この記事をかいた人

- わたなべみきこ
- 出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。

2025年7月より放送が始まったTVアニメ『ダンダダン』第2期。原作は龍幸伸先生による漫画『ダンダダン』で、マンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」で連載中の人気作品です。
超能力に目覚めた女子高生・モモと妖怪の力を手に入れた男子高生・オカルンが、仲間たちとともに襲い来る妖怪や宇宙人と戦いを繰り広げるオカルトバトルが大きな魅力。それに加えて高校生らしい友情やピュアな恋模様の描写もファンの心を掴んでいます。
7月17日には第15話(第2期 第3話)「ゆるさねえぜ」が放送されました。前話(第14話/第2期 第2話)では、妖怪・邪視の悲しい過去が明らかに。心優しいジジは恐ろしい姿の邪視にさえ寄り添おうとしますが、その優しさに付け入られた結果、邪視に憑りつかれていまいました。
本稿では第15話(第2期 第3話)「ゆるさねえぜ」を振り返り! 原作との違いやSNSの反応などに触れながら内容を振り返っていきます。さらに、次回の注目ポイントもお届けします!
※本稿にはネタバレ要素が含まれます。
本話一番の見どころはオカルンと邪視(ジジ)とのスピード感あるバトルシーン! ターボババアの力で呪いの家を駆け回るオカルンの速さはアニメならではの躍動感なので、ストーリーを知っていてもその躍動感にワクワクしっぱなしでした。SNSにも「オカルンと邪視のバトル迫力たまらん!」「あのスピード感はアニメならではだよね」「作画すごかった」との声が。
また、オカルンが本気を出したきっかけが「モモを傷つけたこと」と「ジジ(友達)を傷つけたこと」であることにも胸が熱くなりましたね。初めてできた友達2人を心から大切に思っていることが伝わってきます。
「オカルン本気出しての邪視撃破熱い!!」との感想が見られる一方で、オカルンが繰り出した技を見た視聴者からは「これ承太郎!?」との声も。承太郎とは『ジョジョの奇妙な冒険』Part3「スターダストクルセイダース」の主人公・空条承太郎のこと。
作中には宙に浮いた敵を連続で殴る承太郎のシーンが何度も登場しており、ファンの間ではよく知られている攻撃のひとつ。また、オカルンの台詞「てめぇはジブンを怒らせた」とそっくりな「てめぇはオレを怒らせた」という台詞も有名です。
「承太郎じゃねえか!」「ジョジョのパロディってわかるけど、一人称がジブンで個性が出てるのがいい」と両作品どちらのファンとっても楽しいワンシーンとなっています。
さらに、「変身前後の演じ分けがすごすぎる」とオカルンを演じる声優・花江夏樹さんの演技にも注目が集まっているようです。花江さんの高い技術が特にわかりやすかったのは二箇所。物語前半のモモにモンゴリアンデスワームの生態を説明するシーンと、中盤の邪視との戦いを終えた直後のシーンです。
1つ目のシーンでは変身を解きながらモンゴリアンデスワームの生態について話しているのですが、変身時から解く瞬間の口調の変化がとても滑らかで不自然さが一切感じられません。
2つ目のシーンでは、戦いを終え「超萎えるぜぇ~」とこぼしたタイミングで体力の限界が来てしまい倒れ込むのですが、芯の通った変身中の口調から、気が抜けて変身が解けヘロヘロになったときの口調のギャップが大きく、それでいて移行する様子には違和感がないのです。
こんなすごいお芝居を当たり前のようにやってのけてしまう声優さんたちの妙技を味わえるのもアニメ化の醍醐味ですね。
オカルンによって地中から脱出することに成功したモモ。彼女に課せられたのはモンゴリアンデスワームの退治と仲間の救出でした。とはいえ、大蛇とまで呼ばれるような巨大ミミズをどうやって倒すのか、ハラハラと見守っていた視聴者も多いのでは?
まさか幼少期のジジとの思い出がヒントになるとは、そして家ごと燃やして消防車を出動させるとは思いもしませんでしたね。事情があったとはいえ「家に火をつけたのは自分」と嘘をつかないところも彼女の良いところです。
モモの目論見は大当たりとなり、呼吸ができなくなったモンゴリアンデスワームは地上に出てきて日光に当たって自殺。人を自殺させる念波を出していたUMAが人によって自殺に追い込まれるという因果応報な展開でした。
家の影に隠れようとするモンゴリアンデスワームに対し、モモは超能力で消防車をぶん投げ、家を丸ごと破壊していましたが、その豪快さにも胸がスカッとしました。「モモ大暴れすぎw」「友達助けるためとはいえ友達の家に火を放つ行動力すごい」「行動過激過ぎてもはや清々しい」と視聴者は絶賛。
また、自分たちに危害を加えた鬼頭家一族が生きていたことに対しても「生きてんじゃん!よかったねー!」と一言。そんな彼女の姿にSNSにも「自分たち襲われたのに良かったねとか言えるの優しすぎる」「モモちゃんいい子や…」「女神じゃん」などの感想が寄せられています。
ここからは本話のアニメオリジナルシーンを一気にご紹介していきます。気付いた方も気付かなかった方も、原作未読の方も漫画と見比べてみてはいかがでしょうか。もちろん、下記以外にも細かい違いはありますので、そんなシーンもぜひ探してみてくださいね。
邪視の能力の呪いの家に捕らえられてしまったオカルン。捕らえられるシーン自体は原作にもありますが、呪いの家の犠牲者たちの姿が映し出されるシーンはアニメオリジナルの演出です。こんなに大勢が犠牲となってきたのかと絶句してしまいました。
本気を出したオカルンが邪視に連続打撃をお見舞いするシーンは、原作では1から20までのカウントが1回のみでしたが、アニメではそれが複数回繰り返されていました。スクワットによる攻撃のようですが、軽く100回くらいは本気スクワットをしていることになりますね……すごい……。
モンゴリアンデスワームの粘液によって動けなくなったターボババアの声を聞きつけ、助けに来たオカルン。一生このままかと絶望しかけていたターボババアは駆け付けたオカルンを見てウルウルと涙目に。原作はここまで涙ぐんではいませんでした。本話一番の癒しシーンでしたね。
オカルンが粘液に触れないよう、近くにあった木の板を足場にしてターボババアの救出を試みるシーンもアニメだけのオリジナルカット。原作ではそのまま足を踏み入れています。それにしてもすごい粘着力ですね。お約束のように転んでしまったオカルンとターボババアは一体どうなってしまうのでしょうか……。
モンゴリアンデスワームを倒したはいいものの、火山が噴火してしまい、依然ピンチが続くモモ。生きていた鬼頭家一族がモモをこのままにしておくとは思えませんし、ジジのこともオカルンとターボババアのことも助け出せていません。続く危機的状況をどのように打開していくのか、次回もモモの戦闘IQの高さが光ります。
また、次回予告の最後には頼れるあの人が少しだけ姿を見せていました。vs邪視の戦闘シーンもあり、バトルシーンにも期待が高まりますね。第16話も熱い展開となること間違いなしです!

1990年生まれ、福岡県出身。小学生の頃『シャーマンキング』でオタクになり、以降『鋼の錬金術師』『今日からマ王!』『おおきく振りかぶって』などの作品と共に青春時代を過ごす。結婚・出産を機にライターとなり、現在はアプリゲーム『アイドリッシュセブン』を中心に様々な作品を楽しみつつ、面白い記事とは……?を考える日々。BUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENの熱烈なファン。
