
TVアニメ『ゲーセン少女と異文化交流』キャストリレーインタビュー第1回:リリー・ベイカー役 天城サリーさん|「恋も、ゲームも、すべてが楽しい……リリーの“キラキラ感”を大事にしました」
いろいろリンクしてる部分があって、演じられるのが本当にうれしかったです
──では、物語についてもうかがえればと思います。第1話では、リリーと蓮司の出会いとゲームセンターを楽しむリリーの姿が描かれました。
天城:リリーちゃんが蓮司に「漢気コアラ」をもらうシーンがすごく好きなんです! アニメでは音や演出も加わって、何より上目遣いの「Are you giving this to me?」がかわいすぎて……。「これはもう蓮司、好きになっちゃうでしょ!」と思いました。
──イギリスでは、バレンタインは男性が女性に愛の告白のために贈り物をする日という文化の違いも描かれていましたね。
天城:私は日本に住んで8年ぐらいが経ち、日本のバレンタインデーに慣れてしまっていたので、「あっ、そうだった!」って思い出しました。海外のバレンタインデーってもっと本気のイベントで、義理チョコや友チョコの文化はほとんどないんです。本命にしか渡さないから、そりゃ勘違いしちゃうよな~って、きゅんとしました。
──リリーの行動がどれもかわいらしいですよね。
天城:私のお気に入りは、ノートを持った蓮司に追われ叫びながら逃げ回るシーンです。途中から本人も楽しんじゃって、浜辺をスローモーションで走ってるような演出に変わるのがすごく面白くて。アフレコも楽しかったです。
──まずは「お互いを知っていきたい」とちゃんと伝えた蓮司も、真面目で誠実な印象があります。
天城:ちゃんと気持ちを受け止めてくれているんだなと感じました。中学生だし、気持ちが未熟だからと突き放すのではなく、丁寧に向き合ってくれるところが、本当に素敵です。ただ、蓮司は“ナチュラル人たらし”なところがあるんですよ!
たとえば第2話だと、リリーちゃんが欲しがっていたペンをこっそり渡してくれるんです。あれがもう、自然に出てくる蓮司のお兄ちゃん気質ですね。さりげない行動がかっこいいけれど、こんな素敵な人が近くにいたら私も危ないかもしれないです(笑)。
──第2話ではリリーと葵衣が友達になり、二人がゲーセンに行くと蓮司が変装していたという展開がありました。
天城:本当に微笑ましかったです。普通の女の子だったら、好きな人が突然ワイルドになっていたら戸惑ってしまうと思いますが、リリーちゃんは「漢気モード!?」ってきゅんとするんです。なんてかわいいんだろう(笑)。葵衣ちゃんもしっかりしているようで、ちょっと抜けているところがあって、それもかわいかったです。転校生のリリーちゃんと友達になろうとしてくれる優しさと、お兄ちゃんの変装にまったく気づかない天然さ、そのギャップが魅力的でした。
──リリーが「押してダメなら引いてみろ」作戦に失敗し、後悔してしまう姿は少しかわいそうでした。
天城:交換日記に本当の思いを綴るシーンが印象的でした。英語のテイですが、リリーとして日本語でしっかり長いセリフを演じるのが初めてだったんです。「私はどうしたらいいですか?」というまっすぐな気持ちをどう表現したらいいか、かなり悩みました。皆さんにもリリーの思いが届いていたら嬉しいです。
──リリーが舌打ちする場面もありましたよね。
天城:「リリーちゃん、そんな表情するんだ!?」って驚きました。「がっつり低い声で言っちゃって大丈夫です」とディレクションをいただいたので、かなり低めの舌打ちになっていると思います。
──そして天城さんは、小山内さんと一緒にOPテーマ「ふたりのスタートボタン」を歌唱されています。歌ってみての感想はいかがでしたか?
天城:二人でハモる楽曲を歌った経験があまりなかったので、ハモリで合わせるのが新鮮でした。先にレコーディングをした怜央ちゃんが、とってもポップに仕上げてくれて。その雰囲気に合わせるのが楽しかったです。勝手に体が動いちゃうような曲なので、サイドステップを踏みながらレコーディングに臨みました。
曲が完成して、『ゲーセン少女』のキャストみんなで音源を聞いた際、蓮司役の千葉(翔也)さんが「この懐かしいオープニングに救われる命もあると思う」と、コメントしてくださったのがうれしかったです。
──EDテーマ「Amusing Flavor」は、テンポの変化が激しくて難しそうな曲ですね。
天城:初めて曲を聴いたときは、どうやって歌えばいいのか少し戸惑いました。でも、この曲にはリリーちゃんの感情の移り変わりが反映されているんです。たとえば、得意げにクレーンゲームを始めたかと思えば景品が取れなくて泣いてしまったり、大好きって言いたいのに舌打ちしたり。ころころ変わるリリーちゃんの表情や気持ちがちゃんと詰まっているなと感じました。
ゲームセンターも、1階はクレーンゲーム、2階はプリクラ……と、階ごとに世界観がまったく違いますよね? そんな“ゲーセンの賑やかさ”も詰まっている気がしたので、個人的には、ゲームセンターで流してほしいです!
──リリーとして歌ううえで、大切にしたポイントはありましたか?
天城:一音一音をしっかり発音することですね。英語で歌うのに慣れていて、つい日本語の歌も英語のように流して歌ってしまいがちなんです。今回は、リリーちゃんのかわいさをしっかり出すためにも、リズムゲームのように一音ずつボタンを押すような感覚で歌いました。
──では、ゲームセンターが舞台ということで、ゲームセンターに関する思い出を教えてください。
天城:ファンの方から「リリーちゃんを演じてほしい」と言われた理由は、私が日本に来たばかりの頃、学校で友達を作らず、新宿南口にあるタイトーステーションに毎日のように通っていたからなんです。SNSにも当時の写真を載せたことがありますが、ゲーセンの一角をお借りして、その日に取った景品を山積みにして並べていました。ゲーセンが本当に大好きで、アームを見ればその緩さもわかるようになってきました(笑)。
──リリーとは“ゲームセンター通い”という共通点があったんですね。
天城:そうなんです。ほかにも、所属している22/7(ナナブンノニジュウニ)で私の公式絵文字もコアラですし、リリーちゃんの誕生日が6月24日で、私の誕生日が4月26日。数字が逆になっているんです。これはもう運命だと思ました。いろいろリンクしてる部分があって、演じられるのが本当にうれしかったです。
──今でもゲームセンターはよく行くんですか?
天城:カフェに行くよりゲーセン派です! 仕事前や楽屋入りする前にも袋を抱えて現れて、「また行ってきたの!?」と言われるくらいには、頻繁に通っています(笑)。
──では最後に、第3話以降の注目ポイントを教えてください。
天城:まず、リリーちゃんの言語力の進化を見ていただきたいです。英語から始まって、カタカナ日本語、漢字も混じったかのような日本語と、その進化の過程が丁寧に描かれていきます。また、今後登場する新しいキャラクターたちにも注目していただきです。リリーちゃんのお父さんは、予想していなかったタイプのお父さんだったので、きっと皆さんもびっくりすると思います!
作品情報
あらすじ
何度挑戦しても景品を手にできず涙目のリリーに、思わず蓮司は手を貸す。
無事にぬいぐるみを手にしたリリーから後日渡されたのは、思わぬメッセージカード――—
“Be My Valentine!” (私の恋人になって!)
キュートで天真爛漫な英国少女との出会い。
勘違いから始まる、ゲーセンでの異文化交流!
キャスト
(C)安原宏和/KADOKAWA/ゲーセン少女と異文化交流会
















































