
「全力を尽くして燃え尽きました」我が道を行く術師たちによる三つ巴の激戦――TVアニメ『呪術廻戦』第3期「死滅回游 前編」連載インタビュー第20回:烏鷺亨子役・水樹奈々さん
現場で創り上げた烏鷺の“振れ幅”
ーー乙骨との掛け合いが印象的でしたが、演じるうえでいかがでしたか?
水樹:彼女は導火線が短いタイプだと思うんです。そのまま助走も何もなくバーンと爆発させるイメージ。瞬発力が命だなと思いながら演じていました。ヒステリックな雰囲気というか、彼女の強者らしからぬ部分はそこかなと。冷静に自分をコントロールするのではなく、逆鱗に触れられたら口も手も出さずにいられない感覚です。そこは彼女を表現する上でとても大事な部分なので、しっかり表現できるようにと思っていました。
ーー烏鷺を形作る中で、スタッフ陣からディレクションはありましたか?
水樹:立ち居振る舞いが堂々としていますし、積もりに積もった思いがある分、ドスの利いた声で最初演じていたんです。落ち着いたトーンで話しながら、キレる時は思いっきり爆発させる、パンチの効いたキャラクターにしようと思っていたのですが、「方向性はあっているけど、もう少し若く」というディレクションがありました(笑)。
乙骨と初めて対峙して話すシーンで指示があり、戦っている時にはパワーがある方が良いけれど、どこか軽やかさもあるようにと理解しました。烏鷺の振れ幅を大きくするために、「若さ」というリクエストがあったのかなと。
三つ巴のアフレコ現場
ーー皆さんとの掛け合いはいかがでしたでしょうか?
水樹:幸いなことに全員で一緒に収録できたので、嬉しかったです。烏鷺は新キャラクターなので、これまで練り上げられた『呪術廻戦』の空気を感じながら演じたいという気持ちもありました。
緒方恵美さん演じる乙骨は色々な表情を持っていますよね。優しさや儚さのある雰囲気かと思えば、鬼気迫るような、ゾクゾクする部分もあって。烏鷺から見れば、彼は真逆過ぎて理解できない存在だと思うので、それを壊していくようなやり取りが楽しかったです。
というのも、烏鷺が何を言っても、どんな火種を巻いても乙骨は決して揺らがない(笑)。必死になってぶつけまくってみても、これもダメ、あれもダメ……という感じで。私も烏鷺と一体となって演じていたので、シーンごとに体がポカポカになって(笑)。
水樹:さらに、石流役の東地さんもどんどん我が道を突き進む(笑)。3人ともバラバラなのに、どこか混ざり合っている。会話しているようで、会話になっていない。それぞれが自分の道を行って、それらが噛み合って物語が展開していく様子が、すごく不思議でした。
ーー全員キャラが凄く立っていましたね。
水樹:そうなんですよね。何を言っても聞かない人が揃っているというか(笑)。相入れないものたちが出会ってしまって、瞬時にぶつかり合っている様子がリアルに感じられて、ゾクゾクしました。乙骨はふたりを相手取っていたので、台本をめくってもめくってもセリフが続いていて、緒方さんは凄く大変そうでした。目が追いつかない!とおっしゃっていて(笑)。
ーー展開も早いですしね。
水樹:それぞれの人物とやり取りしつつ、「この先の戦い方をどうするか」と相手に対する分析も繰り返していて、本当に目まぐるしいです。感情の維持・切り替えが難しいんですよね。そのうえ、テンポ感も速いので、私も振り落とされないように集中力を高め、とても緊張して臨みました。高速餅つきの合いの手みたいにスパッと入り込むイメージです(笑)。
ーー皆さんとは現場でお話しされましたか?
水樹:今回は尺的にも長かったので、「大変だね〜!」と言い合いながら収録していた印象があります。とにかく皆で頑張ろうと一致団結して。収録も長丁場でしたし、とにかく気持ちを一つに!という感じでした。
ーー最後に、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。
水樹:烏鷺として、全力を尽くして燃え尽きました(笑)。今回は、仙台結界のお話を本編拡大スペシャルとしてしっかり描いていただいているので、私もこの1話でキャラクターの魅力を伝えられるよう!と気合い満点で臨みました。
「烏鷺のことをもっと知りたい」と思っていただけるようなインパクトを残せるように、魂を込めて演じさせていただいたので、楽しんでいただけていたら嬉しいです。とんでもなく自己中心的というか、「自分の想いを果たしたい」という熱量の高いキャラクターが集結した特別な戦いだったんじゃないかなと。前編のラストを飾るに相応しいエピソードだったと思います。
[文/タイラ]
連載バックナンバー
『呪術廻戦 死滅回游』作品情報
イントロダクション
廻れ呪え 死の遊戯の中で
「渋谷事変」を経て、羂索により呪霊が蔓延る魔窟と化した
全国10の結界(コロニー)。
戦いは、呪術を持つ者達による殺し合い「死滅回游」へ。
加速していく混沌の中、伏黒の姉・津美紀が巻き込まれたことが発覚する。
五条の復活と津美紀救出の術を見出すべく動く虎杖たちだが…。
果たして、羂索の目的は何なのか。
「死滅回游」平定のためゲームに参加する彼らの行き着く先とは―。
キャスト
虎杖悠仁:榎木淳弥
伏黒恵:内田雄馬
禪院真希:小松未可子
パンダ:関智一
乙骨憂太:緒方恵美
脹相:浪川大輔
九十九由基:日髙のり子
天元:榊?原良子
秤金次:中井和哉
星綺羅羅:榊原優希
禪院直哉:遊佐浩二
日車寛見:杉田智和
髙羽史彦:鶴岡聡
レジィ・スター:青山穣
コガネ:ニーコ
夏油傑(加茂憲倫):櫻井孝宏
スタッフ
原作:「呪術廻戦」芥見下々(集英社ジャンプコミックス刊)
監督:御所園翔太
シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:矢島陽介 丹羽弘美
副監督:高田陽介・佐藤 威
美術監督:東潤一
色彩設計:松島英子
CGIプロデューサー:淡輪雄介
3DCGディレクター:志賀健太郎(モンスターズエッグ)
撮影監督:伊藤哲平
編集:柳 圭介,ACE
音楽:照井順政
音楽プロデューサー:小林健樹
音響監督:えびなやすのり
音響制作:dugout
制作:MAPPA
















































