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『スター・ウォーズ ビジョンズ』「九人目のジェダイ」レビュー【全作レビュー連載第6回】

『スター・ウォーズ ビジョンズ』「九人目のジェダイ」レビュー|新たなジェダイとライトセーバーを巡る物語の始まりーー神山健治監督が描くジェダイの物語はリスペクトにあふれていた【全作レビュー連載第6回】

アニメにマッチしたアクションシーンの数々

ストーリー面はこのような感じで集まった7人のジェダイたち、そして新たに作られた9本のライトセーバーを軸に話が動きますが、もうひとつ注目したいのが、『スター・ウォーズ』ならではのアクションシーンです。

本作はジェダイたちが操るフォースとライトセーバーによるバトルシーンはもちろん、バイクのようなビークル(スピーダー)に乗ったチェイスシーンといった、『スター・ウォーズ』でも特にワクワクするアクションシーンが満載となっています。これらは非常にアニメとの親和性が高く、また数々のSF作品を手掛けてきた神山監督&プロダクションI.G.ならではのスピード感、見応えが抜群です。

22分という時間の中で戦闘シーンはそこまで多くはないのですが、その分ぎゅっと圧縮された戦闘シーンが描かれ、まるでシリーズの美味しいとこ取りをしたようなアクションが堪能できちゃいます。

ここでもファンはもちろんですが、シリーズを見たことのないアニメファンでもグッとくること請け合い。あの有名なライトセーバーを鳴らしながら剣戟を行うシーンやフォースを使ったバトルが見れちゃいます。そういった意味でも、本作は『スター・ウォーズ』の美味しいとこ取りを行っている作品となっているので、シリーズ未見の人の入り口としてもふさわしいのではないでしょうか。

また、ネタバレになるので細かくは書かずぜひ見てほしいのですが、ジェダイたちにライトセーバーが渡ったシーンは色々な驚きに満ちていて、とてもワクワクしたので必見です。

声優・アニメファンは見逃せない要素も満載!

ここまではどちらかというと『スター・ウォーズ』ファン目線で物語の魅力を語ってきました。何度もしつこく言って申し訳ないですが、本作はシリーズを見たことのないアニメファンにこそ入り口としてぜひ見て欲しい作品であり、その注目ポイントもご紹介していきます。

まず冒頭のナレーションでいきなり大塚明夫さんのボイスがガツンと来ます。神山監督&プロダクションI.G.で、大塚明夫さんといえばそう、『攻殻機動隊』のバトーさんです。そこからぐいっと引き込まれるのですが、『攻殻機動隊』ファン目線でもうひとつ注目してもらいたいのが、本作のメカです。

『スター・ウォーズ』にはR2-D2というドロイドを始め、マスコット的にも物語的にも重要なドロイドがたくさん登場します。彼らのかわいらしい挙動も見どころのひとつなのですが、本作でも「99-99」というちびドロイドが出てきて、要所要所で愛らしい姿を見せてくれます。何が言いたいかといいますと『攻殻機動隊』でタチコマが好きな方、多いと思います。ぜひ見てください、『スター・ウォーズ』のドロイドもすっごい魅力的なので!

さらに注目ポイントを追っていくと、声優陣も非常に豪華。先程の大塚明夫さんを始め、カーラ役は赤﨑千夏さん、ジーマ役に三木眞一郎さん、ジェダイたちも中井和哉や平川大輔さんといった面々が名を連ねています。

神山監督もコメントで「ベテランの声優さんにはやはり作品にすごく厚みを出してもらえたと思います」と語る通り、作品世界にすっと入り込める演技に感動です。

そしてプロダクションI.G.が手掛けるSFアクションという点。これまで『攻殻機動隊』や『PSYCHO-PASS』といった大人気SFアニメ作品を世に送り出してきたプロダクションI.G.が、SF映画の金字塔である『スター・ウォーズ』を新たに描く、これだけで相性抜群なのは言うまでもないでしょう。メカニックや星々の描写、ライトセーバーの煌めきなど、隅々まで見どころがたっぷりです。

最後に、個人的に本作を見た後の率直な感想として「続きが見たい!」の一言に尽きます。話は完結していますが、これから続く壮大な冒険の始まりをビンビンに感じさせるものであり、新たなジェダイたちの戦いを見たい! と思わせる作りでした。作品自体の出来も素晴らしいですが、もし叶うならば、この続きをぜひ作ってもらいたい! そう思わせる名作となっています。

[文/二城利月]

 

この記事をかいた人

二城利月
元アニメイトタイムズの編集者で、現在はフリーのライター。アニメ、声優、VTuberの記事など作ってます。

 

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◆【連載第1回】「The Duel」レビュー
◆【連載第2回】「タトゥイーン・ラプソディ」レビュー
◆【連載第3回】「赤霧」レビュー
◆【連載第4回】「T0-B1」レビュー
◆【連載第5回】「村の花嫁」レビュー
◆【連載第6回】「九人目のジェダイ」レビュー
◆【連載第7回】「The Elder」レビュー
◆【連載第8回】「のらうさロップと緋桜お蝶レビュー」
◆【連載第9回】「THE TWINS」

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』とは

ディズニープラスにて独占配信

ジョージ・ルーカスが黒澤明作品や日本文化から多大な影響を受け制作した「スター・ウォーズ」の創造のルーツとも言える日本へルーカスフィルムが強いリスペクトを込めた「スター・ウォーズ」史上初の一大アニメプロジェクト。「スター・ウォーズ」の創造のルーツとなった“日本”、そしてその日本から新たに誕生する、「スター・ウォーズ」への期待が、世界的に高まっていく中で、エグゼクティブ・プロデューサーであるジェームズ・ウォーは「これは私たちが愛する“アニメ”という文化を生んだ日本へ贈るルーカスフィルムからのラブレターです。」と日本アニメに対する熱い想いを語る。参加したクリエイターたちが、<スター・ウォーズ>そして<日本のアニメ>への熱い情熱を持って創り上げる、独自のビジョンで描いた9つの「スター・ウォーズ」は9月22日(水)16時よりディズニープラスにて全9話一斉に日米同時配信される。

◆ディズニープラス公式サイト

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