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『追放者食堂へようこそ!』ヘンリエッタ役・鈴代紗弓インタビュー【連載第2回】

『追放者食堂へようこそ!』連載インタビュー第2回:ヘンリエッタ役・鈴代紗弓さん|「ヴリトラかつ丼」の“衣”はサクサク? それともしっとり?──深夜帯にこの料理シーンは「ギルティ~~~!」

2025年7月3日から放送スタートとなった、TVアニメ『追放者食堂へようこそ!』。超一流の冒険者パーティーを追放された料理人デニス(CV:武内駿輔)が、憧れだった食堂を開店し、看板娘のアトリエ(CV:橘茉莉花)とともに、お客さんに至高の料理を提供するという“新異世界グルメ人情ファンタジー”です。

重厚なストーリー展開に加え、作中に登場する美味しそうな料理も本作の魅力のひとつ。アニメーション制作を、食欲そそる料理作画にも定評があるOLM Team Yoshiokaが担当するなど、深夜の飯テロアニメになること間違いなしです!

アニメイトタイムズでは、毎話放送後に掲載されるインタビュー連載を実施。第2話「めっちゃおいしいです!」の放送後は、冒険者食堂の最初のお客さんで、全身甲冑姿で登場したお金がない女剣士・ヘンリエッタを演じた鈴代紗弓さんが登場です。

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追放者食堂へようこそ!
超一流冒険者パーティーを追放されたデニスは、元奴隷の美少女アトリエと出会い、夢であった自分の食堂を開店することに。しかし、その扉を叩くのはなぜか問題を抱えたクセ者ばかりだった!お人好しのデニスは、“至高の料理”でお客の腹を満たし、“最強の料理スキル”で彼らの抱える問題の解決に挑むのだが……。肉切り包丁で悪党をなぎ倒し、中華鍋で仲間を守る!?ここは、心もお腹も満たされる場所――『冒険者食堂』!!作品名追放者食堂へようこそ!放送形態TVアニメスケジュール2025年7月3日(木)~2025年9月18日(木)TOKYOMX・CBCほか話数全12話キャストデニス:武内駿輔アトリエ:橘茉莉花ヘンリエッタ:鈴代紗弓ビビア:伊瀬茉莉也バチェル:松田颯水ヴィゴー:鈴木崚汰ケイティ:安済知佳ジーン:甲斐田裕子スタッフ原作:君川優樹原作コミック:つむみ監督:志村錠児シリーズ構成:赤尾でこキャラクターデザイン:大和葵プロップデザイン:大河しのぶ 東海林康和美術監督:加藤賢司色彩設計:佐藤直撮影監督:佐藤敦(StudioShamrock)編集:渡辺直樹音響監督:小沼則義音楽:甲田雅人音響制作:ビットグルーヴプロモーション制作:OLMTeamYoshioka主題歌OP:「ユニーク」DannieMayED:「まごこ...

ヘンリエッタの魅力。そして演じるときに意識したこと

──原作の印象、魅力に感じたところをお聞かせください。

ヘンリエッタ役・鈴代紗弓さん(以下、鈴代):私は事務所のページのプロフィールに「趣味:食べること」と書いてあるくらいもともと食べることが大好きで(笑)。日々何をモチベに頑張っているのかというと“ご飯”なので、グルメ系のアニメに出演することは夢でもありました。

オーディションの際に原作を拝読したのですが、かなり気合いを入れて読み進めました。これまでの私のイメージでは、グルメ系の作品って、どちらかというと「料理を作ること」に重きを置いている印象があったんです。でもこの作品は、タイトルに“追放者食堂”とある通り、料理だけでなく、「お客さんがなぜここに来ることになったのか」という経緯がていねいに描かれていて。

ごはん処は色んな出逢いの場でもあるんだなと感じましたし、ご飯が美味しそうなのはもちろん、その場所に集まってくるまでの過程も含めて、素敵な作品だなと思いました。

──あんなに温かく美味しそうなご飯が出てくる食堂なら、入ってみたくもなりますよね。

鈴代:そうですよね! ひとりでふらっと入ったときも、お店で待っていてくれる人がいるという、ご飯以外の温かさもあるんです。それはデニスの懐の広さから成るものだと思いますが、料理の温かさと、人の温かさという2軸で描かれている作品だと感じました。

──デニスがいることが大事なんですね。

鈴代:あの大きな背中は、いいなぁと思いました。しかもデニスって、つい話したくなっちゃう感じなんですよね!

──オーディションは、ヘンリエッタ役だけを受けたのですか?

