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『スター・ウォーズ:ビジョンズ』「村の花嫁」レビュー【全作レビュー連載第5回】

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』「村の花嫁」レビュー|ハイクオリティなアニメ表現と実力派声優でSW初心者~上級者まで楽しめる!“結婚式”を起点に描いた希望の物語【全作レビュー連載第5回】

ジョージ・ルーカスが公言する日本文化からの強い影響──そして、創造のルーツである日本へ『スター・ウォーズ』が還ってくる!

日本を代表する7つのアニメスタジオが独自の“ビジョン”で9つの新しい物語を描くビッグプロジェクト『スター・ウォーズ:ビジョンズ』がディズニー公式動画配信サービス Disney+ (ディズニープラス)で独占配信中です。

アニメイトタイムズでは、特別タイアップ企画として、9作品になぞらえて、9人の編集者とライターが1作品を担当し、作品の魅力に迫るスペシャルレビュー連載をお届けします。

連載5回となる本記事では、“結婚式”をテーマに『スター・ウォーズ』の新たな“ビジョン”を表現した『村の花嫁』をレビューします。

『ゆゆ式』『メイドインアビス』『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』『盾の勇者の成り上がり』など数々の話題作・ヒット作を手がけてきたアニメスタジオ・キネマシトラス。ハイクオリティで安定したアニメーションは国内だけでなく、世界的な評価を高めています。

『村の花嫁』は、キネマシトラスのアニメーションが好きな方にはとにかくオススメしたくなるほど、キネマシトラス成分が濃ゆ~い作品。そして、『スター・ウォーズ』シリーズ初心者の導入になり得そうな物語でありながら、『スター・ウォーズ』シリーズを知っていれば楽しさが倍増すること間違いなし!な作品となっています。

連載バックナンバーはこちら!

◆【連載第1回】「The Duel」レビュー
◆【連載第2回】「タトゥイーン・ラプソディ」レビュー
◆【連載第3回】「赤霧」レビュー
◆【連載第4回】「T0-B1」レビュー
◆【連載第5回】「村の花嫁」レビュー
◆【連載第6回】「九人目のジェダイ」レビュー
◆【連載第7回】「The Elder」レビュー
◆【連載第8回】「のらうさロップと緋桜お蝶レビュー」
◆【連載第9回】「THE TWINS」

村の花嫁

あらすじ

オーダー66後、帝国の支配はまだアウターリムの惑星キーリアへは届いていなかった。 懐かしい人物(ヴァン)からメッセージを受け取りこの星を訪れた逃亡者エフは、そこで奇妙な結婚式に出くわす。 戦争の呪縛から逃れられない村人たちと抗おうとする若者たち。花嫁ハルに自らの境遇を重ねるエフがとった行動とは。そして恋人たちの運命は…。

キネマシトラス/垪和 等(監督)

「100年残る、時代が変わっても変わらない価値観が入っているフィルムを産み出す」という理念を掲げたアニメーションスタジオとして2008年に創設。以来、作品×社会×仲間×自分自身と常に向き合いながら制作を続けている。近年では『メイドインアビス』『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』『盾の勇者の成り上がり』などの海外ファンからの支持も熱い数々の話題作を生み出し、日本アニメの次世代を担うスタジオとして注目されている。

アニメイトタイムズ的注目ポイント!

『スター・ウォーズ』初心者向け度:★★★★☆
『スター・ウォーズ』名セリフ度:★★★★★
声優のハマり度:★★★★★

『スター・ウォーズ』の予備知識がなくても大丈夫!

「キネマシトラスの好きなところ詰め合わせパックだ……」 私が『村の花嫁』を見てまず感じたことでした。やわらかさと可愛らしさ満載のキャラクター、色鮮やかでありながら派手過ぎない色彩設定、世界観に没入できるような背景美術など、キネマシトラスの特徴であるアニメーション表現に心奪われます。

『村の花嫁』を手掛ける垪和 等監督は、『メイドインアビス』シリーズで副監督を務めています。今年7月に開催したキックオフイベントで、垪和監督は『メイドインアビス』で「自然を描くことを一つのテーマに置いていた」と明かします。そして、『村の花嫁』でもまた「自然」を一つのテーマに置いているそう。

また、やわらかいタッチとスタイリッシュさが合わさった愛くるしいキャラクターは『メイドインアビス 深き魂の黎明』『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』でメインアニメーターを務めた谷紫織さんがデザインを担当、キャッチーながら素朴さを感じる色彩は『盾の勇者の成り上がり』で色彩設定を『メイドインアビス』シリーズで色彩設定補佐を務めた岡松杏奈さんが担当しています。キネマシトラス独自のキャラクターの魅力が『村の花嫁』にも余すことなく反映されています。

さらに、『スター・ウォーズ』の世界観に溶け込むような壮大でありながら物語のどこか切ない雰囲気を感じる楽曲たち。劇伴を担当した音楽プロデューサー・飯島弘光さんと作曲家ケビン・ペンキンさんもまた『メイドインアビス』シリーズや『盾の勇者の成り上がり』の音楽を手掛けています。

このように『村の花嫁』は、まさに「全部乗せパック」と言っても過言ではないほど、キネマシトラスの濃ゆいエッセンスが詰まっているのです。キネマシトラスの作品の中でも特に『メイドインアビス』がお好きな方は、有無を言わず見る価値ありな作品ではないでしょうか。

また、本作の舞台となる惑星キーリアは、これまでの『スター・ウォーズ』シリーズには登場していない惑星です。そして、誰もが馴染みのある“結婚式”というテーマを通して、キーリアの風習や文化を描いています。独自の惑星やどんな人でも理解のできる文化・風習が描かれており、『スター・ウォーズ』の予備知識がなくてもかなり取っつきやすい物語なので、より「『スター・ウォーズ』は知らないけど、アニメ的に好き」という方にオススメできる作品です。

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