
「VS AMBIVALENZ 2nd Season」キャストインタビュー連載:BLACK担当・石橋陽彩、KYOUYA&MONETの魂を込めたデスボイス&ゆるふわボイスを語る!
“デスボイス未経験”からの挑戦──1か月間の研究と試行錯誤
──そんなKYOUYAとMONETが2人で歌唱する、BLACKのカラーソングバトル曲「微睡みディスコード」。すべて石橋さんが一人で歌っているとは思えないほど、歌の表現の振り幅が激しい楽曲になりました。
石橋:ついにKYOUYAのデスボイスが解禁ということで、最初に楽曲をいただいた時は「とうとう来たか!」と思いつつ、すごい曲すぎて開いた口が塞がらなかったです(笑)。僕はデスボイス未経験者で、むしろ逆にどうやれば綺麗な歌声で歌えるかを研究してきた人間なので、荒げるような声の使い方はお芝居以外でしたことがなかったんです。なのでこの楽曲を歌うにあたり、まずはデスボイスを研究しました。その結果わかったのが、デスボイスは主に息を吸うタイプと息を吐くタイプがあるということ。さらに高い音域のデスボと低い音域のデスボがあるので、どのデスボなら自分の喉に負担なく歌えるか、そしてKYOUYAというキャラクターに合ったデスボになるか、本当にいろんなことを試行錯誤して、1か月ほど毎日デスボを研究したうえで録ったのが、この楽曲のデスボになります。
──そこまでこだわり抜いたデスボイスだったんですね。実際のレコーディングではどんな取り組みになりましたか?
石橋:デスボイスは喉を使うので、収録は一番最後にしたのですが、その前まで綺麗な歌声で歌っていたので、まずデスボを自分の身に宿すのに5分ほど時間をもらいました(笑)。そこからは、もう、目を見開いて、歯も剥き出しで、きっとすさまじい表情で歌っていたと思います。現場で、口から上というか鼻から抜けるような感じでやることを教えていただいたのが印象的で学びになりました。
──その一方で、MONETの歌に関してはどんなことを意識したのでしょうか。
石橋:僕はレコーディングの時点でMVを観ることはできなかったのですが、MONETの目がだんだん見開いて覚醒していくイメージの映像になることはディレクターの方から伺っていたので、最初はあくびやハミングから入って落ち着いた感じで歌いつつ、そこから徐々に覚醒して、ちゃんと目が覚めた状態になっていくように、歌を組み立てていきました。今までの楽曲は眠そうな部分の魅力が前に出ていましたけど、この楽曲では本領発揮と言いますか、開眼したことによって、かわいい部分もかっこいい部分も感じられる歌になったと思います。MONETのイケイケな一面とKYOUYAのデスボ、その2つの要素がシナジーを生み出していて、改めてすごく相性の良い2人なんだなと思いました。
──この楽曲は歌詞も非常に個性的ですが、どのように受け止めましたか?
石橋:いやあ、もう本当に、最初にいただいたときはわけがわからなかったです(笑)。MONETパートの歌詞は、ちょっとまどろむ雰囲気もあってMONETらしさを感じたのですが、KYOUYAのパートは、彼が中二病ということもあってか、漢字だらけのうえに、当て字の部分があるんです。冒頭の「偶像をKill我獏超新星」は「我獏超新星(われ・ばく・ちょうしんせい)」ではなく「我獏超新星(わればくぜー)」と歌っていますし、デモ音源の仮歌さんのデスボイスが完璧すぎて、どう発音しているのかよくわからない部分もあって。練習もすごく大変で、マスターするまでにものすごく時間がかかりました。
──ともかく、2人の魅力が見事に融合した楽曲になりましたね。
石橋:パッと聴きはKYOUYAのデスボイスのインパクトが強いですが、MONETの魅力もたくさん入れ込んだので、この楽曲を聴いてたっぷりと悩んだうえで、どちらを応援するか考えてもらえたらと思います。
声優という選択が、歌の表現にも通じていくと気づいた瞬間
──ちなみに、2nd Seasonの参加メンバー10名の中で、ご自身の担当キャラクター以外で気になるキャラはいますか?
