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アニメ『鬼の花嫁』クレハ×富樫じゅんインタビュー【連載第1回】

作者陣が語る、原作小説と漫画、それぞれの第1話に込められた想い──TVアニメ『鬼の花嫁』連載インタビュー第1回 原作・クレハ先生× 漫画・富樫じゅん先生

両先生が第1話に込めた想い

──第1話は、柚子の置かれた境遇と玲夜との出会いを描く、物語の入口となる回です。クレハ先生は原作を書くうえで、富樫先生は漫画として第1話を描くうえで、それぞれどのようなことを大切にされていましたか。

クレハ:小説を書くうえで悩んだのは、何をきっかけに柚子が玲夜への好意を自覚するか、という点です。その前に透子が「その時になったらわかるわよ」というようなことを言うのですが、ではその“いつ”をどこに置くか。

早すぎてもいけませんし、相手の好意に流されて好きになるのではなく、「自分は本当にこの人が好きなんだ」と柚子自身がはっきり自覚する瞬間を、どこに持ってくるか……。そこは本当に悩みました。

富樫:電子連載って、もう1話がすべてなんですよ。そこを面白くしないと続きを読んでもらえないので。それがよくわかっていたので、とにかく1話はお話の運びにスピード感を持って描くことを意識しました。

『鬼の花嫁』って、現代が舞台でありながら少し特殊なファンタジーの世界観じゃないですか。その世界に、1話でぐっと読者さんを引き込まなくてはいけない。ただ、1話に詰め込みたいことが多くて、とにかくページが足りず……(笑)。

「50ページくらい欲しい」という感覚だったんですが、実際は30ページちょっとに収める形になりました。本当はもっと大ゴマで見せたい場面も、細かく描かざるを得なかったところがあって。とにかくページが足りなかったな、という思いがありますね。

──アニメ化にあたって、おふたりからスタッフの皆さんに「ここは大切にしてほしい」と共有されたこだわりがあれば教えてください。

クレハ:私のほうからは、柚子のセリフですね。特に第一話で「あなたは私を愛してくれる?」というセリフがあるのですが、そこは出会いの場面そのものと同じくらい思い入れがあって。口にするときの涙の量も、少し調整していただきましたね。

そのほか、各キャラクターの語尾なども細かく見ていただきました。本当に一文字で雰囲気が変わってしまうので、そのキャラクターに合った言葉になるよう、丁寧に調整していただいています。

富樫:私は、「ビジュアルにしっかりと色気を出してください」とお伝えしました。柚子には柚子なりの、玲夜には玲夜なりの、その年齢や性格に応じた色っぽさのようなものを、漫画で描くうえでとても大切にしていて。アニメでどうやったら色気が出るのかと聞かれると、私自身もちょっとわからないんですけど(笑)、そこは一番お伝えした点だと思います。

あとは和装ですね。着物を描くのは難しいのですが、その質感やデザインにはしっかりこだわってほしいともお願いしました。そこは、アニメでも楽しみにしていただけるポイントになるのではないかなと思います。

──実際に声優の皆さんが演じられ、動いているキャラクターたちをご覧になって、どんなことを感じられましたか。

クレハ:もう本当に、すべてのキャラクター、キャストの皆さんのお声がイメージ通りで、とても素敵でした。特に玲夜の声は、本当にかっこよかったですよね。

富樫:わかります。声優さんに関しては、皆さん本当に素晴らしいなというのが率直な感想です。梅原さんの低音ボイスには、聞いているだけでドキッとするような魅力があって。早見さんは、優しくて素直な雰囲気がまさに柚子そのものでしたし。

クレハ:花梨役の石見舞菜香さんも、あまりにも可愛すぎてつい許しちゃう……みたいな(笑)。「瑶太」と甘く呼びかけるところがあるんですけど、その声が本当に素敵で。甘え上手な感じが、すごく可愛らしかったです。

富樫:石見さんは、朗読劇のときに柚子を演じてくださったんですよね。あのときは柚子だったのに、今回は花梨で。そのプロフェッショナルな演じ分けが、本当にすごいなと思いました。原作の世界観にすごく寄り添った作りにしていただいているのを感じて、そこも嬉しかったですね。

 

