
『追放者食堂へようこそ!』連載インタビュー第2回:ヘンリエッタ役・鈴代紗弓さん|「ヴリトラかつ丼」の“衣”はサクサク? それともしっとり?──深夜帯にこの料理シーンは「ギルティ~~~!」
ヘンリエッタの長所と甘さが詰め込まれた第2話
──アニメの映像を観られた感想を教えてください。
鈴代:第2話のアフレコ段階で、すでにほとんど画が完成されていて感動しました。ヘンリエッタの表情もよくわかったので、とてもありがたかったです。
アニメの展開に関しては、リズミカルなところはリズミカルなのですが、基本的にはゆったりと進んでいく感じがしました。食堂ならではの「噛みしめてご飯を食べる」のような「間」が、しっかりと感じることのできる作品なんだなと思いました。
──第1話、第2話で登場したご飯ですが、どれも美味しそうでしたよね。
鈴代:めちゃめちゃ美味しそうでした! ヴリトラかつ丼ではありませんでしたが、第2話のアフレコ前にかつ丼を食べて臨んだくらい(笑)。『追放者食堂』のグルメって、全部が色鮮やか、全部が新鮮素材で、脂がテカテカ輝いて、とても美味しそうなんですよね!
(料理の設定資料を見ながら)すごい、本当に細かいなぁ……! 「作品に出てきたグルメ集」みたいなものが出たらいいですよね! チャーハンを炒めているシーンも、絵コンテの時点でパラパラ具合が伝わってきて、「すごいなぁ」と思っていたんです。
あと、いいなと思ったのは食堂の店内にお座敷があったこと。この「小上がり」的なスペースがあるのが、ちょっと憧れというか。カウンターもあって、テーブル席もあって、お座敷もある。しかもそれが区切られていなくて、ひとつの空間にあるのが、食堂感があっていいですよね!
──そんな素敵な食堂に、全身甲冑姿のヘンリエッタが現れるところから第2話が始まりました。
鈴代:このシーンはどうやって表現するんだろうと思っていたのですが、ヘンリエッタなりにバレないように、身振り手振りで頑張っていたので、演技としては、特に息は入れませんでした。なので、アニメから『追放者食堂』を見る方はビックリするのではないかなと思います。甲冑の中に、こんなにかわいい子が入っていたのか!ってなると思うので(笑)。
──女性であることが判明したあとは、持ち前の天真爛漫さが際立っていましたね。
鈴代:デニスに割と早い段階で自分のことをしゃべっていたので、最初から他人のことを信用して、よくしゃべるなぁって思いました(笑)。デニスが、しゃべりたくなるような人柄だというのを瞬時に感じたからこそだと思いますが、出会った瞬間から2人の良い関係値が出来上がっていた気がします。
──鈴代さん的には、そんなヘンリエッタに共感できましたか?
鈴代:私も結構、信頼している人には自分のことをしゃべっちゃうタイプかもしれないですね。あとは……もちろん誰にでも、というわけではありませんが、たとえばバーなどに行くと、気さくだけど、あまりぐいぐい聞いてこない、“わかっている感じのマスター”がいるじゃないですか。そういう方を相手にすると、逆についついしゃべってしまうかもしれません。
そのほかにも結構共通点はあったと思います。彼女の中では当たり前のことでも、周りからはちょっと引かれる、というシーンがあるのですが、そういうところも「わかるな~」って思いました(笑)。
……第2話でヘンリエッタちゃんは、完全にデニスに胃袋を掴まれた感じがしますよね。
──お金は払っていませんでしたが……(笑)。
鈴代:いや、ホントに……(笑)。“ちゃっかりさん”ですが、他の人にはできない、ヘンリエッタちゃんだからこそできることなのかもしれないですね。
──ヘンリエッタ自身、一応遠慮もしていましたね。
鈴代:そこがかわいいんですよ! たぶん、最初に「小ライスとクリスタル梅干し」と言ったのも、そう言えばデニスが「しかたねぇなぁ」って言ってくれるだろうみたいな、そういう計算ではなくて。そこがヘンリエッタのピュアなところで、だからこそ、ご馳走してあげたくなっちゃうんですよね。なので、端から見てると、ズルい感じがしますよね(笑)。天然のあざとさがあるというか。
──それ以降は、確信犯的に食べに来ていますけど、ツケがいくらになることやらで……。
鈴代:味をしめちゃってますよね(笑)。そこは、甘えているところもあるのかもしれないです。
──そんな第2話ですが、「簡単に人を信じてはいけない」という教訓もありましたね。
鈴代:そうですね。AパートとBパートで、良い対比演出になっていたと思います。Aパートではデニスのことを信頼したからこそ、紹介されたパーティーに入ってしまう。素直なところがヘンリエッタの長所ではあるものの、相手によってはその素直さが裏目に出てしまうこともある、というのがBパートで描かれ、そこでちゃんと痛い目を見てしまう……。
でも、「良い人(デニス)に出会っていたから救われた」というラストだったので、ヘンリエッタの長所と気をつけたほうがいい部分が、この1話に凝縮されていたと思います。
──デニスもパーティー加入に際して、「もうちょっと慎重に決めてもいいんじゃないか」と伝えていましたね。
鈴代:そうですね。人の言ったことを鵜呑みにしすぎて、自分で調べることをないがしろにしがちな部分が、彼女の詰めの甘さなんだと思います。
でも、デニスが助けに来てくれたところは、本当にカッコよかったですね。しかも最後に、助けてくれたのがデニスだったと、ちゃんと気づいていましたから。
──デニスが助けに来てくれたことに気づくシーンは、食堂の常連客が、いい仕事をしてくれました。
鈴代:ポニテちゃん(CV:島田愛野)とツインテちゃん(CV:関根明良)ですね! 常連客である彼女たちは本当に良い子たちなので、今後の活躍も楽しみにしていてください。あと、第2話のラストで、最後にデニスが「冒険者食堂へようこそ!」と言うのですが、このセリフは、ずっと覚えておいてほしいセリフです!
















































