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『葬送のフリーレン』種﨑敦美×市ノ瀬加那×小林千晃が語る2クール目の見どころ/インタビュー

アニメ『葬送のフリーレン』種﨑敦美さん(フリーレン役)×市ノ瀬加那さん(フェルン役)×小林千晃さん(シュタルク役)ら声優陣が1クール目で感じたキャラクターの変化、そして2クール目の見どころは?

 

1クール目で感じたキャラクターの変化、そして2クール目の見どころは?

――第1クールを終えて、キャラクターの変化についてお聞きしたいのですが、フェルンは中でも年齢幅が大きかったと思いますが、演じてみていかがでしたか?

市ノ瀬:最近はフリーレンの保護者のような感じがあるんですけど、最初は孤児で、命を絶とうとしたところをハイター様に救われて、そのときはかなり幼かったので、とにかく一人前になろうという強い気持ちで生きてきたと思います。どこか気を張っている感じが幼少期はあったので。

フリーレンと出会ってからは、いい意味で脱力できているような感覚があって。フリーレンの日常のゆるっとしたところを見て、自分がちゃんとしなきゃ!と思って、保護者感が出てきているので、バランスが取れた2人だなって思うんです。

 

 
種﨑さんのお芝居を聞いていると、だらんとしたところをとことんやってくださるので「私が正さねば!」みたいな気持ちにさせてくれるんです(笑)。だからすごくやりやすかったです。

シュタルクに対しては、フェルンも女の子感が出るんですけど、小林さんが、絶妙に女の子に気を遣えない男の子を演じるのが上手いんです(笑)。

種﨑:素なんだろうなぁ。

小林:いやいやいやいや! めちゃめちゃ気を遣ってますよ! 多分……。

市ノ瀬:雪の中でフリーレンを背負おうっていうときの、「ん、ん」の言い方がすごく好きで(第12話「本物の勇者」)、隣で思わず笑っちゃうくらい絶妙な塩梅でした(笑)。

――フリーレンに対して保護者っぽいんですけど、結構容赦がないんですよね?

市ノ瀬:2人で旅をしているとき、フリーレンが自分に興味がないんじゃないかって不安がるところもあったんですけど、フリーレンはフリーレンで、フェルンのことを思っているんだよっていうのがわかってきてからは、どんどん遠慮がなくなってきている気がするんですよね(笑)。

でもそれは、フェルンがフリーレンに対して心を開いているからだというのが前提で。ただ、ちょっとフェルンの素の部分というか、辛辣なことを言ったりするシーンが増えてきたかなって感じはしています(笑)。液体をかけて服を溶かしちゃったりするところとかは、心を許していないとできないことなので(第12話「本物の勇者」)。

種﨑:まぁ……確かに……。

市ノ瀬:最初の頃にはできなかったことができているので、それはやっぱりフリーレンの人柄であったり、冒険をしてきた日々がとても大きいのかなって思います。

 

 

――シュタルクに対してムスッとするのはどういう感情だと思いますか?

市ノ瀬:これは思春期ならではの感情なのかなって思います。フェルンはわかってほしいけど、シュタルクはわからないので、お互いの気持ちのちょっとしたすれ違いが重なって起きている現象なんですよね。この2人だったら、そうなるだろうなとは思うんですけど、フェルンも気づいていない、シュタルクに対する感情があるからこそ、どうすればいいかわからない部分も出てきているのかな?って思います。

種﨑:本当にかわいいなぁ。

小林:いや、本当にかわいらしいですよ。でもやっぱり、女の子として難しい。気を遣ったら遣ったで「シュタルク様らしくない」って怒るし、結果、真っ直ぐ向き合うのが一番良いんじゃないかと思いつつ、そこで辛辣な言葉を言っちゃうところも、フェルンのかわいらしいところなのかなって思います。

――シュタルクはいかがでしたか?

小林:シュタルクは1クールを通して、ちょっとずつですけど自信がついたんじゃないかなって思っています。最初の頃は戦うことにすら臆病になっていましたけど、震えながらも、やるときはやってくれるし、それは随所に感じられたので、心身ともに成長しているなって思いました。

フェルンとの関係性も、現段階では「女心はわからず」ですけど(笑)、出会った当初よりは、シュタルクなりに付き合い方も考えているのではないかなと思います。とりあえず怒らせてはいけない相手なんだなと気づいているはずなので。

フリーレンに対しては、意外とだらしないんだっていうことが、旅の中でわかったでしょうね(笑)。

 

 

――自信を持てるようになったのは、戦いを経験したことが大きいですか?

