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冬アニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』キャストインタビュー│前田佳織里×花井美春【連載第11回】

テイオー復活への気持ちがひとつになった感動の第10話――冬アニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』前田佳織里さん×花井美春さんキャストインタビュー【連載第11回】

慎重なネイチャととりあえずやってみる派のターボ! 演じるウマ娘との共通点とは……?

――それぞれのウマ娘を演じる上で意識したことや、印象的なディレクションがあればお聞かせください。

花井:ターボは何事にも全力でぶつかる、常にテンションMAXなのがいいところだと思っていて。いろんな人を巻き込んで、ぐちゃぐちゃにしてかけ抜けていくみたいな、そういう存在でありたいなと思ったんです。

そして第1話の収録に臨んだら、ビックリしたことがありました。第1話では、ネイチャとテイオーが話しているところにターボが嵐のように割って入ってきて、嵐のように去っていくんですね。その去り際に「菊花賞で勝つぅぅ!」と言うんですが、私はそこをピークのテンションで作っていったんですよ。そしたら、「それがターボの普段のテンションだよ」とディレクションいただいて……。

前田:ビックリしたよね。これが頂点じゃないんだって(笑)。

花井:口では「はい」って答えましたけど、頭の中では「どうしよう、どうしよう」っていろいろ考えていました(笑)。

――ナイスネイチャはいかがですか? チーム<カノープス>のメンバーとして本格的に登場したことで、新たに意識したこととかありますか?

前田:ネイチャは長く演じさせていただいているから、自分の持っているナイスネイチャ像や言い回し、この子ならこういう風に言うだろうなって感覚があるんです。基本的には常にフラットで安定感のある子。周りがわ〜っと騒いでも、前のめり過ぎない冷静なツッコミだったり、自分の持っている空気感があって。まずはそれを信じて演じました。

今回すごく印象的だったのは、テイオーとの絡みです。ネイチャってどこかで「私には……」とか「私はそこまでできないだろう」みたいに一線を引いて考えすぎるからこそ、自分を冷静に見ちゃうんですよ。でも、テイオーとの絡みで、「絶対勝ちたい! それでも勝ちたい!」と、自分の気持ちとライバルの両方と戦いながら前に進んでいる熱い一面を見せたんです。そこは、普段フラットな子だからこそ逆にしっかり差ができるように、こういう面もあるんだよって見てもらえるように意識して演じました。

――第2話のレースシーンも激アツでした。

前田:やっぱり、「テイオーが出ていればなんて絶対に言わせない!」って言いながら必死で頑張っている姿って尊いですよね。『ウマ娘』尊いです。

――その一方で、いま話したような普段のナイスネイチャの一歩引いた姿勢というか、考え方は共感できる人も結構いると思うんですよね。

前田:そうなんですよ。よく「キラキラのウマ娘がいっぱいいるトレセン学園」って言うんですけど、私もその気持ちがわかるんです。私自身、ネイチャと考え方がめちゃくちゃ似ているところがあって。だからこそ、自分自身を破って前に進んだところは、感動してもらえるポイントなのかなって思います。

――花井さんはツインターボに共感できるところはありますか?

花井:ターボは、できるかできないかは別として、楽しそうだからとりあえずやってみる派なんですよ。そこはすごく共感できます。

――花井さんもそういうタイプなのですね。慎重に石橋を叩いて渡るタイプではなくて。

花井:石橋は叩かないです(笑)。渡ってみてダメだったらそれでいいし、成功したら成功したでラッキーって思いますね。

前田:そういうところは、だんだんわかってきました(笑)。

花井:本当ですか?

前田:マイク前に立った時の、普段の花井さんとは違うスイッチの入れ方がすごいんですよ。思い切りの良さはターボに似ているのかなって。

――ちなみに、ご自身のウマ娘の元になった競走馬のことは調べたりしましたか?

