
『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』背景美術&場面カットが解禁!
2025年3月14日(金)より公開中のアニメ映画『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』。
このたび、背景美術&場面カットが解禁されました!
濃密な世界観を支える背景美術&該当場面カット解禁
今回解禁されたのは、第二章の物語の中心となる御中臈・時田フキ、大友ボタン、政治を執り行う老中たちの部屋、そして作中の印象的なシーンで度々登場する大広間の背景美術だ。
本作の絵作りにおいてキーワードとなる「浮世絵」。美術監督の倉本章は、「ビビッドな色を使うと、平面的に描いても浮世絵っぽく見えなくなる。そこの案配を探りながら描いた」という。また、各部屋にはそれぞれのキャラクターに合わせた装飾が施されている。フキの部屋には「薔薇」、ボタンの部屋には「梅」をモチーフとしたものが随所に置かれるなど、細かなこだわりにもぜひ注目してほしい。
本作は、通常のアニメよりカット数が多く、さらに全カットでテクスチャパターンを変えている。また、スクリーンという大画面フォーマットにあわせ、和紙に描かれたような質感や風合いをどう表現するかという点で様々なアプローチが試みられている。たとえば、テクスチャは本物の和紙にライトを当てて撮影したものを使い、背景に5枚、キャラクターに3枚、そこに重ねて全体に1枚のテクスチャを重ねて画面を作り上げている。枚数を変えているのは、背景にキャラクターが埋没しないよう、画面を見やすくするためだ。そして、背景とキャラクターにそれぞれ別々のテクスチャをかけても紙に描かれた絵が動いているように見せるため、目立つ紙の繊維のムラの位置は変わらないようにしている。
テクスチャだけでもこれだけ細やかなこだわりが詰まっていると、シーンにより受ける印象が変わってしまいそうに思える。しかし、併せて解禁された場面カットと背景美術を比較すると、どんな角度でも、どれだけキャラクターに寄っていても、背景美術の指針に則って世界観が統一されていることがはっきりとわかり、一枚の背景美術が絢爛豪華な色使いの世界観を維持するために大きな役割を果たしていることは一目瞭然。作品が細やかな工程と、プロフェッショナルたちの連携を経て作られていることが実感できる。
権力の支配から抜け出し、自らの信念を貫こうとする女性たちのエモーショナルな物語やミステリアスな薬売りの魅力はもちろんだが、第一章から続く目の眩むような鮮やかな色使いと多種多様な画面効果が押し寄せる絢爛豪華な映像、クリエイターのこだわりが限界まで詰まった濃密な世界観も、ぜひ映画館で堪能してほしい。
時田フキの部屋
▲背景美術
大友ボタンの部屋
▲背景美術
老中部屋
▲背景美術
大広間
▲背景美術
『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』作品情報
あらすじ
錯綜する思惑、やがて暴走する“火消し”の策略……。時を同じくして、突如として人が燃え上がり、消し炭と化す人体発火事件が連続して発生。モノノ怪の仕業とにらんだ薬売りは事態を収めようとするが、群れで行動し、神出鬼没の怪異に手を焼く。この怪異の正体は「火鼠」の子供たちで、彼らはただ人を襲うだけではなく同時に母を探しているようだが、本体である火鼠の母親はなかなか姿を見せない。火鼠は何故、赤子を狙うものたちを襲うのか。自らを燃してもなお止まらぬ火鼠の情念がもたらす悲劇とは。
薬売りはその謎を解き、モノノ怪を斬るための三様【形・真・理】を突き止めるべく大奥に巣食う闇へと足を踏み入れていく。
キャスト
(C)ツインエンジン














































