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『あやかしトライアングル』千葉翔也インタビュー【アニメリスタート記念特集 第2回】

『あやかしトライアングル』風巻祭里♂役・千葉翔也さんインタビュー|新たなキャラクターが出ることで、相乗的に全体が面白く!【アニメ放送リスタート記念特集 第2回】

久しぶりに喋っても、モブっぽくならないように

――すでに放送された第6話までをご覧になった感想はいかがですか?

千葉:原作を読んでいるときやアフレコをしているときは、「キャラクターの可愛らしさ」や「男子が女子になっちゃうこと」に注目していたんです。でも、オンエアで見たら1話1話熱いオチやエモい展開が挟まれていて、すごくすっきりした気持ちで見られるいいアニメだなと思いました。特に、第2話でシロガネを倒そうとする祭里をすずが止めるところや、第3話でニノ曲(宗牙)先輩に「すずの存在が、俺の熱風の中心だからさ」と言うところは、めちゃくちゃ格好良くて熱かったですね。音楽も相まって、感情が揺れ動きました。

――両面ありますよね。格好良いと思えばハレンチがあり、ハレンチで行くのかと思えば物語としての展開の面白さもあって。

千葉:こだわりで言えば、(女になった)祭里がスカートなのに足を開きすぎているときに、教室のガヤで「開きすぎ」「見えちゃう」と言っている人がいて。そういうところも、音響監督の指示が的確だなと思いました(笑)。

――男祭里としては、やはり第1話での演技は重要だったと思いますが、どんなことを意識して臨んだのでしょうか?

千葉:第1話は「性別が変わることを予想しないで演じよう」と思いました。祭里は祭里としてこれまで生きてきた過去があるので、(これからのことではなく)そっちに意識を向けて演じよう、この人が主人公なんだ、というところを見せられたら良いなと。それでいて、(女性の身体になってからは)富田さんの演じる祭里が物語を動かすので、変にキャラの幅を狭めないようにしたいなとも思っていました。

――富田さんは、千葉さんが祭里を演じる際の特徴やディレクションなどをメモって参考にしていたそうですね。それを聞いていかがですか?

千葉:そう言っていただけるのはめちゃくちゃ嬉しいですね。富田さんは、祭里が喋っていると一発でわかるキャッチーなお芝居をされるので、それを(男祭里に)逆輸入できたらいいなと思うんです。例えば、夢の中とか一瞬心の声で男に戻るときでも、現在の祭里を演じているのは富田さんだから、そこと上手くリンクできたらいいなと。

――心の声だけとか、セリフ的には少ない回もありましたが、そういうときに気をつけたことはありますか?

千葉:久しぶりに出てきたときに誰なのか視聴者が一発でわかるようにしないといけない。「富田さんが喋っている祭里(女祭里)」じゃなくて、もとはこっちだよ、とどれだけ出せるか。漫画なら顔が出てくるから男の祭里だとわかりますけど、アニメでも声の1文字目から祭里がいま男だとわかってもらいたくて、祭里らしさをより出したいというのはありました。

――難しさや多少のやりにくさも?

千葉:第1話で演じたこともあって、やりにくさは全然なかったです。逆に、富田さんが演じる祭里を見たことで、祭里じゃない要素を削ぎ落とせるというか、フィードバックしたときにめちゃくちゃやりやすかったですね。語尾の伸ばし方や、必殺技の決め方、必死さや戦っているときの感じ……そういうことに指標があってやりやすいなと思いました。

それに、自分だけだと入り込みすぎちゃうこともありますけど、祭里だけど僕が演じていないシーンは客観的に見られるので、女の子に対する距離感やニノ曲先輩への距離感といったこともわかりますし。特に、ヤヨルーと仲良くなるところでは、もし僕が演じていたらもうちょっと照れが入るか、つっけんどんな感じが出たと思うんです。そのあたりの距離感に絶妙なフラットさがあるなと、富田さんの祭里を見て勉強になりました。

新たなキャラクターが出ることで、相乗的に全体が面白くなります

――先ほど格好良くて熱いシーンの話がありましたけど、ほかに印象的だったセリフやシーンを挙げるならどこでしょうか?

千葉:おじいちゃん(風巻清弦)も深いことを言っているなと、魚建さんの声を聞いて思いました。「いつまでも“アイドルと熱心なファン”なんて関係、あの子は望んでないと思うヨ」という言葉の意味を祭里はわかっていなかったですけど、視聴者からするとなるほどなって。

あと、(子供の頃に)あやかしをすずが手懐けているのを見て、祭里が「この人すげぇ」となるシーンも好きです。女の子がヒーローに憧れるパターンももちろん素敵ですけど、男の子がすずの懐の深さに憧れる関係もいいなと思いました。

――千葉さんから見たすずの魅力についてお聞かせ下さい。

千葉:すでに放送した中で言えば、カフェでニノ曲先輩とポ之助との関係を察知したすずが、2人に対して優しい思いになるシーンがめちゃくちゃ良くて。先輩たちと同じ気持ちになりました。「(すずは)女神だ!」って(笑)。祭里のことが好き好き〜となっているときよりも、ふとしたときの懐の深さ、器の大きさにドキッとさせられますね。あくまで視聴者としての感想ですが。

――では、ご自身の目線で構わないので、登場する女性キャラでは誰が好みでしょうか?

千葉:ルー(月丘ルーシー)ですね。ウザがられてしまってもおかしくないムーブをするのに、すべてが可愛らしさに振り切れているのがすごいなと。あと、これから出てくる香炉木(恋緒)さんも本当に可愛いです。もっと積極的に祭里にアピールして欲しい(笑)。

――ネタバレにならない範囲で、香炉木さんの注目ポイントを教えてください。

千葉:可愛いところもそうなんですけど、祭里の過去や祓忍としての仕事を知っているので、すずが焦るんです。花鳥風月(花奏すず、鳥羽弥生、風巻祭里、月丘ルーシーの頭文字を取った、4人のグループ名)でいるとき、ヤヨとルーに全く嫉妬しないすずの割り切りは素晴らしいですけど、香炉木さんに対しては「自分の知らない祭里を知っている……」となってしまって。香炉木さんが出てくることによって、相乗的に全体が面白くなりますね。

――それも含めて、物語全体としての後半の見どころはどこでしょうか?

千葉:これまでは、「すずを守りたい祭里の男らしい格好良さ」「あやかしに対してフラットである、すずの懐の広さ」「シロガネがあやかしの王であること」、この3要素が結構バラバラにあったと思います。それがひとつになってめちゃくちゃ面白くなります。『あやトラ』ってこういう話なのね、とわかる部分はとても熱いので、楽しみにしてもらいたいです。

――男の祭里も活躍します……よね?

千葉:意外と活躍します(笑)。冗談で「もう男の祭里は出ないんじゃないか」と心配されることもありますけど、すごく大事なシーンで出てきますから。1クールを通してストーリーがすごくまとまっているので、原作ファンの方はもちろん、アニメから入った方も早く続きが見たくなると思います。

あと、後半に濃い敵キャラが出てくるんですが、僕は原作を読んだときから声はあの方だろうなと思っていたのがドンピシャで当たったので、すごく嬉しかったです。

(C)矢吹健太朗/集英社・あやかしトライアングル製作委員会
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