
映画『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』イケブクロ・ディビジョン“Buster Bros!!!” 山田二郎役・石谷春貴さん×山田三郎役・天﨑滉平さんインタビュー|新しいことに挑戦した『ヒプマイ』らしい映画。でもブクロは、3人で、いつもどおり!
成長した二郎と三郎。でも変わらないやりとりは変わらずに
──イケブクロのディビジョン曲「Three Kings」について、印象や聴きどころを教えてください。
石谷:K DUB SHINEさん、Zeebraさん、DJ OASISさんの3人による作詞・作曲ということで、仮歌を聴いたとき「あ、この声誰だかわかる!」という感じで、本当にすごいなと思いました。
天﨑:僕はDJ OASISさんがレコーディングに立ち会ってくださって。ビッグな方々に楽曲を作っていただいて、それを目の前で歌う機会はあまりないので、本当にテンションが上がりました。
コンセプトとして『イケブクロ・ディビジョンは絶対的王者である』という余裕を感じられる楽曲になっていて、それをヒップホップ界を代表するこの御三方に作っていただいたというところもマッチしていて良いなと思いました。
石谷:仮歌を聴いたとき劇場映えする楽曲だなって思いました。最近の楽曲はテンポが速いものが多かったんですけど、「Three Kings」はどっしりとしたビートが特徴的でブクロとしては珍しい。Zeebraさんからもアドバイスを受けながら、腹の底に響く低音に余裕のあるラップを乗せることを意識しました。
「俺ら兄弟じゃん」というチーム性や周囲を巻き込んでいくブクロらしいスタイルはそのままに、次のステップへと進んだファイナルバトルだから見せられる楽曲を作ってくださったんだなと思います。
──今回の映画で、ご自身が演じるキャラクターがパワーアップしたと感じる部分はありますか?
天﨑:まず映像の3DCGの技術が上がっており、三郎のいろいろな表情を新たに見ることができます。三郎は気持ちの面でもこの映画に至るまでに成長していて、『一番・二番・三番』という順位ではなく、それぞれが『個』であると意識するようになりました。でも二郎とのちょっとコミカルなやりとりは健在なので、その良さは失わずに彼自身の成長が見られるかなと思います。
ラップのスキルに関しては、僕自身が三郎の成長に追いつけていたらいいなと思いながらレコーディングに臨みました。映像を見ると素敵に仕上がっていたので、ラップにも注目して聴いていただきたいです。
──二郎と三郎とのやりとりは、いつも楽しみにしていました!
天﨑:続けることは大事だなと(笑)。お決まりのなにかがあることは素敵だなと思いました。二郎と三郎のやりとりを見ていると自然と顔が綻ぶ自分がいる。映画でのいがみ合っているシーンもアドリブです。今までのドラマトラックでも二郎と三郎のいがみ合いはアドリブで演じることが多かったので。これまでの成果が今回の映画に出ましたね。
石谷:「Last Man Standing」の最初のラップの、三郎の表情はぜひ見てほしいですね。煽っているときの眉の動き方や表情とかすごく好き! 「腹立つな」って思うくらいの生意気さがあるんだけど愛嬌も感じられる。
天﨑:映像も現時点での最高到達点だと思います。3DCGと描いているアニメーション、両方の良さが損なわれずに交わっているので、細かいところまでじっくりと見てほしいです。
石谷:どこで映像を止めても画が綺麗!
天﨑:思った! 映像データを確認しているときに中途半端なところで止めてしまって、普通なら変な顔になりそうなところも絵になるくらい綺麗でした。一コマ一コマ綺麗に動いているのでぜひ注目してほしいです。
──二郎君はいかがですか?
石谷:二郎も成長したところがあって、これまでのドラマトラックの中で彼が言わなくなったことや新しく言うようになったこと、その変化を意識しながら演じました。でも変わらないやりとりは変わらずに残して。バトルに挑む心意気とか考え方は少しずつ変わっているので、その部分は楽曲の中で表現しました。
今回の楽曲の中で、二郎の子どもっぽさを前面に出した部分があります。大人っぽい瞬間と子どもっぽい瞬間、高校生の間でしか出せない輝きを大切にしました。変わらない部分と変わっていく部分は表情でも生かしていただいた。ラップをしているときのキャラクターのモーションがとても自然なんです。
あとはスタッフさんの中に、『ヒプマイ』が好きな人がいるんだろうな、と思うポイントがたくさんあるんです。「ヒプノシスマイク -Division Battle Anthem- +」の一郎のシーンで髪の毛がふわっと浮く演出があって、「あ、僕と同じこんな細かいところにフェチを感じる人がいる」って思いました(笑)。
今回は声に合わせて映像の口の動きを合わせてもらったので、いつもと逆の工程でした。よく「(役に)命を吹き込んでいる」って言われますけど、今回は声に命を吹き込んでもらったイメージ。声に装飾を加えて仕上げてもらえて感動しました。それを踏まえて3兄弟の表情や動きを楽しんでもらえたらと思います。
──二郎と三郎にとって、木村昴さん演じる一郎はどんな存在でしょうか?
