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『うちの弟どもがすみません』阿座上洋平 第11話放送後(2)インタビュー【連載】

アニメ『うちの弟どもがすみません』第11話放送後(2):阿座上洋平(相楽郁人役)インタビュー|「彼が本当に大事にしているもの」を意識してキャラクターに人間味を

相楽の輪郭を作る、阿座上さんが考えた「思慮深さ」

──阿座上さんが演じる相楽は、源の近くで、彼を少しサポートするようなポジションですよね。相楽にはどんな印象を持ちましたか?

阿座上:相楽は口数があまり多くないんですよね。なので、僕の中でどこまでキャラクターの輪郭を持たせるかというところは考えました。口数が少ないキャラクターって難しいなと思うんですけど、でも口数が少ない人は、心の中でめちゃめちゃしゃべっていると思うんです。

考えていることが多いから、はっきり口に出す前に自分の中で考えてから言う。逆に自分が好きなこととか、衝動的なものに対しては、ぽんと言葉に出てしまう感じがしたので、そこは他のキャラクターよりもちょっと浮かせるというか。そこに彼が生きている実感を持たせるために、芝居の言い方…特に言い出した最初の音というのは意識していたような、してないような感じでした(笑)。

──演じるときに、源と相楽と行友の3人は、どういう関係性なんだろう、というのも想像したりするのですか?

阿座上:それはしましたね。相楽よりは行友のほうがアクションを起こしてくれるので、それに対してツッコんだり、誰かのサポートをしたり、そういう立場の人間だと思うんです。そのツッコミも、今ここでツッコんでおかないと、スッキリしないなというところだけツッコんでいて、あとは基本見守る立場なので、思慮深い人間なんだなと思いました。

──的確なことは言ってくれますしね。

阿座上:だからそれも自分の中でずっと考えているんじゃないかなと思っています。

──オーディションでやっていないキャラクターを演じるとき、どういう声で持っていこうかと悩んだりもするのですか?

阿座上:以前は声の音質に悩んでいましたけど、今は、絵を見て、こういう立ち位置のキャラクター、というのがあれば、だいたいわかってくるんです。作品自体に雰囲気やジャンルがあり、キャラクターにも属性がある。属性というのは、たとえば口数が少ないとか、繊細とかですね。その組み合わせでキャラクターは決まっていくと思うんです。

その属性を4つくらいかけ合わせたとしても、世の中には作品がものすごく多いから、どうしたって同じようなキャラクターはたくさんいる。なので、そこから広げないといけないと思うので、演じる側としては、表面、いわゆる属性で役をなぞったら、そこから彼が本当に大事にしているものだったり、弱点や短所の部分を、そのキャラクターが嫌いにならないようなポイントで出してあげるようにしているんです。そうすると人間味が増すし、より複雑化して、キャラクターが被らないものになっていくのではないかなと、最近は考えるようにはなりました。

──経験から導き出したものなんですね。

阿座上:そうですね。最初からそんなことは考えられなかったです。

──そこで出してみて、あとは監督や音響監督と作り上げていくような感じになるのですね。

阿座上:そうですね。ちょっとやり過ぎかな?というくらいがちょうどいいと思っています。それは、いろんな先輩方の演技を見ても思いますし、監督たちも、極端なものを出さないと、そのキャラをどこに立たせていいかがふわっとしてしまうと思うので、そこはあえて尖らせたほうがいいんじゃないかなと思っています。

──第11話を振り返りたいのですが、先ほど好きなことに対しては、という話が出ましたが、相楽は城好きでしたね。

阿座上:相楽は、そこですよね(笑)。城が好きなところがいいところであり、ユニークなところだと思ったので、そこはギャグとして、彼にもそういうところがあるんだ!と思ってくれたらいいなと思いました。

どうしても行友が先導しちゃうので、そこに乗っかり過ぎないようにしなきゃと思うんです。行友役の松岡禎丞さんが結構アドリブをぶっこむので、個人的にはそういうのも好きだからそこに乗っかりたくなるんですけど、乗り過ぎないように。相楽はそうではないし、行友とは違う場所にいないといけないので、お城のシーンだけは、むしろ相楽をどんどん前に出して、みんなが「そんな一面があったんだ」と意外なところに気づくシーンとして成立させたいと思いました。なので、前に出るような感じで演じていました。

──修学旅行のあるあるが詰まっていましたよね。その中で糸と源のドキドキするイベントがあるようなエピソードでした。

阿座上:いや、もうたまらないじゃないですか(笑)。修学旅行で男女が同じ部屋で遊ぶって実際はあまりないと思うんですけど、創作物を見過ぎているせいか、だよね!みたいな。こういうドキドキがないとダメだよね、ありがとうございます!と思いました(笑)。そんな場面でハプニングでファーストキスがあり、その後の気まずさも含めて、面白いなぁって思いながら見ていました。

──同じ布団に隠れるとかないですからね。

阿座上:そうそう(笑)。実際はなかなか起こり得ないことですけど、王道なので、ファンタジーとして楽しめちゃったなと。そこに相楽がいたのも個人的には嬉しいです。

──先生に嘘を言ってましたからね。部屋でトランプとかも楽しそうでした。

阿座上:もう自分にとってはずいぶん昔の話で懐かしいなと思いました。懐かしいけど、自分にはあんな甘酸っぱい思い出はないので、何が懐かしいんだ?って感じですけど(笑)。

──第11話以外で、気になったエピソードはありますか?

