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『とんがり帽子のアトリエ』第11話「蛇の背洞窟の試験」振り返り|師弟の葛藤と試験の幕開け

『とんがり帽子のアトリエ』第11話「蛇の背洞窟の試験」を振り返り! 師弟の葛藤と試験の幕開け

月刊「モーニング・ツー」にて連載中の白浜鴎先生による、王道魔法ファンタジー漫画『とんがり帽子のアトリエ』。

全世界でシリーズ累計発行部数750万部を突破し、日本のみならず、フランス、スペイン、韓国、アメリカなど各国で数多くの賞を受賞している人気作品である本作が、2026年4月より放送開始となりました。

第10話では、ココとタータが互いに協力し合い、新たな魔法を生み出すことでお互いを助け、絆を深める心温まる展開が描かれました。

続く第11話では、いよいよ「蛇の背洞窟の試験」に突入します。新たなとんがり帽子の魔法使いが登場するほか、以前登場したキーフリーの知人である魔法使い・アライアも試験監督として登場します。

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とんがり帽子のアトリエ
「魔法」――、それは世界に溢れていて人々の生活を豊かにする、なくてはならない便利な“奇跡”。けれど、“魔法をかけることが出来るのは魔法使いだけ”。魔法をかける瞬間を見てはならないのがこの世界の掟。小さな村で母親の手伝いをしながら暮らす少女・ココは、それでも幼い頃から魔法使いへの憧れを抱き続けていた。ある日、村を訪れた魔法使いの青年・キーフリーが魔法を使うところを覗き見てしまい、大きな秘密を知ることになる。それは、特別な道具で魔法陣を描けば、本当は誰にでも魔法が使えるという、魔法使い達が隠した「絶対の秘密」だった――。壮麗で幻想的な世界の裏に影を落とす、大人達が口を閉ざした魔法の歴史。「知らざる者(ふつうの子)」として生まれ、キーフリーの弟子として魔法を学ぶことになったココは、アトリエの仲間と共に探求と成長を重ねていく中で、秘密多き魔法使いの世界へと足を踏み入れていく。――これは、絶望を知り、希望へと手を伸ばす、子供たちの物語。作品名とんがり帽子のアトリエ放送形態TVアニメスケジュール2026年4月6日(月)~2026年6月29日(月)TOKYOMXほか話数全13話キャストココ:本村玲奈キーフリー:花江夏樹アガット:山村響テティア:陽木くる...

※本稿には第11話のネタバレ要素が含まれます。

ココの得意なこと

自分のやるべきことを見つけたココは、これまで以上に魔法の練習に力を注ぎ、着実に成長していました。成功する魔法が少しずつ増え、喜びを感じるココ。しかし、安定して描ける魔法陣の種類がまだ限られているため、緊急時にはいつも同じ陣を描いてしまうことに悩んでいました。

そんなココに対して、キーフリーは「失敗が少なく、無意識に描けてしまう魔法陣こそ、ココの得意な魔法なのかもしれないね」と優しくアドバイスします。そして、ココが描く魔法陣を観察したうえで、彼女の得意な魔法には直線が多く使われていることに気付きます。曲線に比べて直線は迷いなく美しく描けており、それは、2人が初めて出会った時にココが見せてくれた、真っすぐな線を引く姿に通じるものだと振り返りました。

キーフリーはココに、「得意な魔法を自覚することは、自分を信じたい時の支えになり、自信につながるよ」と優しく語りかけます。この言葉にココは、自分の得意が「まっすぐ描くこと」だと気付き、「まっすぐ頑張りまっすぐ!」とココらしい言葉で宣言し、その力を伸ばそうと意気込みます。

するとキーフリーは、「得意な魔法は自然と上達していくものだ。だからこそ、普段描かない魔法陣や苦手なものにも挑戦して、新しい才能を発見することが大事だよ」と励まし、大量の魔導書を差し出しました。苦手に挑みながら可能性を広げる大切さを教えるキーフリー。その言葉に、師匠としての愛情の深さと器の大きさが感じられる場面でした。

このシーンに対してSNSでは「得意なことを探すっていうのは生きていく上で大切。」「まっすぐ頑張りまっすぐ!が可愛すぎる。得意なことだけでなく他のこともやって得意を増やすって考えいいな」など共感の声が寄せられました。


不安定なリチェ

ココは前向きな気持ちでリチェに「一緒に魔導書を見よう」と誘いますが、リチェは「描くのは好きだけど、見るのは好きじゃない」と断ります。その後、キーフリーが「魔法の練習は手を動かして描くだけではない」と諭すと、リチェは不満そうに魔法陣の丸を乱雑に描き、机に尖った大きな水晶を出現させてしまいます。

その危険な状況にキーフリーは怪我の心配をしながらも、「感情的に魔法を使うのはよくない」と注意しますが、リチェは反発し、その場を走り去ってしまいます。

心配したココはリチェを追いかけますが、部屋に彼女の姿はありません。すると、フデムシが現れ、リチェの居場所まで案内してくれることに。フデムシの後を追って進むと、不思議な壺の中に広がる異空間へとたどり着きます。細長い洞窟の先には、美しい水晶のリボンがいくつも吊るされた場所が広がっており、そこでリチェが佇む姿が見つかりました。


