音楽
安野希世乃、5thシングル「アルゴリズム」を語る【インタビュー】

安野希世乃さんが踏み込んだ未踏域――『嘆きの亡霊は引退したい』第2クールOP主題歌「アルゴリズム」に刻んだクライの“強さの仮面”と自身の歌の進化【インタビュー】

 

みんなが楽しんでくれていることで私も元気がもらえている

──ちなみに「アルゴリズム」はアニメを離れて、ライブなどで歌っていくわけですよね。そのとき、安野さんなりの共感ポイントはあったりするのですか?

安野:この歌詞に共感するところですか……それを言ってしまうと、一切ないかもしれません(笑)。でも、逆にそれでいいと思っているんです。普段の安野希世乃を重ねて歌うところはなくていいというか。

主題歌は作品のためにあるものだから、この楽曲のために歌うというのが私がやるべきことで、だからライブなどでは、今この瞬間だけ、クライさんを宿します!という気持ちで、作品に思いを馳せていると思います。

クライさんって仮面を付けるときがあるんですよ。だから私も、これはこれとして、仮面を付けて歌うようなイメージで、しっかり演じ切りたいと思っています!

──ライブで、がっつり煽ってくれるのを楽しみにしています(笑)。

安野:そういう意味で、この曲を歌うときは、しっかりシーンを作る必要があるかもしれないですね。どういうシチュエーションで、どのタイミングでこの曲を歌うのかは課題ですね。

──新しい安野さんが見られる曲になっていることは間違いなさそうです。

安野:そうですね。これまでとは一味違うものにしないといけないし、カッコ付けてお届けしたいと思っています!

──カップリングの「Re:fresh」は、ライブに来た人が共感できるような歌詞になっています。

安野:ありがとうございます。(2024年3月に開催された)4thライブツアーのタイミングで作らせていただいた1曲で、デジタルシングルとして、去年の春にリリースしたんです。

作曲が、「生きる」や「世紀の祝祭」を書いてくださった川崎智哉さんなんですけど、本当におしゃれな曲を作られる方で、楽曲を聴くとストーリーが浮かんでくるんです。そのくらいインスピレーションが湧いてくる、展開が素敵な楽曲でした。

──そこで安野さんは、どんな風に歌詞を書いていったのですか?

安野:曲を聴いたとき、お祭りとか、羽目を外す祝祭といったイメージが浮かんだので、日常のイヤなことは全部忘れて、今この瞬間を全力で楽しもう!みたいな歌詞を書いていきました。それと、ライブとか、趣味に没頭して楽しむ大人たちの歌にしたいと思ったので、この曲の対象年齢は、私の中で30歳以上なんです(笑)。

──そうだったんですね!

安野:若いときって、遊ぶのが本分だったりするじゃないですか。学生時代は、青春するのも思い出を作ることも大事なことだから、そこに時間を使えるけど、大人になると、当たり前に人生があって、自分の生活があって、もしかしたら家族がいて、働いて暮らしを支えなければいけなかったりする。

みんな大人になっていくんだけど、そんな日常の中で、「これだけは手離したくない」と思う、子供みたいに楽しく過ごせる場所というのを題材に歌詞を書いていきました。

──必ずしも、それがライブハウスじゃなくてもいいんですね。

安野:そうなんです。趣味活とか、何でもいいんです。非日常の中で、羽を伸ばすことを、後押ししたり肯定してくれる曲にしたかったんです。

──リリックビデオも、そんなメッセージが込められていましたね。

安野:はい! 作っていただいたリリックビデオも、歌詞をもとにして、いろんなイラストを描いてくださったので、すごく楽曲を表しているんですよね。

たとえばスーツ姿のままゲームをしている大人や、仕事終わりにスタジオに入ってバンド練習している大人も出てくる。本当に素敵な映像になったと思います。

こうやって映像になると、受け取ってもらえるイメージの情報も増えるので、私だったらこれだなと、自分を投影してくれたら嬉しいし、新たなエールソングとして聴いていただきたいです。

──安野さんは、自身のライブでリフレッシュしてもらいたいと思いながらやっているのですか?

安野:「今だけはイヤなことは全部忘れて、リフレッシュしてってよ!」という気持ちは、ずーっと持って歌手活動をしてきたと思います。だから、歌手としてみんなに歌を聴いてもらったり、ライブに来てもらったりしているときに思っていることも、この歌詞にメッセージとして入れています。

──ライブを楽しんでいる人を見ると、本当に幸せな気持ちになりますよね。

安野:わかります! こちら側が、何かしらのミッションを持ってその場にいたとしても、オフの時間を使って楽しんでくれているみなさんを見ると、こっちも元気をもらえるんですよね。みんなが会いに来てくれる、楽しんでくれていることで、私も元気をもらえています!

──そして、12月6日より、4thミニアルバム『雨が、やむまで。』と5thシングル「アルゴリズム」を引っさげた『安野希世乃 5th LIVEツアー2025 ~僕らの、雨が、やむまで。~』が開催されます。楽しみにしていることはありますか?