阿座上:文化祭で、相楽が舞台に出て、ひと言セリフを言うシーンがあったんです。本当にそのひと言だけを、舞台上でしゃべる感じだったので、流れでアフレコをするのもイヤだなと思い、台本をあえて置いて、マイク前に手ぶらで立ったんです。

そのひと言くらいなら言えるだろうと思っていたし、相楽も、舞台に立って何かをするのは慣れていないはずだから、そうすれば相楽と同じような気持ちでマイク前に立てるのかもしれないと思ったんですね。

──どうなりました?

阿座上:僕が台本持たずに行ったら、周りがざわついてて(笑)。で、そのひと言を言い切ったんですけど、なんか妙に緊張しちゃったんですよね。僕らいつも台本を当たり前に持っているけど、持っていないとこんなに不安なんだ!と。台詞間違えてないかな?とか考えちゃって。で、ひと言言って、それがうまくいかずに2~3回くらい録り直したんです。

それを周りから見られて、「ちょっとイントネーション違うよ」って福山潤さん(宇田川真冬役)に言われたりして(笑)。なんか妙に恥ずかしかったし、こんな気持ちになるんだ!って、新しい発見でした。

やっぱり役者は恥かかなきゃダメだなと思いましたし、人間もっと恥をかいて、汗かいて、一生懸命芝居しなきゃダメだと思ったんです。それがすごく印象的でした(笑)。

──いつものルーティンですから、不安はあるでしょうね。

阿座上:いや、こんなに不安になるんだと驚きました。だから相楽はすごいですよ。

──では、阿座上さん自身への質問です。文化祭や修学旅行の思い出はありますか?

阿座上:こんな光り輝く青春時代を送っていないので、だからこそ創作物に思いを馳せるんだろうなと思うんですけど、うちの学校は、文化祭が3年に1回しかなかったんです。だからそれが1年生のときか3年生のときかでだいぶ違うんですね。1年生だとただの展示物みたいなので終わることがある。3年生はお化け屋敷とか提案できるのに、1年生はそんな権限がないので。で、僕らは2年だったので、そこそこやりたいことがやれたんです。

クラスのみんなと文化祭をして、それが終わったあとに近くの河原に行くことになって、クラスメイト全員で河原に行って叫ぶみたいなことをやっていました(笑)。

──青春じゃないですか。

阿座上:めちゃめちゃベタなことしてたんですよ(笑)。夕日に向かって思いの丈を叫ぶみたいな、恥ずかしいことやってたなーっていうのが、唯一くらいの甘酸っぱい青春エピソードです。

──では最後に、『うち弟』のファンへメッセージをお願いします。

阿座上:源と糸の恋模様を見守ってほしいですね。設定としては突飛ですけど、それ故の悩みをリアルに描いているので。

あとは柊ですよね。柊の今後は、結構胸が熱くなるので、そこは楽しみにしています。なので源と柊の関係、そして糸との関係がこれから盛り上がっていくので、僕は相楽というキャラを通して、そっと小さな花でも添えられたらなという気持ちで、2人の恋を応援したいなと思っております。皆さんは、糸と源に集中して、目を離さずに観てくれたら嬉しいです(笑)。

[文・塚越淳一]

作品情報

〇放送情報
2026年7月3日(金)より毎週金曜24:00~TOKYO MX、群馬テレビ、とちぎテレビ、BS11にて、
ABCテレビは7月8日(水)より 毎週金曜26:45~順次放送!

〇配信情報
7月3日(金)24:00よりdアニメストア・ABEMAにて地上波同時最速配信
7月7日(火)12:00よりその他配信プラットフォームにて順次配信予定

うちの弟どもがすみません

あらすじ

はじまりは、ひとつ屋根の下──高校1年生も終わる春休み、母の再婚によって引っ越すことになった女子高生の糸は、新しい父と3人での生活に胸を膨らませていた。しかし新居で待っていたのは、父と──4人の弟だった!無愛想だけど家族想いの長男・源。冷静沈着で爽やかな次男・洛。引きこもりでなかなか姿を見せない三男・柊。いつも元気で甘え上手な末っ子・類。新米長女と個性豊かな弟4人とのにぎやかな毎日が織りなす、スイートホームラブコメ開幕!!

キャスト

成田糸:大空直美
成田源:増田俊樹
成田洛:八代拓
成田柊:小野賢章
成田類:寺澤百花
成田勲:小野大輔
成田さほ:遠藤綾
相楽郁人:阿座上洋平
行友朋之:松岡禎丞
遠藤リオ:大地葉
沢木萌音:加隈亜衣
本間央太:天﨑滉平
宝生恵:安齋由香里
宇田川真冬:福山潤
遠藤真治(こむぎ):谷江玲音

(C)オザキアキラ/集英社・「うちの弟どもがすみません」製作委員会
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