小林:フリーレンに期待をされて、自分を鼓舞するようになれたことが大きいんだと思います。お前はできると言ってくれて、それを実行できたら褒めてもらえて、みたいな。子供の頃の成功体験みたいなものだと思うんですが、何かができたら褒めてもらえるということを子供の頃に経験していなかったから、それをしてもらって、ようやく次のステップに行けているんじゃないかなって思います。

――第12話での兄とのエピソードでも、実は期待されていたんだけど、本人が気づいてはいなかったということもありますからね。

小林:そうですね。アイゼン師匠から勘当されたと思い込むところもそうなんですけど、シュタルクって基本的にネガティブなので、全部マイナスに、俺が悪かったんだって考えちゃうんですよね。でもフリーレンと旅をすることで、それが前向きな気持ちに変わったのが大きかったんだと思います。

自分がマイナスだと思っていたことが、そうではなかったとか。個性も同じだと思うんですけど、自分では悪い癖で直さないといけないと思っていたところが、実は他人から見たら長所だったりして、そこを伸ばしてお芝居に役立てたほうがいい場合もあるんですよ。

まさにシュタルクは、自分の中で勝手にマイナスだと思っていたことが、人と触れ合うことでプラスの方向へ行っていたので、人と関わることって大事だなと思いました。

 

 

――フリーレンって、ちゃんと才能を見抜けるんですよね。あと、ザインはお兄ちゃんっぽい感じもあるんですかね? 女所帯の中に入って、多少肩身が狭くなっていたところに現れたので、慕っている部分もあるのかな?と感じたのですが。

小林:そういったところはあるかもしれないですね。すごく話しやすいし、本能的にシュトルツとか師匠のアイゼンに近いものを感じているかもしれないです。

――2人から見ても、シュタルクの成長は感じましたか?

種﨑:もともとかなりできる人なんだけど、自信のなさでそれを発揮できていなかっただけなので、バンバン実力を発揮してくれるようになっている時点で、目に見えて成長しています。まぁ、まだまだお子ちゃまなところはありますけど(笑)。

――困っている人を見たら助けずにはいられないヒンメル(CV.岡本信彦)と、人助けばかりしているシュタルクとの共通点もありますしね。

小林:もしかしたらフリーレンが仲間にしたいと思うひとつの要素かもしれないですね。本能的にかもしれないですけど。ふたりとも人助けを当たり前じゃんみたいな感じでやっていて、それに対してフリーレンがふっと微笑んだりもしていたので。

 

 

――続いてフリーレンですが、フリーレンは人のことを知ろうと旅に出ていて、実際知ろうとしているんだけど、やっぱり1000年以上生きているエルフなので感覚がズレている、というところが面白かったです。16話までのフリーレンを演じて、いかがでしたか?

種﨑:フランメと出会ったときはちょっと違うんですけど、それ以外は変わらないことを大事にしようと思って演じていて。変わっていくのはフリーレンの周りで、フリーレンはそれを見て感じていくことが変わっていくというだけなので、フリーレンは変わらないと思っているんです。もちろんやっているときは、変わらないぞ!って思いながら演じていたわけではないので、結果的になんですけど。

小林:軸のブレなさは大事ですからね。

――1000年以上生きているエルフを演じるのは、どんな感覚なんだろうと思って見ていました。

種﨑:でも、1000年生きている感覚を知ることは誰にもできませんし、本当に、どこまでも想像するしかないんですけど…。知って、感じて、考えること、思うことは以前とは変わっていくかもしれないけど、フリーレンは一番真ん中の部分が本当に変わらないので。そこだけはブレることなく、瞬間瞬間はどれだけ生きているかなどは意識せずに演じていました。

 

 

――では最後に、2クール目にはどんなことに期待してほしいですか?

種﨑:一級魔法使い試験では新キャラクターがいっぱい出てきて、これもなかなかの曲者揃いで、面白い人がたくさん出てくるので、楽しみにしていてください。

小林:キャストも楽しみにしてほしいです!

市ノ瀬:バトルシーンももちろんあります。

種﨑:あと、戦士のシュタルクが、一級魔法使い試験の時に何をしているかにもご注目ください(笑)。

小林:そうなんです。結構謳歌しているんですよ(笑)。

 
[文・塚越淳一]

 

作品情報

葬送のフリーレン

あらすじ

勇者ヒンメルたちと共に、10年に及ぶ冒険の末に魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした魔法使いフリーレン。

千年以上生きるエルフである彼女は、ヒンメルたちと再会の約束をし、独り旅に出る。それから50年後、フリーレンはヒンメルのもとを訪ねるが、50年前と変わらぬ彼女に対し、ヒンメルは老い、人生は残りわずかだった。

その後、死を迎えたヒンメルを目の当たりにし、これまで“人を知る”ことをしてこなかった自分を痛感し、それを悔いるフリーレンは、“人を知るため”の旅に出る。

その旅路には、さまざまな人との出会い、さまざまな出来事が待っていた―。

キャスト

フリーレン:種﨑敦美
フェルン:市ノ瀬加那
シュタルク:小林千晃
カンネ:和氣あず未
ラヴィーネ:鈴代紗弓
ヴィアベル:谷山紀章
ユーベル:長谷川育美
デンケン:斉藤次郎
ラント:小松昌平
リヒター:花輪英司
ラオフェン:石上静香
エーレ:伊藤かな恵
ゼンゼ:照井春佳
ゲナウ:新垣樽助
ゼーリエ:伊瀬茉莉也
ヒンメル:岡本信彦
ハイター:東地宏樹
アイゼン:上田燿司

(C)山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

 

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