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『アルドノア・ゼロ』新作映像『雨の断章』についてスタッフ・キャスト陣がトーク

『アルドノア・ゼロ(Re+)』公開記念舞台挨拶レポート|あおきえい監督、花江夏樹さん、小野賢章さん、雨宮天さんがTVシリーズ当時を踏まえて新作映像『雨の断章』についてトーク

新作パート『雨の断章』ではスレインにも救いが……!?

新作パート『雨の断章』へと話題が移ると、花江さんは小野さんから聞いて本作の存在を知ったことを明かしてくれました。最初はTVシリーズだと思っていたそうですがそれでも嬉しかったのだとか。また、『雨の断章』自体は以前イベントで披露された朗読劇だそうですが、久しぶりに演じたもののしっかり台詞を覚えていたそうです。

小野さんは、『アルドノア』の新作をやると聴いたその現場が終わってすぐ花江さんに連絡を取ったそうです。それくらい本作への思い入れは強いそうです。また、『雨の断章』収録は花江さんと一緒にできたそうですが、普段から仲良くしている分だけ当時とは関係性が変わっており、その雰囲気をすぐ作れるか不安があった様子。しかし、収録が始まったらすぐに空気が変わり、本当にあの狭い空間が再現されたように感じられたそうです。

ここで、TVシリーズの収録当時に雨宮さんがもやしのナムルを持参して持ってきたことがあるというエピソードが飛び出す一幕も。とはいえ雨宮さんご本人は覚えておらず、花江さん&小野さんのほうがよく覚えていたというものでした。

そんな雨宮さんにも『雨の断章』の印象を伺うと救われる一言。10年ぶりに全話見返す機会があったそうですが、スレインのことを想うと感情移入してしまったのだとか。だからこそ『雨の断章』でスレインにも救いが描かれ、感情移入していた自分も救われたような気持ちになれたとのこと。また、エンディングで用いられた「Harmonious(ハルモニアス)」がスレインへの祈りのようにも聞こえたとも。

あおき監督は『雨の断章』に演出として携わっていたのだとか。ただ、自分の中に伊奈帆やスレインの明確なキャラクター像があったものの、10年も時間が経過したことからキャラクターの解釈が変わったかもしれないと最初は疑問を覚えることがあったそうです。制作を続ける内に当時の感覚を取り戻したそうですが、キャラクターたちはあの最終回から数ヶ月しか経っていないので、最初はどこまでお芝居をつけるべきなのか自信を持てず緊張があったそうです。

花江さんはこのお話を受けて、自分も作品への思い入れが深くだからこそ優しい気持ちになってしまったとコメント。その気持ちが反映されたことでもっと淡々とした演技をとのディレクションを受けたそうで、当時の自分との環境の違いや性質の変化から調整には苦労したと述べました。

スレインに関しては全てをやり切って抜け殻のようになっている、自分の筋を通し切った先にある完全燃焼からのスタートだったと話す小野さん。その状態は作りやすかったそうですが、それでも10年前の声質とは変わっているので当時を上手く表現できるか不安はあったそうです。

雨宮さんは10年ぶりのアセイラムについて、TVシリーズでは世間知らずなところから様々な経験を得て女王になっている、その経験は彼女にとってかなり大きいと考えたそう。『雨の断章』はそこから数ヶ月後だったことから、本編よりもどっしりと構えた地に足のついた印象で演じられたとのこと。

そして、あおき監督に細々とした裏話を伺う場面も。あおき監督はキャラクターたちの楽しい部分に集中した物語をやってみたいようで、当時Blu-ray&DVDなどに収録されていた「アルドノア学園」を挙げていました。

また、アセイラムの腹違いの妹であるレムリナ・ヴァース・エンヴァースが話題に上り、雨宮さんが彼女も報われて幸せになってほしいと話すと、あおき監督は総集編を改めて見て「超可哀想だと思った」「(※作った人は)本当に酷いですよね」とコメント。