この魔法がリチェ自身の創造によるものだと知り、その美しい空間を見つめるココ。「この魔法、すごく好きだな」と目を輝かせてココが呟くとその一言に、リチェはどこか心を動かされるような表情でココを見つめます。そして、「たくさんあるから、欲しいなら持っていけばいいよ」と言いながら、そっと背を向けます。


ココはリチェに「どうして本を読むのが嫌なの?」と尋ねます。リチェは少し考えたあと、「自分の魔法だけに集中したい。本を読むと、真似して描けと言われて、描きたくないものまで描かされるのが嫌」と答えました。他の魔法に縛られず、自由に創作したいというリチェの気持ちが伝わる瞬間でした。

キーフリーによれば、リチェは彼の弟子になる前に別の師匠との関係を解消していたと言います。リチェがここまで他の魔法を拒む理由は、その師弟関係に何か問題があったのかもしれません。

リチェの過去、オルーギオのさりげない優しさ

場面は一転し、幼少期のリチェの姿が描かれます。その傍らには、リチェの兄の姿が。リチェが水晶をリボンの形にしたいと願う様子を見て、兄は「とても可愛い魔法ですね、リチェリット」と優しく声をかけます。

さらに彼はリチェをそっと抱きしめ、「リリ兄は、リチェのリチェらしい魔法が大好きですよ。そのままのリチェでいてくださいね」と言い残してその場を去ります。リチェは必死に彼を呼び止めようとしますが、それは夢の中の出来事でした。

この兄の言葉「そのままのリチェでいてくださいね」は、リチェへの心からの愛情と素直な気持ちが込められているように感じます。しかし、リチェ自身はその言葉に縛られ、自分の魔法に囚われているようにも思えるのは考えすぎでしょうか……。


一方、リチェの態度についてキーフリーとオルーギオが話し合う場面が描かれます。リチェが他者の魔法を拒む理由を理解しようとするキーフリーは、彼女にどの程度踏み込んで接するべきか悩んでいました。そんなキーフリーに対し、オルーギオは自身が開発した新作魔法器「ほっか石」を手渡します。この魔法器は寝床の中で使用することで足先まで温めてくれる優れもの。キーフリーや弟子たちが睡眠不足気味なことを気遣い、オルーギオが特別に作ったのだそうです。さすが「見張りの眼」として、周囲の状況を的確に察する彼らしい心遣いですね。


キーフリーは「君の魔法は優しいね。言葉より雄弁だ」とオルーギオを労いますが、オルーギオは照れ隠しするように頬を赤らめながら「仕事のついでだ!」と返します。この不器用ながらも温かい言葉が、オルーギオらしさを感じさせる微笑ましいやり取りでした。

SNSではこのシーンのオルーギオについて「オルーギオさんのツンデレはインパクトが強い!」「ほっか石、商品化希望!」「オルーギオさん、本当に優しい。これまでの発案した魔法って全部人のためを思って作られているところが、彼の優しさを感じさせる。」などの称賛の声が寄せられました。

試験のはじまり

キーフリーのもとに大講堂から「蛇の背洞窟の試験」の日程を知らせる手紙が届き、いよいよ試験当日を迎えます。

試験会場へ向かう馬車の中では、リチェ以外の3人もすっかり眠り込んでいました。アガットが目を覚ますと、「試験の前日にギリギリまで練習しておこうと思ったのに……寝てしまった」と悔しそうに呟きます。そんな中、突如彼らの前に他の受験者とその師匠が姿を現します。


現れたのはユイニィという少年。緑のマントに尖った帽子をかぶり、まっすぐ整えられた前髪によって目元が隠れている、どこか怯えた様子の彼。ユイニィは過去に第2の試験に2度失敗しており、師匠・クックロウはそのことを嘆きつつ、「名門アークロム家の御息女と利き手を交換してほしいものだ」と口にします。


弟子を道具のように扱うその姿勢に、キーフリーは強い不快感を覚え、厳しく注意します。しかし、ユイニィは「すべて自分のせいだから……」とひたすら自分を責めるばかりで、一同はその場の雰囲気に困惑するばかりでした。

そんな張り詰めた空気が漂う中、不意にどこからか声が聞こえてきます。その声の方向を見たフデムシは驚きのあまり、ココの肩にしがみつきます。フデムシが怯えた理由は、巨大なフデムシの姿が現れたこと。さらに、そのフデムシが人間の言葉を話しているのです。この異様な光景に弟子たちは驚きますが、ココは目を輝かせて喜びの表情を浮かべます。好奇心旺盛な彼女らしい反応に、思わず笑みがこぼれる場面でした。


実はこの巨大なフデムシの正体は魔法使い・アライラでした。ココは「変身って禁止魔法じゃ……」と不思議そうに尋ねます。するとアライラは「これは変身ではなく、“影借りの鏡マント”という魔法器の効果なんだ」と説明。鏡マントを身にまとうことで、人間を目の前の獣の姿に見せる幻を作り出すことができるのです。


