
『パリに咲くエトワール』プロのバレエダンサーが語る「特別コラボ映像」解禁! バレエ作画監督やぐちひろこ氏が、究極の美しさを目指したバレエシーンの誕生秘話を明かす
『ONE PIECE FILM RED』や『コードギアス 反逆のルルーシュ』を手掛けた谷口悟朗監督と『崖の上のポニョ』『魔女の宅急便』など多くのスタジオジブリ作品のキャラクターデザイン・原画をつとめた近藤勝也氏が、初めてタッグを組んだオリジナル劇場アニメーション『パリに咲くエトワール』。3月13日(金)より全国公開となります。
本作を制作する上で、最も困難を極めたのがバレエシーンだったとのこと。そこで今回、プロのバレエダンサーによる座談会動画を公開。プロから見た本作はどのように映ったのかが語られました。バレエ作画監督・やぐちひろこ氏によるコメントと新規場面カットも公開されています。
<以下、公式発表の内容を引用して掲載しています>
プロのバレエダンサーも驚きのリアルさ! K-BALLET TOKYOのトップダンサーが本作を語る<特別コラボ映像>解禁!
今回日本を代表するバレエダンサー・熊川哲也さんが総監督を務めるK-BALLET TOKYOのトップダンサーによる座談会動画も公開された。座談会に参加したのはファーストソリストの木下乃泉さん、ソリスト・大久保沙耶さん、ファースト・アーティストの布瀬川桃子さんの3名。プロから見た本作はどのように映ったのか。今回解禁されたのは<第1章>と題した座談会となるが、近日中に、また別のトップダンサーたちによる<第2章>の座談会動画が解禁される予定です。
「脚の持っていき方とか動きの流れ、ポーズの間の通り道がすごい綺麗で、正しいところを通っている」(木下)
「(バレエの)テクニカルな部分まで描写されている、バレエダンサーじゃないと気付かないと思います」(大久保)
「“チュチュ”をつけていたんですけど、ジャンプのたびに揺れてる、細かいところまで捉えられている」(布瀬川)と、細かい描写に驚きと絶賛を送っています。
そして、バレエダンサーを目指す千鶴のキャラクターや置かれた環境には深い共感があったと語っています。
「私も15歳で留学して、つたない英語で『どこが悪いんですか?』『どこを直したらいいですか?』って自らものすごい勇気を振り絞って言った時のことを思い出した」(木下)
「勝手に自分と(周囲を)比べてしまって、自己嫌悪に陥ったりだとか」(大久保)と、かつての自分と重なる部分は大いにあったようです。
「やっぱりリアルな部分を知ってほしい思いもあるので『よくぞ!』という共感がある」という大久保さんの言葉に、木下さんも布瀬川さんも深く頷いていました。
美しさを追求する身体表現・バレエ 指先、視線、関節の動きまで妥協なくリアルを追求したシーンをバレエ作画監督・やぐちひろこ氏が明かす!
