
『超かぐや姫!』夏吉ゆうこさん×永瀬アンナさんインタビュー|かぐやが彩葉に惹かれたあるシーン……その収録の裏側で永瀬さんが挑戦していた“ある事”とは!?
エンディングテーマ「ray」はこの物語を包み込むような懐の広さがある
──ありがとうございます。また、お芝居の中で難しいなと思ったシーンや印象に残っているシーンもお教えください。
夏吉:細かな指示があるというよりは、そのときのお芝居に任せてもらっていることが多いので、どうしようか考えながら自分の中の引き出しをたくさん漁りました。かぐやは感情表現が豊かなキャラクターなので、駄々をこねながら歌ったり、よく鼻歌を歌ったり……。。
その鼻歌にしても、きっと二度と同じメロディは生まれてこない。みんなそうだとは思うけれども、かぐやはその時の楽しかったことがそのまま歌になるような子なので。だからその場面ごとのイメージを汲みつつ、ひとつひとつ違うお芝居をするようにイマジネーションを膨らませました。
表情に関しても、二度と同じ顔をしないんじゃないかと思うくらい豊かな子だったので、絵に助けられた部分もあります。かぐやが駄々をこねて転がって行っちゃうシーンなんて、1カメ2カメみたいにワイプが出ていたりしましたし、そういうところを見て、思いっきりやってもいいんだと思いました。
他にも、インターネットのオマージュみたいなものが実は所々に潜んでいるので、「これ見たことある」とか「これは聴いたことがあるぞ」と、知っている人がハッとするような表現になるよう頭を使っていました。
──アドリブをかなり入れていたということでしょうか?
夏吉:そうですね。例えば序盤に駄々をこねて歌うようなところでは、某動画サイトのメロディをイメージして歌いました。音響監督の三好慶一郎さんに伝わっているかどうかわからないままOKが出たのですが、後で怒られないかどうかちょっと不安ですけれども。そういう小ネタを入れたりしています(笑)。
──(笑)。永瀬さんはいかがでしょうか?
永瀬:彩葉がうがいをするシーンですね。あれ、実は本当にうがいをしています。
──それはちょっと驚きです。
永瀬:山下清悟監督がこだわっていたシーンのひとつだったのですが、あそこでかぐやが彩葉に惹かれてちょっとハッとするんですよね。それが気になったので山下監督に聞いてみたら、彩葉がうがいをする姿に見惚れた……というか、ここでかぐやは生物として彩葉のことをただただ綺麗だと思ってしまったみたいなんです。
喉の動きとか音に対して人間的なものを感じていたのかどうかまでは私にはわからないのですが、そこで苦戦しましたね。また、収録でうがいをするというのが初めての経験だったので、びっくりしながらお芝居をしていたところもあります。
彩葉の本質的な部分については、やっぱり他人の目を気にして自分の心の周りに壁を作っているところがあって、本心を見せないように気を張っている感覚がずっとありました。かぐやと過ごすにつれてそれが剥がれていくのですが、そこからはもう少し馴れ馴れしく台詞を言ってみたりだとか、そういう距離感の変化は付けたりしたいなと思いました。山下監督もそうしてほしいとおっしゃってくださったので、時間をかけて収録させていただきました。
いきなり変化するのではなくて、水に落とした絵具がじわっと広がっていくようなイメージだと言えばいいのかな。これまでは、パッとひとつのアクションで気持ちが切り替わるようなキャラクターを担当することが多かったのですが、彩葉はそうではなかったので私としても挑戦になりましたし、難しいところだったなと思っています。
──また、エンディングテーマはBUMP OF CHICKENの「ray」のカバーとのこと。こちらの楽曲についても伺わせてもらえますか?
夏吉:以前からみなさんに愛されている名曲中の名曲ですけれども、不思議とこの作品の世界観や物語にフィットするような感覚があります。全てが終わった後に「ray」がエンディングでかかると、この約二時間の物語を全部包み込んでくれるような懐の広さを感じて私は凄く好きですね。
後はヤチヨ役の早見沙織さんとのデュエットなのですが、収録自体は別だったのでどんな風になっているのか私も気になっています。「ray」を歌う時はもうここまでで一番成長した大人っぽいかぐやといいますか、この物語を結末まで走り抜けた後のかぐやとして歌うイメージだったので、何度かキャラクター感を調整しました。一瞬「誰が歌ってるの?」「かぐやなのかな?」って感じる声色になっていると思いますのでぜひ注目してください!
──永瀬さんはこのエンディングテーマについていかがですか?
永瀬:私は楽曲についてはちょくちょく合いの手を入れるものがある程度だったので、本当に視聴者と同じ気持ちで見ていました。このエンディングからはかぐやの想いを凄く感じるし、きっと私が想像する以上の思い出や気持ちが詰まっているんだろうなと思いました。心がざわざわと揺れるような経験があまりなかったので、凄い曲に出会ってしまったかもしれないという衝撃もありましたね。
──最後に作品に期待している方たちへのメッセージをお願いします。
夏吉:音楽とアクション、そして心がポカポカするような日常の裏で、この物語にはめちゃくちゃ壮大な軸がもうひとつ走っていて、この子たちはどうすればハッピーエンドを迎えられるのだろうかと思うようなところが出てくるかと思います。幸せなシーンでも胸が締め付けられるようなところがあるので、ただ楽しい、ただ幸せなだけでは終わりません。
それがこの作品の魅力のひとつではありますが、最初は気負わず物凄い映像と音楽を楽しみに再生ボタンを押していただけたらと思います。そして、何週かチェックしていただいて、「ここはこういうことだったんだ」と物語を噛みしめていただけたらなと思っています。
永瀬:映画としての完成度がとても高いので、素直に娯楽作品として楽しんでいただきたいという想いがひとつあります。山下監督がこだわり抜いたカメラワークだったり、映像の雰囲気だったりはもちろん、耳でも楽しめる音楽や劇中歌からも本当に人を元気にするといいますか、ワクワクさせてくれると思います。
私自身もマイナスなことがあると落ち込んでしまうことはありますが、そういう時に明るく華やかな作品に触れると心も明るく楽しい気持ちになるのかなと。ぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです!
作品情報
あらすじ
少女たちの出会い、そして別れのためのステージが、幕を開ける――
今より少しだけ先の未来。
都内の進学校に通う 17 歳の女子高生・酒寄彩葉は、バイトと学業の両立に励む超絶多忙な日々を送っていた。
日々の癒やしは、インターネット上の仮想空間の管理人兼大人気ライバー(配信者)・月見ヤチヨの配信を見ること。
自分の分身を作り誰もが自由に創作活動を行うで、彩葉はヤチヨの推し活をしつつ、バトルゲームで細々とお小遣い稼ぎをしていた。
そんなある日の帰り道、彩葉は七色に光り輝くゲーミング電柱を見つける。
中から出てきたのは、なんとも可愛らしい赤ちゃん。
放っておけず連れ帰ると、赤ちゃんはみるみるうちに大きくなり、彩葉と同い年ぐらいの女の子に。
「あなた、もしやかぐや姫なの?」
大きくなったかぐや姫はわがまま放題。
かぐやのお願い(わがまま)で彩葉は、ツクヨミでのライバー活動を手伝うことに。
彩葉がプロデューサーとして音楽を作り、かぐやがライバーとして歌うことで、二人は少しずつ打ち解けていく。
かぐやを月へと連れ戻す不吉な影が、すぐそこまで迫っているとも知らずに――
これは、まだ誰も見たことがない「かぐや姫」の物語。
キャスト
(C)コロリド・ツインエンジンパートナーズ






















