鈴代:ヘンリエッタのみで受けさせていただきました。ただ、このオーディションには、かなり苦い思い出もありまして……。

テープオーディションって事務所で録った音声を送るテープオーディションと、スタッフ様の前で実際に演技をするスタジオオーディションということに加えて、テープとスタジオでセリフ原稿が変わる時と変わらない時があるのですが、今作はテープとスタジオで原稿が変わるものでした。

なのですが……実際に進んだときに、テープのときと同じ原稿だと思い込んでしまっていて。スタジオでひと言発したら、「ちょっと原稿が違うかも」となりまして……。そこで「あー、これは落ちた」と(苦笑)。声優になって今年で8年目になりますが、こんなやらかしは初めてでしたね。

──長くお仕事をしていれば、時にはあるトラブルかなとも思いましたが……。

鈴代:いや! そこはゼロで行きたかったです。あんなに冷や汗をかいたことはなかったですね(笑)。

原作をしっかりと読んでいたので、該当箇所はすぐにわかったのですが、皆さんに迷惑をかけてしまったこともあって、帰りも反省しながら帰ったんです。でもこれを糧に、「次からは絶対にこういうことがないようにしよう」と思っていたので、合格をいただいたときは、本当に驚きましたし、ありがたいなと思いました。

──今のエピソードも、なんだかヘンリエッタっぽさがありましたね(笑)。

鈴代:ホントですか? 私としても、この役に懸けていたところがあったので、そうであれば救われるところもあります(笑)。

それに、この作品の音響監督は小沼則義さんなのですが、小沼さんがやられている別作品を拝見していたこともあって、お世話になってみたいなぁと思っていたんです。そういう意味でも嬉しかったですね。

──ご一緒したいと思ったのは、なぜですか?

鈴代:アニメイトタイムズで小沼さんのインタビュー記事を読んだことがきっかけですね。ほんの一部だとは思いますが、小沼さんが普段お考えになっていることに触れて素敵だなと感じ、いつかご一緒させていただけるように頑張ろう!と思っていました。

──以前取材させていただいたときも、よくネットのインタビュー記事を読まれると話していましたね(笑)。

鈴代:はい。結構見ているんです(笑)。

──改めて、ヘンリエッタの魅力についてお聞かせください。

鈴代:ヘンリエッタちゃんは、ちょっと視点がズレているような、いわゆる天然さんなのですが、素の部分のピュアさがある上で、抜けているところがあるんです。ふざけようとはしていない、あくまで素直な気持ちで日々生きている子なので、「ヘンリエッタに言われたら断れないな~」みたいな、愛らしい部分が特に魅力だと思います。

みんながついつい好きになっちゃう、構いたくなるような女の子なのが素敵だし、彼女を演じることができたら楽しそうだなと思いました。

──デニスも、ヘンリエッタがあまりにピュアすぎて、逆に目が離せなかったのかもしれないですね。

鈴代:確かに。疑うより信じる方が多い子だと思いますし……。さっそく第2話でもだまされてしまっていましたからね……。心配ですが、そんなちょっとおバカさんなところが憎めないところです。

──いい意味で、何も考えていなさそうなお芝居が印象的でした。ヘンリエッタを演じるときは、どのようなことを大事にされていましたか?

鈴代:最初は、自然な女の子として演じていたのですが、「この1話でヘンリエッタがどんな子だかわかるようなアプローチにしてほしい」というディレクションをいただきました。「彼女がわからなそうなところは、わからないという感情が見えてしまっていい」「それくらい潔く、ズバッと切り替えてしまって大丈夫なので、メリハリをデフォルメして大きく表して」と最初に言っていただいたんです。

第2話と第3話が、ヘンリエッタがメインで動くお話なのですが、それ以降は他キャラクターにスポットがあたる回も出てくる中で、おのずと台詞が多くはない回も出てきます。だからこそ、そういう回でも「ちゃんとヘンリエッタがいる」と思ってもらえるようなお芝居にしたくて。(第2話と第3話は)ヘンリエッタというキャラクターの個性を、いつも以上に出す意識で演じました。なので、アホっぽいところは、2倍くらいにアホっぽくなるよう、全部を濃くしていたと思います(笑)。

ワード数が少なくても、ずっと出ているようなインパクトが残せるくらい、最初に印象付けておくイメージでした。

──これから先も、ヘンリエッタがしゃべると、場が明るくなったり、和んだりしそうですね。

鈴代:ありがとうございます! シリアスなシーンでも、ヘンリエッタは変わらずにいてほしい、という考えがありました。

(C)君川優樹・オーバーラップ/「追放者食堂へようこそ!」製作委員会
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