前田:もちろんです。今でもちょいちょいTwitterで、渡辺牧場のネイチャが元気かを見ています(笑)。今日も元気でよかったって。

――ナイスネイチャはブロンズコレクターとしても有名で。惜しいところまではいくけど1位になれないとか、その気持ちがわかる人もいると思うんですよね。

前田:私、昔からめちゃくちゃ「3」に縁があるんです。マラソンが3位だったり、ナンバーが3番だったり。3位って、よかったという気持ちと、もっと頑張りたかったって悔しい気持ちがありますよね。だからこそ、いち視聴者としては絶対に私が勝たせてあげる!と愛が増すというか、応援したくなるのがネイチャの魅力なのかなと思っています。

――ツインターボの方は本当に一か八かのような大逃げをしていましたが、そういう面についてはいかがですか?

花井:昔、民謡をやっていて、大会で優勝できた時もあれば、ダメな時は全然ダメでした。そういうところは、すごくターボと重なるところがあるなと思っています。

優勝できた時は、ただただ嬉しい!って感じでしたけど、順位が落ちたときは「なにがダメだったんだろう?」「もっと練習しなきゃダメだ」と悔しい気持ちが強くて。次の大会に向けてどういう練習をしていくかを先生と話し合って、先生の家に行って練習していたんです。それですごく成長できました。

前田:そうだよね。たまに自己嫌悪になっちゃうこともあるけど、やらなきゃ!って。

花井:やらないと始まらないですから。

競走馬につけたい名前は、2人の好きなアレとコレ

――ウマ娘たちの勝負服も個性溢れるデザインですが、印象をお聞かせください。

前田:ターボはすごくポップで、パーカーも今どきな感じがしていいですよね。

花井:近未来みたいな感じもありますね。靴もすごくオシャレで。

前田:YouTuberをやったらすごく似合いそう。YouTubeチャンネルがあったらいいのに。

――「ぱかチューブっ!」のゴールドシップの枠でも狙いますか?

花井:いやいやいや(笑)。

前田:ネイチャは、やっぱりこのふわっふわなツインテールがとっても好きですね。勝負服は見てわかるように、クリスマスカラーの赤と緑がコンセプトになっていて、耳の赤い感じもめちゃくちゃ可愛いなって。すごくユニークじゃないですか。私も以前ライブに出させていただいた時につけたんですけど、みんなと全然違う見た目なのが嬉しかったです。

――第10話でのトウカイテイオーとツインターボもそうですし、本作はさまざまな関係性が描かれています。ほかに気になる関係をあげるなら誰ですか?

前田:ギャルの2人、ダイタクヘリオスとメジロパーマーがすごく好きですね。どんどん息が合っていく感じ、正反対かのように見えて実はとっても似ている感じが、見ていて楽しいです。

花井:私は台本を読んだ時、ライスシャワーにすごく胸を打たれました。観客とはライバル関係ではないですけど、ちょっと壁があったじゃないですか。そのトラウマを乗り越えて、ひとつ強くなったライスシャワーを見られたシーンがとても好きです。

前田:わかる〜。ライスシャワーやばかったよね。

花井:泣きました。つらいし、感動するし。

前田:でも、ライスシャワーを見ていて思ったのが、孤独って誰よりも人を強くするんだなって。どんどん研ぎ澄まされて覚醒していき、圧倒的なオーラというか覇気をまとっている描写がとっても印象的でした。

花井:(レースの)最後にライバルたちが集まってきてくれて、おめでとうと言うところも素敵でしたね。いいライバルであり、これからも支え合っていくんだろうなって思います。

――あのシーンも良かったですよね。では、作品にちなんだこともお聞きします。もしご自身が馬主になって競走馬に名前をつけるとしたらどんな名前にしますか?

前田:『ウマ娘』に決まってからいろんな競走馬の名前を調べたんですが、面白いしセンスが光りますよね。でも、私はセンスがないので、好きなお酒からつけようかなぁ。日本酒の真澄が好きなので「マスミダイスキ(真澄大好き)」とか。

花井:あはははは!