作り手が考える柚子と玲夜の魅力

──本作は、柚子と玲夜の出会いから始まるロマンスが大きな軸です。ご自身を振り返って、「この出会いが自分を変えた」と感じる大切な出会いがあれば教えてください。

富樫:私はやはり、クレハ先生が生み出してくださったこの作品に出会えたことに、運命的なものを感じています。コミカライズという形で関わらせていただいて、今では映像化もされて、こんなにもたくさんの方に作品が届いていて。あのとき出会えていなかったら、今の自分はないのかもしれないなと思います。

クレハ:私も同じで、やはりこの作品に出会えたこと自体が、自分にとって大きな転機だったと思います。これをきっかけにさまざまなお話をいただいたり、「見たよ」と声をかけていただいたり、読者の方からファンレターを頂く機会が増えたり。サイン会を開かせていただくなど、いろいろなことを経験させてもらうきっかけとなった作品です。

──アニメ化のみならず実写映画化もされるなど、『鬼の花嫁』はさらに広がりを見せています。長く作品と向き合ってきたお二人から見て、柚子や玲夜のどんな部分が、媒体を越えて読者や視聴者に届いていると感じますか。

クレハ:やはり、柚子の成長だと思います。最初はただ「愛されたい」という、少し受け身な思いから始まった彼女が、だんだんと「自分も玲夜を愛したい」という強さを持つようになっていく。その柚子の成長と、玲夜の一途な気持ちが届いて、皆さんに楽しんでいただけているのかなと思います。

富樫:私もまったく同じです。たった一人の運命の人が、生涯自分だけを愛してくれる……そんな玲夜の、柚子だけに向けられた一途な思いの強さは、媒体が変わっても変わらず届いているんじゃないかなと思います。

誰しも、心のどこかで「自分だけを見ていてほしい」という気持ちを持っていると思うんです。柚子と玲夜の関係には、その願いがまっすぐに描かれている。そこが、漫画でも小説でもアニメでも、多くの方の心に響いているのかなと感じますね。

──最後に、第1話をご覧になったファンの皆さんへ、あらためてメッセージをお願いします。

クレハ:とうとう始まりました、TVアニメ『鬼の花嫁』。キャラクターに命を吹き込んでくださったたくさんの方々のおかげで、無事に放送を迎えることができました。これからますます盛り上がっていくよう、私も全力で頑張ってまいりますので、どうぞ『鬼の花嫁』を楽しんでいただけたら嬉しいです。

富樫:漫画では、声や音、動きといったものは、読者の皆さんの想像に委ねている部分があると思っています。それが今回、素敵なボイスや音楽に彩られ、キャラクターたちが実際に息づいて動いてくれます。TVアニメ『鬼の花嫁』の魅力を、ぜひ最後まで楽しんでください。

 

『鬼の花嫁』作品情報

鬼の花嫁

あらすじ

人間と“あやかし”が共生する日本──。

優れた能力と容姿を持つ“あやかし”は日本の中核を担っていた。

そんな絶大な権力を持つ“あやかし”は本能で運命の「花嫁」を見つけることができ、その「花嫁」に選ばれることは女性の憧れであり、名誉なことだった。

平凡な高校生・東雲柚子は、妖狐の花嫁である妹・花梨と比較され、家族にないがしろにされながら育ってきた。

ついに心が破れた日、柚子は偶然、類まれなる美貌を持つひとりの男性と出会う。

「見つけた、俺の花嫁」

彼の名は鬼龍院玲夜、“あやかし”の頂点に立つ鬼だった。

──この出会いから、柚子の運命が大きく動きだす。

キャスト

東雲柚子:早見沙織
鬼龍院玲夜:梅原裕一郎
東雲花梨:石見舞菜香
狐月瑶太:逢坂良太
透子:千本木彩花
猫田東吉:花江夏樹
荒鬼高道:坂泰斗
鬼山桜河:島﨑信長
鬼山桜子:遠藤綾
ソウ:寺澤百花
アオ:小橋美憂

(C)クレハ・富樫じゅん・スターツ出版/「鬼の花嫁」製作委員会

 
2026年7月4日(土)24:30~よりTOKYO MX/BS11ほか全国12局にて順次放送中!
dアニメストア・ABEMA・U-NEXT・アニメ放題にて地上波同時・最速配信!
その他プラットフォームでも順次配信開始

 

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