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TVアニメ『るろうに剣心』Ayase✕R-指定 対談インタビュー

TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』オープニングテーマアーティスト・Ayaseさん✕R-指定さん|「『飛天』は登場人物たちと自分たちのリンクを書いた楽曲」

 

敵キャラが剣心の魅力を引き立たせてくれる

――そもそもお二人は『るろうに剣心』をご存知でしたか?

Ayase:もちろん名前や何となくの設定は知っていたのですが、ピンポイントの世代からは少し外れているんですよね。なので、今回お話をいただいたタイミングで紙のマンガを全巻買って読み込んで。

自分的に『るろ剣』ワールドにしっかり入ったら、剣心がすごく好きになりました、剣心の思いをしっかりと汲んで、自分の生活の中でのいろんな苦悩と合わせられないかなと感じることが多くて、そこでようやく1ファンになれた気がしました(笑)。

R-指定:俺ももちろん知っていましたし、それこそ昔のTVアニメの主題歌込みで『るろ剣』を認識していました。原作もなんとなく読んでいたのですが、がっつり全部アニメを見たのはコロナ禍で。

2020年に緊急事態宣言でずっと家にいる時に、なんとなく知っているアニメをちゃんと見返そうと思って、その中に『るろ剣』があったんですね。見たら超ハマってしまって。(Creepy Nutsの)ラジオでも、俺が『るろ剣』を見てヤバかったところをひたすら相方(DJ松永)にしゃべるだけの2時間もあったくらい(笑)。

そこから今回の話が来たので、めっちゃ嬉しくて! 改めて原作の方をまたガーっと読み返しました。

 

 

――Ayaseさんは剣心がお好きとのことですが、R-指定さんの好きなキャラクターは?

R-指定:「飛天」の歌詞を見てもらうと察するかと思うのですが、志々雄(真実)が好きですね。「時代が俺を恐れて奴に力を貸した」というセリフを聞いた時に、俺も大負けしたら「そうか、時代がビビったんだな……」って言おうかなと思いました(笑)。

そういう悪役やなと思うところ、イズムがあるところ、散り際も散った後もほんまにずっとカッコよくて理想的。ヒップホップやラッパーのマインドとして、ああいう生き方に憧れます。

ほかにも、剣心のライバルになるキャラクターはみんな好きです。斎藤一も好きやし、(四乃森)蒼紫もカッコいい。

ちなみに、俺のラッパー仲間は尖角が好きらしいです。「飛天」の自分の歌詞をラッパー仲間に聴かせた時、「ここの歌詞は志々雄っぽい」「ここは蒼紫っぽい」と話していて。その中で仲間の一人が「え、尖角出てけえへんの?」って言ったんですよ。俺的には、尖角は唯一あんまりカッコよくないと思っていて(笑)。

Ayase:(笑)。

R-指定:剣心と同じスピードで動いたら、巨体が耐えきれずに足がもげるという異例の負け方なので(笑)。とはいえ、カッコ悪くても魅力的なキャラクターが多いなとは思います。

――Ayaseさんも剣心以外で好きなキャラクターはいますか?

Ayase:蒼紫が好きです。志々雄ももちろんめちゃめちゃ好き。Rさんがおっしゃったように、敵キャラがカッコよくて。

剣心の敵って時代の移り変わりによってルールや価値観、正義も悪も逆転することがある中、その場面においての悪とされている者でしかないんですよね。そんな彼らと対峙することによって、より剣心もまた魅力的に感じる。

僕がなんで剣心が好きなのかというと、剣心ってずっと葛藤していて悲しくて哀愁が漂っているのに、コミカルな姿を見せたり守るべき者のために戦ったりしている。

そんな剣心の魅力を敵キャラたちが引き立たせてくれる瞬間が多いんですよ。魅力的なキャラクターたちがたくさん登場する、おもしろい作品です。

 

 

レコーディング秘話「Rさんがバチクソにカッコよかった」

――お二人ともすごく『るろうに剣心』に寄り添って楽曲制作をされていますが、お互いのアウトプットに対する印象はいかがでしたか?

