
『ディズニー ツイステッドワンダーランド ザ アニメーション』シーズン1「エピソード オブ ハーツラビュル」グリム:杉山紀彰さんインタビュー|小憎らしさと可愛らしさの絶妙なバランス、グリムのいろんな表情が楽しめる!
関係性がうかがえるグリムの表情変化に注目!
──グリムを演じる上で、意識されていることはありますか?
杉山:よく言えば作品のマスコット的なキャラクターですが、可愛いというマスコット的な部分が前面に出過ぎないようにしています。ちょっと小憎らしいところもある、可愛いところだけではない存在感やキャラクター性というものをなるべく意識しようかなと思いました。
自分の本能に忠実なところというか、良くも悪くもストレートな性格のキャラクターなので、そこをなるべくナチュラルに表現できるように心がけています。
あと、グリムはずっとあのトーンで喋っているキャラクターなので、「杉山さん、喉は大丈夫ですか?」と現場で結構心配されることがありました(笑)。
──あのトーンでずっと喋ることは、なかなかありませんから……。そんなリドルのいろいろな声や表情も見どころですが、アニメーション化されるにあたり、改めて感じたリドルの特徴や魅力を教えてください。
杉山:よく見ると意外と感情の機微が豊かなので、見ているだけでも楽しかったですし、そこからキャラクター同士の関係性も感じ取れるのではないでしょうか。時間軸や掛け合いに対する表情変化をより感じられるのは、アニメーションの素敵なところだと感じました。
──グリムは「ツイステ」の世界に召喚された円満雄剣と共に行動することになります。阿座上洋平さん演じる円満雄剣の印象をお聞かせください。
杉山:かっこいいだけではなく、人としてナイスガイですよね。阿座上くんとは他の作品でも共演したことがありますが、“本当にぴったりだよね”という話を他のボイスキャストさんとも話をしていました。阿座上くんもすごく真っ直ぐで真面目な青年なので、本当にぴったりな役柄だと思います。
──そんな円満雄剣とグリムのコンビ感といいますか、関係性も見どころのひとつになるのではないでしょうか。
杉山:そうですね。円満雄剣は結構精神年齢が高く、達観していて物事を俯瞰で見られる大人なキャラクターなので、グリムが大魔法士を目指していることをバカにせず、ちゃんと受け止めてくれるところも含めて2人の関係性が成立しているんじゃないかなと思います。
だからか、グリムはエース・トラッポラとかに対しては軽口を叩いているんですけど、円満雄剣にはあまりそういうものの言い方をしていないような気がするので、グリムの中で彼を認めているところが言動に表れているんじゃないかなと思っています。
──グリムと円満雄剣の2人がシーズン1で深く関わることになるのが、リドル・ローズハートが寮長のハーツラビュル寮です。杉山さんが感じるハーツラビュル寮の魅力を教えてください。
杉山:なぜリドル・ローズハートがルールに厳しいのか、後々明かされるとは思いますが、社会生活や学園生活を送る上で“ルールを守る”という大枠自体は基本的に間違ってはいないんですよね。
ただ、そのルールのチグハグさがハーツラビュル寮の面白さや肝でもあると思うので、その辺にエース・トラッポラを含めた寮生たちが翻弄される姿を楽しんでいただけたらと思います。
──ハーツラビュル寮の寮生たちとの関わりも、アニメーションでどのように描かれるのか楽しみです。
杉山:円満雄剣も大人ですけど、トレイ・クローバーも結構大人なキャラクターですよね。ケイト・ダイヤモンドは結構ひょうひょうとしていて明るいんですが、時々ちょっと怖いと思わせる一面を覗かせる場面もあって、そのバランスがまた絶妙です。
後々、この2人とリドル・ローズハートとの関係性が、こういう形の友情で続いているんだと感じられるシーンもあります。
ハーツラビュル寮の寮長であるリドル・ローズハートが、どういう過程で仲間たちと関係性を育んできたのかも描かれるので、各キャラクターの性格というものも皆さんの中で捉えていただいておくと、きっとしっくりとくるシーンが今後出てくるはずです。
相乗効果の素晴らしさを感じる「ツイステ」の世界
──「ツイステ」はたくさんの方に愛されていますが、どのようなところが愛されている所以だと思われますか?
