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「映画ドラえもん」45周年!レギュラー声優陣が選ぶ“思い出の作品”とは【インタビュー】

『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』水田わさびさん×大原めぐみさん×かかずゆみさん×木村昴さん×関智一さん アニバーサリー座談会|受け継いだバトンと藤子・F・不二雄先生の想い。45年という歳月が生み出した「映画ドラえもん」の“色”

「映画ドラえもん」の醍醐味は後ろ向きになるスネ夫!?

ーー『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』のシナリオをご覧になった感想をお聞かせください。

水田:最近、架空の敵やメンタル面で戦うことが結構多くて、見える敵と戦っている映画があまりなかったので、久々に見える敵と戦うことでF先生の大長編らしさを感じられました。ずっと『ドラえもん』が好きな大人の方にとっては「そうそう!これ!」みたいな気持ちになると思います。今回のび太たちと寝食を共にするシーンもあって、F先生ワールドに近いものを感じました。

木村:「映画ドラえもん」の醍醐味の1つだと思いますが、各キャラクターの個性がより際立つんですよね。スネ夫がよりわがままになって何もかも後ろ向きに捉えて否定的になるところとか、カッコいいところを見せてくれるジャイアンとか。

関:スネ夫が後ろ向きになる醍醐味って何?(笑)

一同:(笑)

木村:いつも言っているじゃないですか!?

水田:いつもそこから始まるんだよね。

木村:スネ夫が前向きだと冒険があっという間に終わっちゃいますから(笑)。スネ夫が「やめようよ」と言うことで物語が広がっていきます。

関:きっかけはスネ夫ですね。スネ夫がのび太に自慢しないといけないんですよ、「映画ドラえもん」は。のび太とドラえもんの話に見えますが、実は……。

大原:え~っ!?

水田:スネ夫の話なの!?

関:スネ夫がいなければ、のび太はドラえもんに頼らないわけですから。

木村:スネ夫が「やめとこうよ」と言うから「何言ってんだ! お前それでも男か!?」ってジャイアンがカッコよくなるし。スネ夫がいないジャイアンは何の輝きも放ちません。

かかず:そうなの!?(笑)

関:例えるなら、スネ夫は裏回し的な存在なんです。

かかず:裏回し(笑)。

大原:そうです。スネ夫さんあっての「映画ドラえもん」です(笑)。

関:それを色濃く感じられるのが「映画ドラえもん」の醍醐味です。

水田:今回は特にそれが出ているよね。

大原:今回のスネ夫とジャイアンは、欲にまみれていました(笑)。

木村:そうですね(笑)。

関:二人で盗みに入りますから。

水田:二人だけ別の冒険をしていましたよね。

関:盗めなくてよかった。

毎年のカレンダーに“「映画ドラえもん」の日”を加えてほしい

木村:あと、今回のテーマは「絵の中の世界」で、みんなで「それがあったか!?」と話していました。ドラえもんが行ったことがない場所を考えてみてください。白亜紀に行って、地底にも行って、宇宙は何回も行っているし……。

関:そういう「映画ドラえもん」を作ってもいいよね。

大原:「ねえドラえもん〜? もう行くところないよ~!」って。

かかず:おお〜!

水田:いいね〜!

木村:あと行っていないのは体内くらいかな。ミクロの世界へ。

関:TVシリーズではしずかちゃんの体内に入った「たとえ胃の中、水の中」やドラえもんの体内に入る「ドラえもんの健康診断」がありました。原作にも体の中に入るお話があるから、膨らませられるかもしれません。

ーーワクワクと感動を与えてくれるところは変わりませんが、見進めていくと辻褄があっていく爽快感も気持ち良くて。1度観終わった後に、「ここが繋がるのか!?」と確認したくなりました。

水田:同感です! 

関:1回で足りるかなあ?

かかず:何度でも観てほしい。

水田:お話に重厚感がありますよね。寺本監督の絵に対するこだわりも強くて、例えば「ここで猫が走っている」とか小さい笑わせどころも沢山あるんです。

ーー最後に、今年の「映画ドラえもん」を楽しみに待っている皆さんへのメッセージをお願いします。

関:人間が生まれた時は真っ白な紙のようなもので、経験を積み重ねていくことで自分の色を見つけていきます。自分という色だけでは寂しさがあるかもしれないし、気分によってはモノトーンの絵になってしまうこともある。そんな時に周りに目を向けると仲間がいて、みんながそれぞれの色を出して、みんなの色で世界が鮮やかになっていきます。そんなことを改めて教えてくれる映画になっているんじゃないでしょうか。この映画を観終わったら視点を変えて、もっと広く周りを見てみてください。素敵な仲間、素敵な色があるかもしれません。

かかず:素敵!