――お酒を知らない人だと、彼女の名前?と思われるかもしれないですね。斬新なプロポーズとか。

前田:確かに。そういう名馬になるかもしれない。プロポーズをするなら「マスミダイスキ」だ!って(笑)。「何番さんのお客様が結婚されるそうです。おめでとうございます!」みたいな。

花井:私は食べ物(の名前)にしようかな。お寿司が好きだから。

前田:好きなネタは?

花井:サーモンも好きだし、ホタテも好きだし、ウニも好きです!

前田:ウニは私も好き!

花井:じゃウニにします(笑)。「ウニシカカタン(ウニしか勝たん)」はどうですか?

前田:いいね。毛並みがウニに似ている色だからって由来で付けられた感じで(笑)。

――第2期も残すところあと数話となりました。終盤に向けた見どころをお聞かせください。

前田:これまでの熱いレースを見て、トウカイテイオーとメジロマックイーンがどういう風にお互いの決着をつけるのか、皆さん気になっていると思います。そこはぜひ注目してもらいたいです。それから、収録している時も気になっていたことなのですが、ちょっとした通りすがりのシーンとかで、「あのウマ娘だ!」となるところがありますよね。

花井:ありましたね。

前田:そういうスタッフさんの愛が伝わるネタもたくさんあって。何回見ても楽しいですし、競馬のことを知らない人でも気楽に、と言ったらあれですけど、楽しんでいただけたら嬉しいです。

花井:熱いレースは『ウマ娘』のひとつの大きな魅力だと思いますが、それだけではなく要所要所にあるウマ娘たちの固い絆やライバル精神、悔しさ……そうした気持ちが散りばめられています。ひとつひとつフィーチャーしてやってきたものが、ラストに繋がっていると思いますので、楽しみにしていただきたいです。

前田:ラストがまたいいんですよ!

――ラストがどんな展開となるのか楽しみにしています。ありがとうございました!

[取材・文/千葉研一]

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番組概要

放送情報

●第10話「必ず、きっと」
前のように全力で走れない。レースに出ても勝てない。そのことを受け入れたトウカイテイオーはチーム脱退届を提出する。

そんな彼女にトレーナーは、ファン大感謝祭で今まで応援してくれた皆へのお別れのステージをやらないかと提案する。

TOKYO MX:1月4日(月)24:00~
BS11:1月4日(月)24:00~
関西テレビ:1月4日(月)26:00~
サガテレビ:1月13日(水)24:25~
AT-X:1月11日(月)21:30~
※放送開始日、放送日時は予告なく変更になる場合がございます。予めご了承ください。

スタッフ

原作 Cygames
監督 及川 啓
助監督 成田 巧
シリーズ構成 Cygames
キャラクターデザイン・総作画監督 椛島 洋介
キャラクターデザイン 辻 智子
総作画監督 藤本 さとる
メインアニメーター 式地 幸喜・小畑 賢・中島 順・宗圓 祐輔
制作協力 P.A.WORKS
美術監督 岡本 穂高
色彩設計 中野 尚美
撮影監督 並木 智
3D 監督 吉良 柾成
編集 髙橋 歩
音響監督 森田 祐一
音楽プロデュース 岩代 太郎
音楽 UTAMARO movement
アニメーション制作 スタジオ KAI
製作 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会

キャスト

トウカイテイオー Machico
メジロマックイーン 大西 沙織
スペシャルウィーク 和氣 あず未
サイレンススズカ 高野 麻里佳
ウオッカ 大橋 彩香
ダイワスカーレット 木村 千咲
ゴールドシップ 上田 瞳
シンボリルドルフ 田所 あずさ
ナイスネイチャ 前田 佳織里
ツインターボ 花井 美春
イクノディクタス 田澤 茉純
マチカネタンホイザ 遠野 ひかる
キタサンブラック 矢野 妃菜喜
サトノダイヤモンド 立花 日菜
トレーナー 沖野 晃司
東条ハナ 豊口 めぐみ
ほか

・TV アニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』公式サイト
・TV アニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』公式Twitter(@uma_musu_anime)

(C) 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会
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