安野:2公演で終わるツアーもある中で、今回はいろんな地域に行かせていただくんです。しかも福岡でライブをするのは初めてなので、きっと初めて来てくださる皆さんに会えるし、音楽を届けられると思うので、すごく楽しみにしています。

それに、安野史上最多の6公演あるので、どんどん良くなることは間違いないんです。今回参加してくださるミュージシャンの方々は、『雨が、やむまで。』を一緒に制作したメンバーがほとんどなので、どんどんコミュニケーションを取って、仲良くなり、チームワークを育てていきたいと思っています。もちろん、来てくれるみなさまとも。

バンドマスターは堂島孝平さんで、ご一緒できることが嬉しいし、きっと堂島さんの面白いトークが聞けると思うので、もしかしたら私はマイクを置いているかもしれません(笑)。

──初日とファイナルは全然違うものになりそうですが、その変化を楽しむというのも面白いんですよね。

安野:そうですね。このライブツアーを通して、いろんな変化は見られると思います。会場の雰囲気によって、ライブも全然変わってくると思うので、そうやって新しいライブハウスに出会っていけるのも楽しみです!

 
[文・塚越淳一]

 

楽曲情報

 
【発売日】2025/11/19
【価格】
初回生産限定盤:2,799円(税込)
通常盤:1,650円(税込)
期間限定アニメ盤:1,650円(税込)

【収録曲】

1.アルゴリズム
2.Re:fresh
3.アルゴリズム - instrumental -
4.Re:fresh - instrumental -

<Blu-ray>※初回生産限定盤のみ
・アルゴリズム Music Video
・Re:fresh Lyric Video
・アルゴリズム Music Video - Making of Music Video -

 

 

『安野希世乃 5th LIVEツアー2025 ~僕らの、雨が、やむまで。~』情報

【日時・会場】
<神奈川公演>
・2025年12月6日(土) Yokohama Bay Hall 開場 16:00/開演 17:00 予定
・2025年12月7日(日) Yokohama Bay Hall 開場 15:00/開演 16:00 予定

<福岡公演>
・2025年12月12日(金) 福岡トヨタホールスカラエスパシオ 開場 17:00/開演 18:00 予定

<東京公演>
・2026年1月11日(日) 豊洲PIT 開場 15:00/開演 16:00 予定

<宮城公演>
・2026年1月17日(土) 仙台Rensa 開場 16:00/開演 17:00 予定

<大阪公演>
・2026年2月1日(日) 大阪BIGCAT 開場 16:00/開演 17:00 予定

【チケット】
スタンディング:8,500円(税込)※別途ドリンク代

ローソン:https://l-tike.com/kiyonoyasuno/
イープラス:https://eplus.jp/kiyono-yasuno/
ぴあ:https://w.pia.jp/t/kiyonoyasuno/

詳しくは公式サイト等にてご確認ください。
安野希世乃オフィシャルサイト

 

作品情報

嘆きの亡霊は引退したい 第2クール

あらすじ

トレジャーハンターになろうぜ
目指すはただひとつ、世界最強の英雄だ

かつてそんな誓いを交わした六人の中でひとりだけ
圧倒的に才能がなかった少年がいた。

ある日挫折を口にした彼に、幼馴染は言った。
「クライ、お前、特に役割ないんだからリーダーやれよ」

才能があり過ぎる怪物達(=幼馴染達)で結成されたパーティ 《嘆きの亡霊(ストレンジ・グリーフ)》は
数年にしてその名を帝都中に轟かせ、
そのてっぺんに据えられた彼は
あれよあれよという間に最強パーティのリーダーとして祭り上げられた。

跳ね上がる周囲からの期待により
彼の言動はいつだって勘違いされ、事態は予想もしない展開に…。

これは、最強パーティのリーダーにして
最強のクランマスターとして名を馳せるクライ・アンドリヒの
栄光と苦悩に満ちた英雄譚である!

キャスト

クライ・アンドリヒ:小野賢章
ティノ・シェイド:久保田未夢
リィズ・スマート:ファイルーズあい
シトリー・スマート:小原好美
アンセム・スマート(ナレーション):杉田智和
ルーク・サイコル:天﨑滉平
ルシア・ロジェ:古賀葵
エヴァ・レンフィード:大地葉
ルーダ・ルンベック:関根明良
グレッグ・ザンギフ:関幸司
ギルベルト・ブッシュ:前田誠二
アーク・ロダン:福山潤
ガーク・ヴェルター:大塚明夫
カイナ・ノス:道井悠
スヴェン・アンガー:木村良平
ノト・コクレア:松山鷹志
ソフィア・ブラック:上田麗奈
アーノルド・ヘイル:稲田徹
ラピス・フルゴル:白石晴香
クリュス・アルゲン:芹澤優
クロエ・ヴェルター:天野聡美
エクレール嬢:菱川花菜
キルキル君:古賀葵
ノミモノ:久保田未夢
アレクコ:荻野晴朗
アルトバラン・ヘニング:安野希世乃
マリー・オーデン:若井友希
リューラン:茜屋日海夏
ゼブルディア皇帝:黒田崇矢
ミュリーナ皇女:山北早紀
フランツ卿:興津和幸
ローゼマリー・ピュロポス:斉藤貴美子
テルム・アポクリス:竹本英史
ケチャチャッカ・ムンク:宇垣秀成

(C) 槻影・チーコ/マイクロマガジン社/「嘆きの亡霊」製作委員会

 

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