1912年、異国の地・パリへと渡った画家を夢見る少女・フジコ。そして、薙刀(ナギナタ)の名手でありながら心の奥にバレエへの憧れを秘める千鶴。ふたりの少女が、困難を乗り越え、互いに支え合いながらまっすぐに夢を追いかける姿を描く本作。映画を制作する上で、最も困難を極めたのがバレエシーンだったといいます。
バレエはロシアやフランスで流派が分かれており、当初千鶴が教えを乞うルスランの母で元バレリーナのオルガの踊りはロシア、そして千鶴がバレリーナとして花開いていくのはフランス。
振り付けを担当したのは、元ウクライナ国立オペラ・バレエ劇場リーディング・ソリストの田北志のぶさん。オルガの踊りは彼女の動きがベースとなっています。
さらにフランスバレエのシーンに関してはパリ在住のオペラ座所属の元・バレエダンサー、ウィルフリード・ロモリさんが担当。田北さんがパリのロモリを訪ね、8日間の滞在で振り付けを習得し、帰国。モーションキャプチャで映像に取り込み、アニメーション化するという方法が取られました。
しかしモーションキャプチャの映像だけではバレエが持つ身体表現を具現化することは難しい。そこで、自身もバレエ経験者であるアニメーター・作画監督のやぐちひろこさんにバレエ作画監督として白羽の矢が立ったとのこと。
谷口監督からも絶大な信頼を寄せられる彼女は、経験者ならではの視点を作画に盛り込んでいきました。
「多くのバレエシーンについては、実際に専門家の踊りをモーションキャプチャし、それを3DCGに反映した参考の動画がありました。これをもとに原画さんに、まず大まかにラフを描いてもらい、そこでバレエの押さえておきたいポイントなどをチェックして、その上でレイアウトとラフ原画に入ってもらうようにしました。レイアウトの前段階でチェックがあることで、普通の工程よりもチェックが1回多くなっています。ラフだけでも大変な作業なので最初の段階で方向性を固めようということでこのやり方になりました」と振り返る。
「今回バレエをある程度リアルに描きたかったので、バレエの何が美しいのかをちゃんと表現したいと考えました。たとえば3DCGは踊りの全体的な動きを反映した“アタリ”なので、そこに反映されていない足先・指先などは意識を払ったポイントです。バレエは先端が綺麗なことが大事なので。そういう要点については、最初の段階で、つま先の伸ばし方や手の使い方などについての注意事項をまとめて、原画さんに共有しました。そのほかポジション、姿勢、目線といったものも実際に忠実に描くことで、バレエの持つ余韻も含めて伝えられたらと思って描きました」と本作ならではの注力ポイントを明かしました。
また、世界のバレエダンサーが幼少期から踊りを始めるため、千鶴がプロを目指すには“年齢的に遅い”とされる。しかし「千鶴はあの年齢からバレエを始めて、プロに追いつけるほどの天才ではあるんですよね。だから基本の動きも含めて、最初から上手く描いています。ただ、谷口監督と話をして、武道(ナギナタ)をやっていたから関節が開かない、股関節がかたいという設定にして、それを踊りには反映しています。非常に細かい所ですけれど」と語っています。
そしてこの美しいバレエシーンを“耳でも”豊かに楽しませてくれるのが、服部隆之さんの音楽。パリ国立高等音楽院を修了し帰国後は、ポップスからクラシックまで幅広いアーティストの編曲を手掛け、「ラジオの時間」(1998)では日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。アニメ音楽も多数手がけ、谷口悟朗監督とは「ID-0」でタッグを組んでいます。
服部さんが紡ぐ音楽は、フジコと千鶴の心情にそっと寄り添い、物語を内側から支える。不安や迷い、そして夢へ踏み出す勇気、言葉では語られない感情が、旋律となってバレエシーンに重なり、観る者の心を静かに揺さぶる。こうして音楽と踊りが重なり合うことで、本作ならではの余韻が生まれました。
今回解禁された場面カットでも、全身で“美しさ”を追求していくバレエの身体表現が描かれています。制作秘話でやぐち氏が意識したと語る指先、足先まで及ぶバレエダンサーとしての美意識。ピンクの練習着に身を包む千鶴の姿からは、バレリーナへのスタートラインに立ったばかりでありながら、そうしたバレエの真髄を本能的に捉える“才能”が備わっていることがわかります。
また、千鶴のライバルともなっていく同期生たちもバレエダンサーならではの体の使い方、佇まいをしている。細部にわたり、やぐち氏を中心としたバレエ作画のこだわりが見える繊細なカットの数々。さらにピアノを弾くルスランのカットも合わせて解禁。服部氏の流麗な音楽と共にシーンを楽しんでください。
劇場アニメ『パリに咲くエトワール』作品情報
2026年3月13日(金)全国公開
配給:松竹
あらすじ
キャスト
(C)「パリに咲くエトワール」製作委員会

