関:今チラシを見たら、「みんなの色で、世界はあざやかになる。」って書いてあったから。

一同:(笑)

水田:すごくいい言葉ですよ。

大原:キャッチコピーを見事に膨らませていて、すごい!

木村:入場者特典でもらえる「いろいろ!まんがBOOK」もすごく可愛くて。

水田:そうそう! 劇場に行かないともらえないからね。

木村:「子供向けでしょ?」と思っていて、食わず嫌いで観に行くことを敬遠されている方もいるかもしれませんが、大人が観ても楽しめるエンターテイメントになっています。お友達やご家族と気軽に観に行っていただきたいです。前売り券を購入すると先着10万名様にプレゼントされる「わくわく!お絵かきドラ」(ラバーストラップ)もオススメです。

関:ちなみに前売り券は大変お得になっています。知り合いからも「安いね」と言われました。前売りで観ると浮いたお金でポップコーンを購入したり、いつもよりゴージャスに映画を観られますよ。以上、お得なお知らせでした(笑)。

かかず:誰にでも楽しんでいただける映画であることは間違いありません。絵が好きな人はもちろん、音楽が好きな人、声優に興味がある人とか。色々な「大好き」を思い浮かべながら観ていただけたら嬉しいです。大勢の大人たちが本気で一つの作品を作っていて、メッセージを込めて届けている。その想いを確認していただけると思いますし、見え方自体も深まってくる気がします。私たちも本気で取り組んだので、皆さんにも本気で観ていただいて、思い切り楽しんでいただきたいです。

大原:あるシーンでのパパのセリフが一番心に残っていて。私も自信を失くして、落ち込んでしまうこともありますが、あのパパのセリフを聞いて励ましてもらえた気がしましたし、前向きになれました。もっと頑張りたい、自分の好きをもっと大切にしたいなと。自分の気持ちを信じて、もっともっとチャレンジしたいと思えたので、皆さんにもぜひ映画館で観ていただきたいです。

水田:まず『ドラえもん』が好きな方には「今回も期待を裏切りません」とお伝えしておきます。そしてまだ「映画ドラえもん」を観たことがない方。皆さんがまだ観たことがないのは、昴くんが言っていたようにたぶん食わず嫌いなんだと思います。今、沢山の映画が大ヒットしていて、私の友達も洋画や邦画、他のアニメ映画は観るのに「映画ドラえもん」は観たことがないんです。でも、私が初めて「映画ドラえもん」を観てすぐにハマってしまったように、一度試しに観てほしいと思います。

ドラマや絵の素晴らしさ、キャストやスタッフの愛がたっぷり詰まっているので、「すごい! これこそ僕たちが観るべき映画だ!」と分かっていただけるはず。何歳の方も「のび太の絵世界物語」で「映画ドラえもん」デビューしてください。そしてハマっていただいて、皆さんの毎年のカレンダーに「映画ドラえもん」の日を加えていただけると嬉しいです。

[インタビュー/永井和幸 撮影/藤本厚]

『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』作品情報

全国東宝系にて公開中

映画ドラえもん のび太の絵世界物語

あらすじ

《映画ドラえもん シリーズ45周年記念作品!》
もしも、絵の中の世界に飛び込めるとしたら――?
幻の宝石をめぐり、ドラえもんたちの時空を超えた大冒険が、今はじまる!!

数十億円の価値がある絵画が発見されたニュースを横目に、夏休みの宿題である“絵”に取り組むのび太。
その前に、突然絵の切れ端が落ちてきた。
ひみつ道具「はいりこみライト」を使い絵の中に入って探検していると、不思議な少女・クレアと出会う。
彼女の頼みを受けてを目指すドラえもんたちだったが、
そこはなんと、ニュースで話題の絵画に描かれた、中世ヨーロッパの世界だった!
そしてその世界にはという幻の宝石がどこかに眠っているらしい。
絵の中の世界とは一体…?
幻の宝石のひみつを探るドラえもんたち。
しかし、に伝わる“世界滅亡”の伝説が蘇ってしまい、大ピンチに!!
はたして、のび太たちは伝説を打ち破り、世界を救うことができるのか!?

キャスト

ドラえもん水田わさび
のび太:大原めぐみ
しずか:かかずゆみ
ジャイアン:木村昴
スネ夫:関智一
クレア:和多田美咲
マイロ:種﨑敦美
チャイ:久野美咲
パル:鈴鹿央士
アートリア王妃:藤本美貴
アートリア王:伊達みきお
評論家:富澤たけし

(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2025
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