この反応を受けた会場から笑い声が漏れると、実は地球軍のアッキネンという将軍に拾われるカットを入れようと考えていたことを明かしてくれました。このシーンを入れることで助かったことはわかるものの、また利用されてしまうのではないかと考え入れないことにした模様。そして、レムリナにも幸せになって欲しいからこそ、彼女のその後も描いてみたいと語ってくれました。

 
Blu-rayボックスの商品情報やイベント情報を告知し、そろそろイベント終了の時間に。最後に登壇者からメッセージがありました。雨宮さんは10年経っても変わらず愛されている作品に関わることができて嬉しいと一言。小野さんはこれからも応援していただけたらエデルリッゾの花嫁修業の新作が見られるかもしれないと、もしかしたらあるかもしれない作品の今後へ希望を託しました。

そして花江さんは、10年前を振り返り当時はがむしゃらに一生懸命やっていたと話すと、当時の自分が誇らしくなったと作品や演じるキャラクターへの自信を露わに。そして自分の代表作だと胸を張って言えるとコメントを結びました。

現在全国の映画館で公開中の本作。10年来のファンはもちろん、これから『アルドノア・ゼロ』を知るという方もTVシリーズの総集編から見られますのでぜひ劇場へ足を運んでみてください!
 
[取材・胃の上心臓]

 

『アルドノア・ゼロ(Re+)』作品情報

アルドノア・ゼロ(Re+)

あらすじ

火星に移住した人類と地球との間に起きた戦争から15年後、西暦2014年。
和平交渉の一環として地球を訪れた火星の皇女アセイラム・ヴァース・アリューシアは親善パレードの途中、テロリストによる襲撃で生死不明となってしまう。この事件をきっかけに再び地球と火星との戦争が始まる。

襲い来る火星カタフラクトを、地球の高校生である界塚伊奈帆はもちまえの冷静さと戦略で仲間と共に撃退していく。そんな中、伊奈帆は不思議な少女と出会う。

一方、地球出身で火星騎士に仕える少年スレイン・トロイヤードは、アセイラム暗殺事件の真相を知り、行動を開始する。

激しさを増す戦争。和平を願う火星の皇女アセイラム、仲間を守るため戦う伊奈帆、アセイラムに忠誠を誓うスレイン、3人の少年少女たちの願いは――。

そして地球と火星の戦争終結から約9ヶ月後。

伊奈帆は収容施設のスレインと再び対面する。

キャスト

界塚伊奈帆:花江夏樹
スレイン・トロイヤード:小野賢章
アセイラム・ヴァース・アリューシア:雨宮天
ライエ・アリアーシュ:三澤紗千香
網文韻子:小松未可子
カーム・クラフトマン:村田太志
ニーナ・クライン:加隈亜衣
箕国起助:山谷祥生
界塚ユキ:大原さやか
鞠戸孝一郎:中井和哉
耶賀頼蒼真:鳥海浩輔
ダルザナ・マグバレッジ:茅野愛衣
不見咲カオル:嶋村侑
エデルリッゾ:水瀬いのり
クルーテオ:速水奨
ザーツバルム:大川透
ウォルフ・アリアーシュ:木下浩之
トリルラン:櫻井孝宏
祭陽希咲:河西健吾
詰城祐太朗:斉藤壮馬
筧 至剛:古川慎
フェミーアン:甲斐田ゆき
レイレガリア・ヴァース・レイヴァース:小川真司 菅生隆之
ハークライト:平川大輔
レムリナ・ヴァース・エンヴァース:夏川椎菜
ヤーコイム:興津和幸
マリルシャン:千葉進歩
バルークルス:竹内良太
マズゥールカ:豊永利行
ゼブリン:木島隆一
ラフィア:生天目仁美
オルガ:三宅健太
クランカイン:逢坂良太
ハッキネン:やまむらいさと

(C)Olympus Knights / Aniplex•Project AZ
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