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映画『銀魂 THE FINAL』杉田智和&阪口大助&釘宮理恵インタビュー【万事屋】

映画『銀魂 THE FINAL』杉田智和さん&阪口大助さん&釘宮理恵さんインタビュー|終わる終わる詐欺もこれで最後ーー終わった気がしないけどこれが15年の集大成

15年続いた『銀魂』のアニメシリーズも遂に完結! 映画『銀魂 THE FINAL』が2021年1月8日から全国公開されます!

空知英秋先生原作のマンガは完結していますが、アニメではどんな結末が待っているのでしょうか? 

映画の完成&公開を祝して、連続インタビュー対談企画をお届けします! 第2弾は坂田銀時役の杉田智和さん、志村新八役の阪口大助さん、神楽役の釘宮理恵さんの万事屋銀ちゃんのメンバーが勢ぞろい! 万事屋の楽しい掛け合いがこの座談会でも! ぜひご覧ください。

終わる終わる詐欺も遂に閉店! しかし動ぜず、自然に受け止め

――アニメシリーズ最後となる映画の制作が決まった時の感想は?

杉田智和さん(以下、杉田):あまり心が動じることはありませんでした。終わる終わる詐欺とかいろいろ言われていて、似たような言葉に閉店セールがありますが、額面通りに受け取る人は損をするものなので、いかに動じないかに意識がいっていたと思います。

阪口大助さん(以下、阪口):この映画の話を聞いた時、原作も終わったし、終わるだろうなとは思ったし、台本やプロットを見た瞬間、「ああ、終わるんだな」と。

いざ収録が始まるといつも通りに始まって、いつも通りに終わって、感慨も特にありませんでした。キャストも全員そろっていなかったし、終わった後に「お疲れ様」と花束をもらったわけでもないし、だから終わった感がないですね。

釘宮理恵さん(以下、釘宮):何年も前から終わる終わる詐欺を繰り返してきて、段々と心の準備が整っていたので、「そうか、終わるんだな」と淡々とした気持ちでした。

「今度の映画で終わりになります」とかなり前の段階から聞いていたので、土壇場になっても心がざわざわすることもなく、「始まりがあるから終わりもありますよね」と自然に受け止められました。

――原作の連載が終了した時はどう思われましたか?

杉田:随分、終わるまで時間がかかったなと。これも含めて演出なのかなと疑っていました。真偽のほどは原作の空知(英秋)先生に聞かないとわかりませんが、『ジャンプ+』をはじめとするWEB媒体でマンガを読む習慣を浸透させるために空知さんが協力したんじゃないかなと。

このままいけば、「ぎんたま」という番外編が始まっても違和感はないなと。初期案にあったらしい沖田が女の子という設定で始まるかもしれないとか、妄想し始めたらキリがないけど、決着はちゃんとついたので、空知先生にはひとまずお疲れさまでしたと。休暇を取って、好きなゲームをいっぱい遊んでほしいなと思っていました。

ただ特別に感情が激しく揺れ動くようなことは出てきませんでしたね。今頃、『Ghost of Tsushima』を思い切り遊んでいるんだろうなって。

阪口:結局、声は中井(和哉)君じゃん!(※中井さんは『銀魂』で土方十四郎を、『Ghost of Tsushima』では主人公の境井仁を演じている)

杉田:そうそう!「あれ、土方じゃん」って。だったらいいなと思うけど、真偽のほどはわかりません。

阪口:「いつ終わるんだろう?」とこんなに話題になる作品ってないじゃないですか。ずっと「刺すぞ!」と言いながら刺さずにいて、突然、後ろから刺された感じ(笑)。常に刺される準備をしていたので、僕もあまり感情が動かなくて(笑)。

終わると聞いた時は寂しさよりも「先生、お疲れ様でした」という気持ちのほうが強かったですね。

釘宮:私も同じですね。『銀魂』を観たことがない人でも知っているくらい、最後にあんなに話題になってしまって。「ああ、ちゃんと終われてよかったね」と思ってくれたのかなと(笑)。終わりに行くまでにあんな取り上げ方をされて大変だっただろうし、「お疲れさまでした」と思いました。

――アニメ『銀魂』に約15年関わられてきて、作品への向き合い方や改めて感じたこと、ご自身に影響を与えられたことはありますか?

杉田:ある程度の人生を経てきた坂田銀時は、自分の弱さであり向き合いたくないものでもある過去を隠しながら出会った新しい環境を生きてきました。

ある日、同じ過去を共有し、自分に都合よく変えている者が現れて、お互いの思い出を見せ合った時、異なっていたから争いが起きて。

今回の映画では過去そのものが最後に現れるし、いびつな形であるがために迷っていて。でも自分のことをわかってほしいという想いもあるんです。

自分のことしか考えていない変人である桂小太郎が一番周りを見ていたり、自分の主張を曲げない高杉晋助が一番本心を分かり合いたいという空気を出していたり、坂本辰馬のようにすべてを忘れて楽しく生きればいいと思っている人ほど楽しみ方に繊細なこだわりを持っているのが伝わってきて。

その中にいる銀時は一番答えを出さないし、ヒントも出さない。そういう点から人の振り見て我が振り直さなかったヤツが初めて向き合って、『THE FINAL』の結末になっていくのかなと思いました。

敵も悪もないけど、全員がそうなりうる因子を持っているので、あとは自分との戦いが始まる、そう思いました。

僕自身がそれによって変わっていったというよりは、どうやって食らいついていこうかということばかりを考えていて。

「主役とは?」「座長とは?」を求められることがあるけど、何も知らない人ほどそんなことを言ってきて。素人ほどプロ意識という言葉が好きなように。

銀時は本音を見せない人だから探っていくし、向こうからは何も話してくれない。背中で語る男だけど言葉がないから演じる側は不安しかなくて、自分から常に言葉を投げ続けるしかなくて。

それを芝居という形で15年近くやってきた結果が、この最後の映画で伝わっていればいいですね。

阪口:杉田君のそういう感じがよかったのかなと思っていて。銀時の中の人が気張り過ぎていたらこの空気にならなかったのかなという気がします。いろいろな主役の形があっていいとは思うんですけど、杉田君がスタジオで作り上げた銀時の中の人という立ち位置がこの作品をよくしたんじゃないかな。

銀時がこの作品の芯であることは間違いないし、杉田君自身も口にも態度にも出すことはなかったけど、坂田銀時として引っ張ってくれたと思います。だからこそ万事屋の3人はまとまれたし、スタジオもいい空気で収録できたんじゃないかなと。

強烈なリーダーシップで引っ張る人もいるけど、『銀魂』という作品では杉田君がとったポジションやスタンスが一番しっくりハマったし、よかったから15年続いたんじゃないかなと思うし、それがわかった15年でした。

釘宮:杉田さんが「銀ちゃんが背中で語る」と言っていたように、スタジオでもそう振舞っていて、本人から発信されることがなくても姿勢ですごく見せてくれていたと思うし、守ってくれていたなと感じます。

作品そのものやスタッフ、演者のみんなに対するリスペクトの気持ちがすごくて。「信じている」という言葉は出さずに、雰囲気で出してくれていたので、それにありがたくのっからせてもらっていました。杉田さんもホッとできる時もあったのかなと思うと、この万事屋の3人の関係性はいいバランスだったのかなと思います。

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