人生を楽しく生きられなければゾンビに喰われた方がマシだ!?──『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』レビュー
OP「ソングオブザデッド」&ED「ハピネス オブ ザ デッド」も最高!
本作を彩るOP・ED主題歌が最高だということにも触れずにはいられません。OP主題歌であるKANA-BOONの「ソングオブザデッド」は生きるエネルギーに満ち溢れたダンスナンバー。ゾンビ作品に携わるという夢が叶った作詞作曲担当・谷口鮪さん渾身の一曲は、状況にめげず楽しく生きるアキラたちを応援するような楽曲に仕上がっています。また、サビ部分のアニメーションは前話のシーンが入れ込まれていて毎回違ったものを楽しめる点もとても好きです。
ED主題歌・シユイの「ハピネス オブ ザ デッド」は、イントロ~Bメロにかけてのシックなメロディとサビに入ってからのアップテンポでポップなメロディの対比が印象的な楽曲。甘さと辛さがミックスされた曲調は、過酷なゾンビ・パンデミックを楽しく生きるアキラたちへの賛歌のよう。どちらの主題歌も書き下ろしとあって、作品との相性は抜群です!
最大の謎:ゾンビ・パンデミックの原因は?
ある日突然始まったというゾンビ・パンデミックですが、一体何が原因でどこから始まったものなのでしょうか。日本だけなのか、あるいは世界中で同時多発的に起きているのか、現時点ではあらゆることが不明のまま。
今後の展開で詳しい状況や原因が明かされることを期待していますが、果たしてそれはいつなのか……。また、第3話で親友・ケンチョからアキラが「案外お前が、いつかゾンビの感染から世界を救う男になったりしてな」と言われるシーンがあり、これが大きな伏線のようだと感じています。
まだまだどんな展開になっていくのか読めないのが面白いところ。明かされるゾンビ・パンデミックの真相とアキラたちの活躍が楽しみです。
細部にまでこだわられた『ゾン100』
アキラのポジティブさの象徴のような缶ビール。そのラベルに「ENJOY YOUR LIFE 生 Beer」と印字されていたり、第1話冒頭のゾンビ・パンデミックで荒廃した街の壁には「Mement Mori(死を忘れることなかれ)」と書かれていたりと細部に作品を思わせる言葉が散りばめられていて、制作陣の遊び心が随所に感じられます。
メインストーリーを追いつつもそれらを探す楽しみもあり、いろんな楽しみ方ができる『ゾン100』。最新6話では、不幸な巡りあわせから社畜時代に引き戻されてしまったアキラ。3年間で植え付けられた上司への恐怖をどう克服するのでしょうか……。
アキラがまた本来の狂ったポジティブさを取り戻し、「ゾンビになるまでにしたい100のこと」を達成するまで見届けたいと思います。
作品情報
あらすじ
憧れの経理・鳳さんへの恋もままならず、絶望的な毎日を繰り返す中...ある日突然、街でゾンビ・パンデミックが発生! 大量のゾンビに追われるアキラは、絶体絶命の中「人生を変える言葉」 を閃く。
それは......「今日から会社に行かなくてもいいんじゃね?」
告白、合コン、日本一周......!? ブラック企業から解放され、復活したアキラの 「ゾンビになるまでにしたい100のこと」が、いま始まる―――!!
キャスト
(C)麻生羽呂・高田康太郎・小学館/「ゾン100」製作委員会
1990年生まれ、福岡県出身。小学生の頃『シャーマンキング』でオタクになり、以降『鋼の錬金術師』『今日からマ王!』『おおきく振りかぶって』などの作品と共に青春時代を過ごす。結婚・出産を機にライターとなり、現在はアプリゲーム『アイドリッシュセブン』を中心に様々な作品を楽しみつつ、面白い記事とは……?を考える日々。BUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENの熱烈なファン。