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- わたなべみきこ
- 出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。

講談社のウェブコミック配信サイト・アプリ「マガポケ」で連載中の漫画『薫る花は凛と咲く』(著・三香見サカ先生)。底辺男子校と呼ばれる千鳥高校に通う紬凛太郎と、隣接するお嬢様校・桔梗女子に通う和栗薫子が、凛太郎の実家のケーキ屋で出会い、互いを知りながら少しずつ距離を縮めていく学園青春物語です。
凛太郎と薫子のピュアな恋や、その友人たちの心の成長が描かれるストーリーは多くの読者の心を掴み、累計発行部数は500万部(2025年6月時点)を突破。そんな本作のアニメがいよいよ7月から放送されます。
本稿では主人公・紬凛太郎の情報をまとめてお届け! 基本プロフィールに加えて、性格や人柄、過去、金髪にしている理由、家族との関係や薫子との出会い、名言などをまとめて解説していきます。
※本稿には若干のネタバレが含まれます。
学校・学年:千鳥高校2年1組
年齢:16歳
誕生日:1月28日
身長:190cm
血液型:A型
星座:水瓶座
家族:父、母、兄
好物:和食、いちご
趣味:料理、CD集め
Q1.大切にしているものは?:兄ちゃんが入学祝いに買ってくれた靴
Q2.最近の悩みは?:宇佐美が授業中に後ろを向くたび変顔して笑わせてくること
高身長かつ強面なことに加えて金髪ピアスのため「不良」「怖そう」思われがちな凛太郎ですが、実は困っている人を見かけたら放っておけないほど優しい人柄。道端で泣いている人がいたらつい声をかけてしまうことさえあるお人好しです。
しかし、その見た目から凛太郎を知らない多くの人が彼を怖い人だと決めつけ、彼の善意をまっすぐに受け取りません。幼い頃からそんな偏見に悲しい思いをし続けてきた凛太郎は、次第に人との関係に期待しなくなり、何事にも無気力で諦める癖がついてしまいます。
高校の友人たちのことも本心では大切に思っているものの、無意識のうちに壁を作ってしまっており、実家がケーキ屋を営んでいることさえ話していません。過去に強面の自分とケーキが似つかわしくないことを笑われた経験があるためです。
ですが、本人の自己肯定感の低さに反して、人を決めつけることをしない薫子や凛太郎の本当の人柄を知る高校の友人たちは、優しく人の良い凛太郎のことが好きで信頼しています。凛太郎は、見かけで判断せずきちんと関われば多くの人に愛される人柄を持っているのです。
ただでさえ怖そうな見た目の凛太郎は、金髪とピアスをしていることで余計に「不良」に見られてしまっています。もちろん金髪は地毛ではなく染めているのですが、それは小学生の頃に出会ったあるケーキ職人の金髪とピアス姿に憧れたためです。
小学校の頃は友達がおらず学校が楽しくなかった凛太郎。そんなある日、両親が当時話題になっていた外国人の経営するケーキ屋に凛太郎を連れて行ってくれました。そこのケーキがとても美味しく、店内を見るのも楽しかった凛太郎は、ふと厨房で楽しそうにケーキを作るパティシエに目を奪われます。
あまりに楽しそうに笑うその男性を羨ましく思うと同時に、自分もあんな風に笑って過ごしたいと憧れた凛太郎は、自然と彼の金髪とピアスにも憧れを抱きました。
ケーキ店からの帰りに、思い切って金髪とピアスをやってみたいと打ち明けた凛太郎を両親と兄は快諾。そうして中学から現在の金髪ピアス姿になりました。
金髪ピアスにしたことで余計に周りから怖がられるようになったそうですが、元々誰かと関わることを諦めていたため気にならなかったそう。何よりも家族が自分のやりたいことを受け入れてくれたことがものすごく嬉しかったようです。
ケーキ屋を営む両親と兄に囲まれて育った凛太郎。その家庭はとても温かく、家族仲も良好なため、凛太郎も店の手伝いを言い付けられても素直に応じています。
特に母・杏子は見た目だけで判断されて苦しむ息子を陰ながらとても心配し、見守ってきました。息子の金髪ピアスを承諾したのも、何事も諦めていた息子が初めて自分からやりたいことを口にしたため。
