
「Dくんの“変化”に注目してほしい」――春アニメ『戦隊大失格』2ndシーズン:小林裕介が語る「夢の学園編」での戦闘員Dの成長/インタビュー
ミステリー要素が強い「夢の学園編」。音のこだわりにも注目!
──2ndシーズンがスタートしましたが、率直に、こういうところを楽しみにしてほしい!というところはありますか?
小林:1stシーズンのときは、訓練生同士の意思疎通ができないところが描かれていましたよね。最後の最後で揃いましたけど、そこから各部隊に配属されて違う道へ進んでいくので、本当にその場限りの関係値だったんです。
でも今回は、グリーン部隊に入って、ひとつの組織として活動していくので、Dくんはちゃんとコミュニケーションが取れるのか。ましてやメインで一緒になるのが、翡翠かのん従一位(CV.和氣あず未)ですから……。1stシーズンのときは、クレイジーな感じが強かったので、そのあたりで、どう歩を進めていくのかというのは、見どころだと思います。
見ていると、じわじわと込み上げてくるものがあると思うんですよね。僕は、この2ndシーズンで、翡翠がすごく好きになったので。孤高の狼だと思っていたのが、心を見せてくれるようになるし、Dくんがそのきっかけにもなっているような感じがするので、戦闘員Dが影響を与える関係性があるということに、少し喜びを感じるところはありました。
──それに、日々輝Dの活躍も光っていましたね。
小林:そうですね。でも、2ndシーズンになってからの梶田くんのトレースがすごくて! PV見ても、「これ俺……じゃない!」みたいな(笑)。
──自分ですらわからなくなるほど(笑)。
小林:途中から、まるで僕が梶田くんをコピーしているような感じになってて、それはそれで悔しいんですけど、すごく準備してきたんだろうなと感じました。
──ループに迷い込むところで、ちょっとミステリー要素も多かったですが、物語の展開に対してはどう思いましたか?
小林:異常性を感じる面白いシナリオだと思いました。僕、原作の中で、この「夢の学園編」が一番好きなんです。頭を使わなければいけないという、Dにとって一番苦手なジャンルで、それをグリーン部隊のみんながいることで、乗り切ることができる。やはり協力プレーが必要となってくるし、その中で、Dの振る舞いがきっかけに打開策が見つかってくるという展開も面白いですよね。
それと、今回は録り方にこだわっていて、同じ世界をループするので、最初に録ったセリフをそのまま引用していくんです。でも、ここだけは別で録ってほしい、みたいな。耳で聞いても違和感を感じさせるようなこだわりがあったりするんです。だからやっている側としても、集中力を求められる現場でした。
──この「夢の学園編」で、小林さんが気になるキャラクターはいますか?
小林:放送開始直後のインタビューって、ネタバレできないから本当に難しいですよね!(と悩みつつ……)
翡翠従一位は、学園編のさらにその先に、ドキッとするところが多かったので、それを考えると、千歳(CV.鳥海浩輔)ですかね。千歳の飄々とした感じ、情報屋としてそこにいるけど、実際は何者なのかとかは気になるところだと思います。そして彼の持っている秘密道具! あれには男のロマンが詰まっていると思うので、どんなアイテムが出てくるのかを、楽しみにしていてほしいです。
──アフレコは、みんなで録れるようになっていかがでしたか?
小林:一番大変だったのはガヤですね。ガヤだけで30分くらいかかるときもあったので。学園なので生徒がいるのもそうですし、いっぱい人がいるようにしたいのか、ひとつのガヤを4回まわしくらいするんですよ。あれを分散収録のときにやっていたとしたら、地獄だったと思います(笑)。なので、ガヤも注目していただきたいです。
──個人的な感想ですが、レッドキーパーの赤刎創星(CV.中村悠一)は、2ndシーズンでも目立っていますね(笑)。
小林:第13話でまた、忘れかけていた異常性を思い出させてくれましたけど、それは大戦隊へのこだわり・愛が強すぎて歪んじゃっているところもあると思うので、戦隊愛は誰よりも強いのだと思います。だから、憎めない……いや、そんなことはないか(笑)。でもカッコいいので、それが悔しいですね。
──第14話だと、日々輝Dが、早弁したり、覗きをしたり、校則違反を繰り返しているのが面白かったです。
小林:あの弁当はどこから出てきたんでしょうね。自分も早弁していた学生時代だったので、懐かしかったです。
──早弁なんて、実際できました?
小林:してましたよ。僕一番うしろの席のときは、教科書を立ててやっていました。早弁するのがカッコいい、みたいなのがあったんですよ。バレなかったけど、結局お昼時にお腹が空いて、パンを買って食べていました。
──校則違反は、するほうだったんですね。
小林:でも、早弁って校則にないですよね。そう考えると、あの学校は結構校則が細かくて厳しかったのかもしれない(笑)。考えてみたら、生徒手帳で校則をしっかり読んだことがないかもしれないから、一度読み直してみたいです。
──では最後に、第15話以降の見どころと、メッセージをお願いします。
小林:ループの抜け方、幹部が誰なのかという謎解き要素もそうなんですけど、展開が王道にいかない面白さというのは、2ndシーズンも健在で、「夢の学園編」も、最終的に斜め上をいく感じで終わると思います。そんなチグハグ感が、癖になるところなんです。
Dくんは、ドラゴンキーパーを倒すと言っていたので、果たしてグリーンキーパーを倒せるのか。そんな彼の目標も、邪魔されつつあるので、彼の芯の部分が、この先どちらに進んでいくのかというD視点でも楽しんでほしいなと思います。
[文・塚越淳一]
作品概要
あらすじ
怪人幹部ぺルトロラに阻まれたもののブルーキーパー討伐に成功。極秘ミッションを遂行するグリーン部隊に配属されたD、無論次の標的はグリーンキーパー!
一方、ブルーキーパーを失った大戦隊内には疑念が立ち込め、徐々に一般市民の信頼を落としていたー大戦隊の闇が迫るセカンドシーズンがついに開幕!
キャスト
桜間日々輝:梶田大嗣
錫切夢子:矢野優美華
レッドキーパー:中村悠一
ブルーキーパー:井上剛
イエローキーパー:小野賢章
グリーンキーパー:鳥海浩輔
ピンクキーパー:M・A・O
朱鷺田隼:吉野裕行
藍染小町:長江里加
翡翠かのん:和氣あず未
撫子益荒男:立木文彦
獅音海:小野友樹
浦部永玄:山下誠一郎
雪野アンジェリカ:鬼頭明里
石川宗次郎:濱野大輝
明林恋蓮:黒沢ともよ
薄久保天使:三上枝織
来栖大和:逢坂良太
七宝司:清水優譲
小熊蘭丸:野津山幸宏
戦闘員XX:羊宮妃那
フワリポン:遊佐浩二
薄久保薬師:神谷浩史
若葉京助:梶裕貴
西木正志:森田成一
我藤嶺:白熊寛嗣
村上重信:いとうさとる
(C)春場ねぎ・講談社/「戦隊大失格」製作委員会






























