
「アフレコ中は戦闘員Dでいたい」――春アニメ『戦隊大失格』2ndシーズン:桜間日々輝役 梶田大嗣さんが明かす、役への没入とアフレコ現場でのエピソード/インタビュー
あこがれの先輩との共演。アフレコでのエピソードを語る
──14話から振り返ると、日々輝Dがグリーン部隊として行動するという展開になりました。
梶田:翡翠役の和氣さんや千歳役の鳥海浩輔さんは、収録ではご一緒できないときもあったんですけど、この「夢の学園編」で、グリーン部隊の絆みたいなものが出来上がっていくし、映像を見てみると、和氣さんも鳥海さんも、すごく僕のお芝居を汲んでやってくださっていたのが感じられたので見応えはありました。
──駐屯地の大掃除しているところとかも、いいですよね。日常的な感じで。
梶田:そこは和氣さんと薄久保役の三上枝織さんとも一緒に収録することができたので楽しかったです(笑)。わめき散らしていました。

──それに、日々輝本人も出てきていました。
梶田:そうですね。僕としても久々の日々輝くんだったのでドキドキしました。1stシーズンでは、第4話まで日々輝くんがガッツリ出ていたんですけど、そこからガラッと雰囲気も変わっての登場だったので、日々輝Dが活躍している裏で、日々輝くんにもいろんなことがあったんだなということを想像しながら演じました。
1stシーズン第4話までは、ザ・光、みたいな存在だったんですけど、たぶん戦闘員Dくんと同じように、うまくいかないこともたくさん経験しての登場だったので、共通しているのは、2人ともすごく焦ってイライラしている感じだったところかなと。でも、ちゃんと桜間日々輝と日々輝Dとでは分けたいなと思いながら演じていました。
──では、第15話で印象的だったシーンというと?
梶田:校長先生(若葉京助)が出てくるんですけど、それがなぜかグリーン部隊の制服を着ているんですよね。それがどういうことなんだろう?と思いますけど、翡翠従一位との過去というものが、今後描かれていくのかなと思ます。
あと何と言っても、若葉のお声が梶裕貴さんで、個人的には、いつか戦ってみたい役者さんだと思っていたので嬉しかったです。本当にいい声で、パワフルで優しくてカッコ良かったです!
── 一緒に収録されて、いかがでしたか?
梶田:いやぁ、本当に優しいんですよ! 僕、収録に集中しているとお腹が鳴っちゃうんですけど、合間に「大丈夫? 何か食べてきた?」って聞いてくださって。ただ、僕はブース内では、戦闘員Dくんとしていようと思っていたので、本当によくないんですけど、「大丈夫です。食べてきたので」と返してしまって(笑)。「そっかそっか。食べてなかったら、僕の鞄の中に何かあるかなと思ったんだけど、ごめんね、集中してるときに」と言ってくださって……。

だから、全部の収録が終わったあとに追いかけて行って、「普段はこんな奴ではないんです。本当に尊敬していて、いつか共演したいと思っていました!」と説明したんです。そしたら、「それを事前に聞いていたら、僕も緊張しちゃってたかもしれないから、聞かないで良かったよ、ありがとう」と握手してくれて、人ができているなと思いました。そこからもずっと話してくれたので、共演できて本当に良かったです。
──でも、そうやって役に入り切るのはすごいことですよね。
梶田:いや、でも梶さんだけでなく、いろんな人に本当に失礼な態度を取っていたかもしれないんですけど、そういうメンタルでいないと、飲まれてしまうなと思ったんですよ。
──それは1stシーズンのときからですか?
梶田:1stシーズンのときは、ただただ必死だった感じです。でも僕って、すぐにヘラヘラしてしまうというか。僕と関係ない話題で盛り上がっているのに、聞こえたからちょっと笑っちゃうとか、そういうのがイヤだったんですよね。せっかくこういう素晴らしい声優の方々と、キャラクターとして戦えるのであったら、後悔はしたくないし、楽しまなきゃいけない!と思ったので、失礼だなと思いつつも、そういう態度を取らせていただきました。
それに裕介さんが1stシーズンのときに、戦闘員D役とする上で、周りは全員敵なので、仲良くする必要はない、みたいな感覚で現場に来ていると言っているのを聞いていたので、そういうのも役への入り方としてありなんだなと思ったんですよね。
──それによって芝居も変わって?
梶田:それは自分ではちょっとわからないんですけど……緊張せずには臨むことができたと思います。
ただ、三上さんには本当に悪いことをしたなとは思いました。三上さんは現場をほんわかさせてくれていたんですけど、梶さんと共演したいという僕の気持ちをご存知だったので、話を振ってくれていたんですよ。それなのにそっけなく答えてしまったので、「こいつ、この野郎!」と思っていたかもしれないです(笑)。

──それは三上さんにも弁明しておかないといけないですね(笑)。
梶田:それも、あとでちゃんと言いました(笑)。
──第15話だと、翡翠と若葉の対決は見どころでした。
梶田:カッコ良かったです。やっぱり従一位を任されるだけの強さと、最年少で大戦隊に入れるだけの力強さは感じました。
──日々輝Dは、我藤とはやりあっていましたね。
梶田:長いシーンではないんですけど。白熊さんが、自分の芝居をすごく受けてくださって勉強になりました。ただ、最初に話した通り、肝心なところで、戦闘員Dになってしまうんですけど、この「夢の学園編」では、日々輝Dとしてもかなり戦っているので、今後、活躍するところはたくさんあると思います!

──それも含めて、今後の見どころを教えてください。
梶田:「夢の学園編」がどうやって決着するのかというのは大きな見どころになるんですけど、第15話の最後で、幹部マガティアが登場して、日々輝Dくんだけ、元いた廃校に戻されてしまったので、そこからどう翡翠従一位たちのところに戻るのか。
あとは翡翠と若葉の過去と関係と決着がすごく見どころになってくるのかなと思います。そしてマガティアが誰なのか、それに対して誰がとどめを刺しに行くのかっていうのが注目どころだと思います。
[文・塚越淳一]
作品概要
あらすじ
怪人幹部ぺルトロラに阻まれたもののブルーキーパー討伐に成功。極秘ミッションを遂行するグリーン部隊に配属されたD、無論次の標的はグリーンキーパー!
一方、ブルーキーパーを失った大戦隊内には疑念が立ち込め、徐々に一般市民の信頼を落としていたー大戦隊の闇が迫るセカンドシーズンがついに開幕!
キャスト
桜間日々輝:梶田大嗣
錫切夢子:矢野優美華
レッドキーパー:中村悠一
ブルーキーパー:井上剛
イエローキーパー:小野賢章
グリーンキーパー:鳥海浩輔
ピンクキーパー:M・A・O
朱鷺田隼:吉野裕行
藍染小町:長江里加
翡翠かのん:和氣あず未
撫子益荒男:立木文彦
獅音海:小野友樹
浦部永玄:山下誠一郎
雪野アンジェリカ:鬼頭明里
石川宗次郎:濱野大輝
明林恋蓮:黒沢ともよ
薄久保天使:三上枝織
来栖大和:逢坂良太
七宝司:清水優譲
小熊蘭丸:野津山幸宏
戦闘員XX:羊宮妃那
フワリポン:遊佐浩二
薄久保薬師:神谷浩史
若葉京助:梶裕貴
西木正志:森田成一
我藤嶺:白熊寛嗣
村上重信:いとうさとる
(C)春場ねぎ・講談社/「戦隊大失格」製作委員会