続いて、アライラは改めて参加者たちに挨拶をし、自分が第2の試験の試験監督を務めることを告げ、説明を始めました。今回の試験では、メルフォンというペンギンのような動物を護衛しながら、遺跡魔法により迷宮化した「蛇の背洞窟」から脱出することが求められます。さらに、“影借りの鏡マント”を用いて人間の姿も魔法を描く様子も隠しながら挑むという高難度に、一同は緊張をのぞかせます。

リチェとキーフリーの葛藤、師弟関係の違い

アライラは護衛対象の「メルフォン」を試験参加者たちに配ります。アガットとユイニィに続いて、最後の1匹をリチェに手渡します。しかし、リチェは「自分は試験を受けない」と拒否します。これに対し、アライラは「申請は出ている」と告げます。その申請を出したのはリチェの師匠、キーフリーでした。


突然の展開に困惑したリチェは、怒りをあらわにしてキーフリーを激しく非難します。「結局、リチェの望みなんてどうでもいいんでしょ?大人のやりたいことを押し付けてるだけじゃない!」というリチェの叫びに対し、キーフリーは静かに彼女を諭します。「君の望みを無視したわけじゃない。試験を通じて得られるものは、君が望む“自由に生きる力”につながるはずだ。だから今日は僕を信じてほしい」と語りかけます。

リチェはその言葉を聞き、渋々試験を受けることを承諾します。ただし、「試験は自分のやりたいようにやるから。試験が嫌だったらもう受けないし、リチェがリチェらしくなくなっちゃったらもう先生の言うことなんて信じない」と宣言し、走り去ってしまいました。

2人のやり取りを見ていたクックロウは、「そちらも大変そうですね」と、皮肉交じりの言葉で話しかけてきます。クックロウは終始、自分の弟子を道具のように扱い、ユイニィ自身も自己を卑下した弱々しい態度を見せるばかりでした。一方、キーフリーはリチェの心を尊重し、彼女が自分の持つ力を活かして自由に生きることを願っている様子がはっきりと描かれています。このシーンは、魔法使いの師弟関係のあり方について深く考えさせられる重要な一幕となっています。

第12話「ロモノーンの影」の注目ポイント!

第11話では、メルフォンの鳴き声とともに第2の試験が幕を開けました。やる気に満ちあふれるアガット、自信を持てずに悩むユイニィ、試験を受けるつもりではなかったリチェ──それぞれの思惑を抱えながら、この試験にどう立ち向かうのか。気になる展開で物語は次回へと続きます。


第12話の予告では、試験に挑む3人の奮闘する様子が描かれています。さらに、アライラが焦りながら魔法を使う場面も……。果たして3人は無事試験を突破することができるのか? 次回の展開が待ち遠しいですね!


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五反田ちさと
東京都出身。アニメイトタイムズでライターデビュー。好きなアニメ作品は『カードキャプターさくら』、『らんま1/2』、『氷菓』。最近は朗読劇にハマっています。座右の銘は「当たって砕けろ」。

『とんがり帽子のアトリエ』作品情報

とんがり帽子のアトリエ

あらすじ

「魔法」――、それは世界に溢れていて人々の生活を豊かにする、
なくてはならない便利な“奇跡”。
けれど、 “魔法をかけることが出来るのは魔法使いだけ”。
魔法をかける瞬間を見てはならないのがこの世界の掟。
小さな村で母親の手伝いをしながら暮らす少女・ココは、
それでも幼い頃から魔法使いへの憧れを抱き続けていた。

ある日、村を訪れた魔法使いの青年・キーフリーが魔法を使うところを
覗き見てしまい、大きな秘密を知ることになる。
それは、特別な道具で魔法陣を描けば、本当は誰にでも魔法が使えるという、
魔法使い達が隠した「絶対の秘密」だった――。

壮麗で幻想的な世界の裏に影を落とす、大人達が口を閉ざした魔法の歴史。
「知らざる者(ふつうの子) 」として生まれ、キーフリーの弟子として魔法を学ぶことになったココは、
アトリエの仲間と共に探求と成長を重ねていく中で、
秘密多き魔法使いの世界へと足を踏み入れていく。

――これは、絶望を知り、希望へと手を伸ばす、子供たちの物語。

キャスト

ココ:本村玲奈
キーフリー:花江夏樹
アガット:山村響
テティア:陽木くるみ
リチェ:月城日花
オルーギオ:中村悠一
アライラ:三石琴乃
ユイニィ:石橋陽彩
タータ:田村睦心
ノルノア:安原義人
イースヒース:諏訪部順一
ウトウィン:笠間淳
ガルガ:安元洋貴
ルルシィ:石川由依
ダグダ:小西克幸
クスタス:熊谷俊輝
フデムシ:久野美咲
イグイーン:斎賀みつき
ササラン:中尾隆聖

(C)白浜鴎/講談社/「とんがり帽子のアトリエ」製作委員会
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