石谷:演じている人も踏まえて大きな背中。木村さんには最初の頃、知識が浅かった部分を補ってもらいました。今まで一緒にやってきた年月というのが、そのままキャラクターの関係性とリンクするところがあります。
二郎が成長していく中で「兄貴を超えたい」という台詞があったり、三郎は『三本の矢』という考え方を持ったり。「それぞれが強いから三本の矢なんだ」という自覚が芽生え、それを理解すると、さらに一郎の存在、木村昴さんの存在の大きさを実感しました。それがモチベーションにもなる。本当に“ビッグブラザー”だなと思います。
天﨑:僕にとって一郎は「何があっても許してくれる人」。家族とはそういうものなのかなと思っています。ダメなことはしっかりと叱り、導いてくれて、「自分の思うようにしなさい」と優しく背中を押してくれる。そして最後はどのような状況になっても「おかえり」と迎え入れてくれる、絶対的な安心感のある存在。なので三郎ものびのび自由でいられると思っています。
──今回の映画では、一郎と空却の関係性をどのように捉えてバトルに臨みましたか?
石谷:「俺たちは3人でBuster Bros!!!だ」と言うとおり、一郎と空却の間には因縁があるかもしれないけど、僕たちはサポートではなく一つのチームとして戦っています。お互いが「ディスってやろう」ではなく「いいバトルをしようぜ!」という気持ちで臨んでいたので、二郎としては二人の関係性は気にせず「3人として全力で向かっていこう」という気持ちで演じました。
天﨑:僕も同じです。心配していても、一郎が「大丈夫だ」と言えば、僕らは安心して全力でバトルに集中することができる。バトルが始まる直前に、一番手、二番手、三番手と対になっている相手と言葉を交わすシーンがあるのですが、一郎と空却のリーダー同士の言葉の掛け合いが本当にかっこよかった。空却が良いんですよね!
石谷:空却の表情がよかったよね!
天﨑:空却も安心感のある人。真っ直ぐで言葉に裏がない。そういう空却だからこそ、一郎も「あいつなら大丈夫だ」と全力でぶつかれる。二人には二郎と三郎が知らない関係性があるのだろうなと思うと、自分もこんな関係を築ける人と出会えるのだろうか…と羨ましくもあります。一郎がほんの少し遠くに感じたりもして、一郎と空却のシーンはとても素敵だなと思いました。
──去り際の台詞もいいですよね。
天﨑:負けた側の言葉がすごく良いんですよね。台詞もそうですが表情も。そこの美学も描いてくださっているように思います。ただ「負けて悔しい」「勝ったら凄い」だけではない感じが良くて、そのように風に作っていただけたことも嬉しいですね。
──最後に、映画を楽しみにしているファンの皆さんへメッセージと、バトルへの意気込みをお願いします。
石谷:まずは、映画を存分に楽しんでいただければと思います。新しいことに挑戦した、まさに『ヒプノシスマイク』らしい映画。今できる最高到達点の作品になっていると思います。僕たちがずっと大切に温めてきたもの、自分たちが素晴らしいと思える作品を、映画という最高の舞台で観てもらいたい。
細かい部分にもこだわって作られていて、愛を感じる映画になっています。観るたびに新しい発見があると思うので、何度も観て、楽曲も楽しんでいただきたい。どこにフォーカスするかによって印象も変わると思いますし、その上で「本当に良かった」と思うところに投票するプロセスも素敵ですよね。観客のみなさんの手で結末が変わるというのも大きな魅力です。
僕たちにできることはすべてやりきりました。あとはみなさんに委ねます! ブクロとしては、3人で、いつもどおり。でもちょっとだけ気合いを入れて頑張りました。何卒応援よろしくお願いします!
天﨑:いつもどおりのブクロが見られると思います。みなさんに安心して楽しんでもらえるくらい、彼らは成長しています。バトルに関しては、勝敗があるのでヤキモキするかもしれませんが、さまざまなルートがあるのでいろいろな楽しみ方ができると思います。もちろん、ブクロが優勝するルートもありますから、彼らが優勝した姿・表情は見てほしいです。
さらに、今回はチュウオウ・ディビジョンとのバトルになるので、『ヒプノシスマイク』の世界においてひと区切りがつくくらいの大きな節目となります。その結末がどうなるのか、ぜひ楽しみにしていてください。ブクロは、変わらず安心感をお届けします。いいシーンがたくさんありますので、一秒たりとも見逃さず劇場で楽しんでください!
[取材・文/万木サエ 写真/MoA]
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画像をクリックすると、関連記事にとびます。作品概要
あらすじ
キャスト
山田一郎:木村昴
山田二郎:石谷春貴
山田三郎:天﨑滉平
MAD TRIGGER CREW
碧棺左馬刻:浅沼晋太郎
入間銃兎:駒田航
毒島メイソン理鶯:神尾晋一郎
Fling Posse
飴村乱数:白井悠介
夢野幻太郎:斉藤壮馬
有栖川帝統:野津山幸宏
麻天狼
神宮寺寂雷:速水奨
伊弉冉一二三:木島隆一
観音坂独歩:伊東健人
どついたれ本舗
白膠木簓:岩崎諒太
躑躅森盧笙:河西健吾
天谷奴零:黒田崇矢
Bad Ass Temple
波羅夷空却:葉山翔太
四十物十四:榊原優希
天国獄:竹内栄治
言の葉党
東方天乙統女:小林ゆう
勘解由小路 無花果:たかはし智秋
碧棺合歓:山本希望
(C)ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Movie
映画『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』公開記念フェア in アニメイト
実施期間:2025年2月21日(金)〜3月23日(日)
実施店舗:池袋本店、仙台店、札幌店、渋谷店、名古屋店、京都店、福岡パルコ店、大阪日本橋店、横浜ビブレ店、新宿店、アニメイト通販
フェア内容
期間中『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』関連のキャラクターグッズをご購入・ご予約内金税込1,100円毎、 書籍・CD・DVD・BDをご購入・ご予約(内金税込1,100円以上必須)1点毎に 【バックステージパス風カード(全18種)】を1枚プレゼント!
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