツッコんでくるときはすごくツッコんでくる。で、照れたりもする。すごく表情が豊かだったので、キャラクター的に少し声は幼くしていて、滑舌もあまりよくし過ぎないようにしていました。

武内:びや──ってしゃべっていたよね。

楠木:「まみむめも」とかは 歯と唇の密着で出すようにしていたり、そういうところは八重歯からヒントを得ていました。でも、仕事をしているときは仕事モードに入っているので、演技自体では子供っぽさをあまり出さないように意識しました。先輩に対してツッコんだりしているときだけ素が出ちゃう、みたいな感じになればいいなとバランスを考えながら演じていました。

──芝居で子供っぽくしすぎなくても、見た目が十分子供っぽいですしね。

楠木:そうですね。態度や気持ちは成人なところはあるけど、たまたま背格好と声が幼いだけ、くらいになったらいいのかなと思っていました。

早見:かわいかった~。

武内:うるさすぎないうるささが絶妙でした。かわいげがあるというか(笑)。今言っていた通り、子供のワガママではないんですよ。イチ社会人としての姿が見えるからうっとおしくならない。

このバランス感覚は難しいと思うんですけど、ともりちゃんはうまくやられていたなと思います。僕自身も、すごくいい掛け合いができたと思っています。

早見:双葉も普段は落ち着いているもんね。武田さんの言葉とか、みんなの無意識なひと言で、ビシャーってなったりはするけど、何か要因があって過剰反応をしちゃうだけですし。

楠木:仕事時の電話対応とかは落ち着いていましたね。そういうところで年相応なところを出せたらいいなと思っていました。

 

 

──あとは第1話の最後の「奥さんじゃダメなんすか」も最高でしたね。

楠木:ありがとうございます! そのセリフ、オーディションでもあったんですよ(笑)。

武内:確かにあったなぁ。

楠木:普段うるさいのに照れてるときにモゴモゴしちゃうところとか、大好きです!

武内:でもあれ、難しいよね。急にかわいげ出してきても違和感がでるじゃない。だからすっごく難しいラインだと思う(笑)。

楠木:あくまで酔っ払って言ってしまっただけですよっていう。

早見:あそこはとてもかわいかったなぁ。毎話1個くらい(デレが)欲しいって思ってしまいました。

──それを聞いている武田先輩は内心どうだったんだろうと。

武内:先輩はブレないですよ。

──そんな武田先輩は、昭和な感じも漂っていますけど演じてみていかがでしたか?

武内:年齢的にはそこまでおじさんではないんですけど、武田は、感情がコロコロと変わる双葉に対して、わりとサラッとしているというか。表裏のないお陽さまみたいな存在感なので、そこが魅力的だと思います。

仕事でも頼りたいと思うし、プライベートでも一緒に遊んでみたいと思えるような男性像で、男から見ても好かれるようなところはあるのかなと思いました。

──頼りになる声でした。

早見:うん。頼りになる!

楠木:色気が出ないというところが難しいところであり、先輩の魅力だなと思いました。

 

 
武内:それでいて汗臭くなり過ぎてもダメだしね。

楠木:双葉からすると、ちょっとドキッとするところもほしいけど、それは先輩が狙っているものではなく、ただ双葉が感じ取ったものだけ、というバランスが難しいんですよね。

武内:そこはやはりアニメーターさんたちが表情をすごくうまく描いてくださって、武田のカラッとした表情がうまく出ていたので、完成した映像を見て、良かったなと思いました。

早見:武内くんのもともと持っている声がすごく引き立つから、「カッコ良すぎる!」っていうNGはよくありましたよね?

武内:でもそれは本当に良くないNGだと思うんですよ。いちばんやりたくなかったNGで……。

早見:そんなことないよ。にじみ出るものがある!っていうことだから。

──セリフ的にも、これを普通に武内さんの声で言ったらカッコよくなるだろうなと思うところが、絶妙な武田節だったので、素晴らしいなぁと思いました。

早見:本当に絶妙なところで調整していて。武田さんのラインがすごかったです!

武内:いやいや、まだまだですけど、頑張りました(照)。桃子さんの普段のしゃべり方なんかは、限りなく早見さんに近いように感じましたけど?

早見:どうなんだろう。こんなマドンナな動きはできないから(笑)、すごいと思う。

──学生の頃からモテ過ぎていたっていうキャラクターですからね。

早見:本当に無意識とあざとさの絶妙なバランスみたいなものが桜井さんにはあって、私には難しいなと思っていました。

武内:天然なわけでもないし。でも、天然なところもあるのかな?

早見:天然なところもあるし、意識的にやっているところもあるから、意外に掴めそうで掴めない人だったんです。

楠木:武田先輩は双葉目線だからカッコ良く見えるところがあるんですけど、桃子さんに関しては、風間さんから見ただけではなく、みんなから見ても良い女性に見えなければいけない。だけど本人にはそのつもりがないから、そのバランスがより一層難しい感じがしました。

早見:それでいて風間くんの前では、ちょっと違う面が出てくるからね(笑)。

武内:やっぱり風間くんをからかいにいくところとかはいいですよね!

早見:からかうシーンは楽しかったですね。風間くんも双葉ちゃんもすごくわかりやすく反応してくれるので、かわいいなと思いながら演じていました。

──よく写メを撮っていましたからね。

楠木:いつの間にかスマホを出していますから(笑)。

──ちなみに、土田玲央さんはいらっしゃらないですが、風間くんはいかがでしたか?

早見:風間くん、いいですよね!

楠木:私も風間くん好きなんですよ。

武内:いないから褒めておこう(笑)。

楠木:実は、土田さんとはアフレコをあまり一緒にできなかったんですけど、第1話は一緒だったんです。最初に聞いたときに、「あ、風間がしゃべってる!」って思った印象がすごく残っていて。

また、先輩とは違ったさり気なさ、不器用なところが良い方向に働いていて、自分のことを冴えないって下げてしまう控えめなところがすごくかわいいなって思いました。

早見:かわいい!

武内:それでいて協調性がないわけでもないからね。そこが魅力ですよね。

早見:細やかなところに気づいてくれるから、良いですよね!

 

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