石橋:HIROMIですね。同じEMERALDのCATEも謎が多いですが、彼はなんだかんだで少しずつ素性が見えてきていると思うんです。「Hello Future!!!」のMVでは被り物を取っていましたし、ストーリーでも他のメンバーを心配する場面があって。でも、HIROMIは掴みどころのない感じで、「本当に普通なのかな?」と思うんですよね。普通の人は自分のことを「普通」とは言わないでしょうし(笑)。社会経験もあって場をまとめてくれるので、ストーリー的にはありがたい存在ですけど、絶対に何かあるんだろうなと思うので、今後のストーリーが楽しみです。
──せっかくなので、他のキャストの皆さんの演技の印象も聞いてみたいです。
石橋:2nd Seasonの皆さんからは本当に刺激をもらっていますが、個人的には武内(駿輔)さんのRIAMとLUVNOSUKEに驚かされました。2人とも奇抜で、両極端なキャラクターですけど、メインストーリーではそんな両者の葛藤の部分をすごく素敵にお芝居されていて。武内さんの演技のバリエーションに圧倒されました。それとNAVYの2人を演じている(小林)親弘さんも、僕の想像を遙かに超えるお芝居をされていて、メインストーリーでは心が苦しくなるくらいでした。それを経てのカラーソングバトル曲(「プレイバック・メモリー」)も本当に素晴らしかったです。
──もうひとつ、本コンテンツの「二者択一」というテーマ性にちなんで、ご自身の人生で大きな選択をしたタイミングや、分岐点になった出来事をお伺いしてもいいでしょうか。
石橋:分岐点としては、高校卒業後に声優の活動に本腰を入れる決断をしたことが一番大きいと感じています。僕は元々歌をやっていたので、最初はアーティストになりたい夢があったのですが、デビュー作の『リメンバー・ミー』をきっかけに声優のお仕事をさせてもらうなかで、お芝居をすること、キャラクターに命を吹き込むことの楽しさと難しさを知りました。アーティストとして活動する夢は今ももちろんありますが、声優やお芝居の経験を積んでいくことで、より深みのある歌が届けられるのではないかと感じています。将来アーティスト活動をする際にも、いろんな表現を詰め込んでいけるよう、もっといろんな役や作品と関わっていきたいですし、何よりこのお仕事はすごく楽しいので、あの時の自分の決断は間違っていなかったんだなと思っています。
──その選択が、今作でのKYOUYAやMONETとの出会いに繋がっているわけですものね。それでは最後に『VS AMBIVALENZ 2nd Season』のファンに向けてのメッセージをお願いします。
石橋:KYOUYAとMONETのメインストーリーはまだ公開されていないので、2人の素性やキャラクター性に関してはまだわからない部分も多いと思います。でもそのなかで、KYOUYAが持つ優しい部分や、MONETの持つかわいらしい一面を、僕なりに試行錯誤しながら、必死に考えて2人のキャラクターを作っています。なので、その細かい表現や彼らの魅力にぜひ気づいていただけたら嬉しいですし、今回の楽曲を含め、この2人にはどんなバックボーンがあるのか、この先のストーリーを期待していただければと思います!
[文・北野創 / 写真・佐藤ポン]
デジタルミニアルバム『COLOR x COLLIDE』
2025年7月23日(水)リリース
■収録内容
01.Gold Rush
02.サカサマ・トイボックス
03.プレイバック・メモリー
04.微睡みディスコード
05.Be Ploud
配信はこちら
https://orcd.co/vsa2_colorxcollide
ミュージックビデオはこちら
https://www.youtube.com/playlist?list=PL3ztohCtLrfl-R-bW7s3So_32W07RPEzz
作品情報
あらすじ
伝説の芸能プロダクション『REISEN(ライゼン)』がアイドルグループ結成のため、オーディション
"VS AMBIVALENZ"を開催。約1年の激闘を経てアイドルグループ『XlamV』が誕生した。
そして今、新たな伝説が生まれようとしていた――
『テイルウィンドオフィス』と『REISEN』が手を組み巻き起こす嵐は『VS AMBIVALENZ 2nd』。
聖地・砦アリーナには、10人の新たな候補生たちが集められる。
再び行われる究極の「二者択一」。
同じ担当カラーを託された2人が競い、投票でライバルより1票でも多く勝ち取れば―――
デビューへの道がひらける。
キャスト
(C)VS AMBIVALENZ











