杉山:いろんなタイプのキャラクターが出てきてお話が進行していくのはもちろんですが、その中で、ディズニーヴィランの魅力にインスパイアされたキャラクターたちが属している魔法士養成学校があるという設定が面白いなと思いました。
僕自身、作品がスタートするときに、扉が出てくるところから始まることにびっくりしまして(笑)。なかなかない設定ですし面白いですよね。
──ディズニー映画にインスパイアされた世界観ということで、キャッチーな部分がたくさんありますよね。
杉山:だいたい、普通の作品は“善”のほうの偉人たちがいるケースが多いですけど、“悪”のほうの偉人たちが銅像になって寮のシンボルになっている世界観が面白いですよね。
(アニメーションの)最初のほうで、エース・トラッポラが円満雄剣に“この偉人はこういうところが〜”と説明してくれるんですけど、すごく良い感じに説明しているんです(笑)。
悪の偉人でもポジティブな表現で説明しているところが、世界観に沿っていて面白かったですね。
──最後になりますが、「ツイステ」のスマートフォンゲームは2020年3月18日よりリリースされて5年半が経過しました。改めて、ご自身が思う「ツイステ」の魅力を教えてください。
杉山:いろんなゲームがたくさんある中で、こういう風に長きに渡り、監督生の方々に楽しんでいただけているのはすごく嬉しいことです。
いろんなキャラクターたちがちゃんと自分の中で想うことがあり、それに対して他のキャラクターが向き合い、そこにグリムも関わっていく。いろんなキャラクターたちが織り成す物語や世界観が、監督生の方たちに楽しんでいただけているからこそ、ここまで続いているんだと感じます。
僕らはキャラクターに声を充てさせていただいていますが、画や物語を描いているわけではないので、クリエイターの方たちは本当にすごいなと純粋に思うと同時にクリエイターの方たち、監督生の方たち、いろいろな相乗効果の素晴らしさを特に感じますし、そんな素敵な作品に関わらせていただけて、本当に光栄です。
[文・福室美綺]
作品情報
シーズン1「エピソード オブ ハーツラビュル」
ディズニープラスで10月29日より独占配信
あらすじ
この世界で伝説として語り継がれてきた偉⼤なる存在が<グレート・セブン>。
ハートの⼥王、百獣の王、海の魔⼥、砂漠の魔術師、美しき⼥王、死者の国の王、茨の魔⼥。
そして<ツイステッドワンダーランド>において、名⾨魔法⼠養成学校として君臨し、これまで優秀な魔法⼠を多く輩出してきたのが「ナイトレイブンカレッジ」。
学園⻑の下には「グレート・セブン」に倣った7つの寮が存在し、それぞれを7⼈の寮⻑が束ねている。
7寮⻑の⼀⼈が<ハートの⼥王>の厳格な精神に基づく・ハーツラビュル寮の寮⻑・リドル・ローズハート。
“真紅の暴君”・リドルは、寮⽣たちを“ハートの⼥王の法律”によって厳格に⽀配し苦しめていく。
リドルはなぜ“暴君”となってしまったのか、彼が囚われているものとはーーー
キャスト
リドル・ローズハート:花江夏樹
エース・トラッポラ:山下誠一郎
デュース・スペード:小林千晃
トレイ・クローバー:鈴木崚汰
ケイト・ダイヤモンド:小林竜之
【サバナクロー寮】
レオナ・キングスカラー:梅原裕一郎
ジャック・ハウル:坂泰斗
ラギー・ブッチ:市川蒼
【オクタヴィネル寮】
アズール・アーシェングロット:田丸篤志
ジェイド・リーチ:駒田航
フロイド・リーチ:岡本信彦
【スカラビア寮】
カリム・アルアジーム:古田一紀
ジャミル・バイパー:二葉要
【ポムフィオーレ寮】
ヴィル・シェーンハイト:相葉裕樹
エペル・フェルミエ:土屋神葉
ルーク・ハント:糸川耀士郎
【イグニハイド寮】
イデア・シュラウド:内山昂輝
オルト・シュラウド:蒼井翔太
【ディアソムニア寮】
マレウス・ドラコニア:加藤和樹
リリア・ヴァンルージュ:緑川光
シルバー:島﨑信長
セベク・ジグボルト:石谷春貴
【ナイトレイブンカレッジ関係者】
ディア・クロウリー:宮本充
デイヴィス・クルーウェル:伊東健人
モーゼズ・トレイン:小山力也
アシュトン・バルガス:竹内良太
サム:木村昴
【その他】
闇の鏡:堀内賢雄
チェーニャ:濱健人
円満雄剣:阿座上洋平
グリム:杉山紀彰
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