Ayase:めちゃくちゃテンションが上がりました。今回、レコーディングは別日で、お互いに立ち合いもなしの予定だったんですね。スケジュール的にたまたま僕の収録が先だったのですが、Rさんから「ちょっと空きができたので、空気感を確かめたいから遊びに行っていいですか?」と連絡をいただいて。

Rさんが来ていただいた時には、僕の歌はある程度録り終えていたので、編集されていない状態のものを聴いてもらったら、Rさんが「仮歌で考えたラップだけど、俺も入れていいっすか?」とブースに入ってバッと歌ってくれたんですよ。

それがめちゃくちゃカッコよくて……! あれは映像を撮っておけばよかったと思いました(笑)。

R-指定:あはははっ!

 

 
Ayase:ラッパーと呼ばれている人とガッツリ絡むのは初めてでしたけど、思い描いていた以上のラッパー感というか(笑)。

「お疲れっす」ってバーッと来て、「うわ、めっちゃいいっすね。俺もちょっと蹴っていいっすか?」って収録ブースに入って、仮歌的録りにも関わらず本番で使えるクオリティのカッコいいバースをその場で録っていただいて。「イケてるな~! マジでカッコいいんだけど!」となりましたよ(笑)。

そこでまたテンションが上がったし、気合いも入ったし。そこからさらに楽曲アレンジを詰めようと思ったし、これはいい曲になるぞと思いました。それがかなり思い出に残っています(笑)。

R-指定:俺も帰り道に「ひょっとしたらカッコよかったかも」と思いました(笑)。

Ayase:(笑)。

R-指定:実はそんなラッパーの動きをすることって珍しいんですよ。たまたま自分の中である程度できていたのでやってみただけだったので。とはいえ、そこで一緒につくっている感じは出たかなってほんまに思います。

Ayase:(大きく頷きながら)そうですね!

R-指定:俺がAyaseさんのアウトプットですげえと思ったのは、『るろ剣』の泥臭いイメージを曲に落とし込みながらも、絶対にフワッと視界が拓ける瞬間があるんですよね。

グーっと潜れるところまで深く潜っていたところから、サビでパッととんでもない広さに開ける。サビだけではなく、2バース目のアレンジでグッと潜る音があって、その振れ幅は凄まじいなと。

それがキャッチーさに繋がっていると思うのですが、「これは売れるわけや!」と改めて感じて(笑)。毎回驚かされるけど、今回もさすがやなと。

だからこそ俺は安心して、ラップでマニアックな音の乗せ方を試してみようとガッツリ振り切ることができました。

 

 

――また、「飛天」はAyaseさんメインボーカルでの初コラボかと思います。今回R-指定さんが感じたAyaseさんのボーカリストとしての魅力、Ayaseさんが改めて感じたR-指定さんのボーカリストとしての魅力とは?

R-指定:俺はAyaseさんがどんな声で歌うのか全く想像していなかったわけですよ。それで今回初めてAyaseさんの歌を聴いたら、イントロ、バース、サビ……全部がAyaseさんなのに、全部印象が変わるんですよね。

イントロは若さがあって、バースは歌詞と同期するようにメロディやハーモニーが重なり合ってかなり入り組んでいる哲学的な印象があって、サビでしっかしアニソンに戻ってくる。表現の手数と幅と、それを体現できるスキルを持ち合わせていてすげえわと思いました。

最初のアニメの『るろ剣』主題歌って主人公たちの恋愛要素の部分を曲にしているイメージがあるんですけど、「飛天」は『るろ剣』の核となる『るろ剣』たる所以を歌詞、メロディに落とし込んでいる。

その上で、ボーカリストとしてもちゃんとサビでアニソンで『るろ剣』だと一発で分からせてくれたのはマジでビックリしました。もちろん「それくらいはやってくれるやろ」と思ってはいたんですけど、それをさらに飛び越えてくるのがほんまにすげえ。

Ayase:ありがとうございます……! 嬉しい……。

僕はずっとRさんの音楽を聴いていた側で、その時から声もステージングもカッコいいと思っていました。そこから僕もアーティストとして同じ土俵に立って一緒にいろいろやれるようになってきた上でRさんを見た時に、改めて「表現者として本当に一流だな」とすごく思いました。

Creepy Nutsとソロ名義で違うのはもちろん、各曲でも1曲の中の場面でも何色持っているんだろうとすごく感じる。R-指定に求められているものをしっかり返しながら、絶対に一発ぶん殴って帰る、爪痕を残すところがめちゃくちゃカッコいい。

「Rさんが出てくると空気が変わった」と思う楽曲を何度も聴いていて、そういう鬼気迫るものは今回も改めて感じています。

 

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