そして息子が金髪にしたのと同じタイミングで杏子自身も金髪にしてピアスを開け、接客業を営む実家で気兼ねなく好きな姿でいられるよう、息子の気持ちに寄り添います。明るく溌溂とした母に対して寡黙な父・圭一郎も息子のことは気にかけており、その成長を静かに見守ってきました。
兄・颯太郎とも兄弟仲は良く、小・中学校で孤立している弟を心配し、気にかけていたようです。凛太郎の優しい人柄はそんな温かい家庭で育まれたものなのでしょうね。
薫子と出会ったのは実家のケーキ屋です。薫子は月1~2回来店する常連客だったのですが、たまに店を手伝う程度だった凛太郎は長らく薫子の存在を知りませんでした。
ある日、偶然店の手伝いをしていた際に大量のケーキを食べている薫子を見て驚き、初めて彼女のことを認識。母から彼女が「和栗薫子」であることを聞き、2人の交流が始まります。
一切の偏見なく真っ直ぐに自分を見てくれる薫子を意識し始めた凛太郎は、ほどなくして薫子が桔梗女子の生徒だと知ることに。ガラが悪い千鳥高校を露骨に嫌う桔梗女子と、桔梗女子に必要以上に関わらない千鳥。互いに相容れない学校に属する2人ですが、そのしがらみに囚われず関係を築いていきます。
見どころは、薫子と関わることで起きる彼の変化と成長です。今までかかわってきた人たちとは違って、凛太郎を「優しい人」と言ってまっすぐに向き合ってくれる薫子。
そんな彼女と関わっていくにつれて、何事にも無気力だった凛太郎は様々なことを諦めたくないと思うように。加えて、あれほど嫌っていた偏見の目を自分自身も持っていたことにも気付かされます。
何事も一生懸命で努力家な薫子に感化された凛太郎は、薫子との関係だけではなく、勉強や友達との関係にも真剣に向き合うようになり、新たに自分がやりたいと思えることにも出会います。
元々真面目な凛太郎は、本気を出せば強い人物。人間関係においても勉強においても、自分がやりたいことにおいても、良い結果が生まれ、凛太郎はそのたびに成長していきます。一生懸命な凛太郎の姿、そしてその成長にぜひ注目していただきたいです。
凛太郎が千鳥の生徒だと知って嬉しかった薫子に対し、凛太郎は薫子が桔梗の生徒ならもう実家のケーキ屋には来ないと思っていたと話し、薫子を傷つけてしまいます。薫子の悲しい表情を見た凛太郎は、自分が偏見の目で彼女を見てしまっていたことに気づき、自分がされて嫌だったことを彼女にもしてしまっていたことを反省。
翌早朝、桔梗の校門前会えた薫子にこの言葉で謝罪します。友達が桔梗を悪く言っているのが嫌だったこと、自分も薫子が隣の学校で嬉しかったと伝えました。
薫子への気持ちが思わず溢れ出てしまった凛太郎。その場では友人たちの介入があり、告白はうやむやになってしまいます。後日、改めて時間をもらい、再度思いを伝えた凛太郎は、「付き合う」という意味について真剣に考えたことを明かします。
薫子に会った日は、会っている時間が終わることが寂しくて仕方なく、薫子と理由なく沢山一緒に過ごせるためのものが「付き合う」ことだと思ったと薫子に伝えました。
人と深い関係になることを諦めていた凛太郎が変わったこと、そして凛太郎の真面目で誠実な人柄が表れた一言です。
紬凛太郎を演じるのは中山祥徳さんです。1996年7月2日生まれ、愛知県出身。本作で初めて主人公を務められます。
| 作品名 | 薫る花は凛と咲く |
|---|---|
| スケジュール | 2025年7月5日(土)~2025年9月27日(土) TOKYO MX・BS11ほか |
| あらすじ | ─カーテンの向こう側。 俺には一生関係ない世界だ─ バカが集まる底辺男子校・千鳥は、由緒正しきお嬢様校・桔梗女子に嫌われている。 常にカーテンが閉まり、隣り合う校舎の教室は一度も見たことがない。 千鳥に通う紬凛太郎はいつも見かけで怖い人だと判断され、敬遠されることからいつしか人と距離を取るようになっていた。 ある日、実家のケーキ屋を手伝い中にお客として来ていた薫子と出会う 「凛太郎くんを怖いって思ったこと、一回もなかったですよ?」 凛太郎に偏見を持たず接する薫子との時間を戸惑いつつも心地よく感じ始める凛太郎だったが、彼女は桔梗の生徒で……。 “近くて遠い”二人が織りなす、鮮やかな青春彩る学園物語。 |
| 話数 | 全13話 |
| キャスト | 紬凛太郎:中山祥徳 和栗薫子:井上ほの花 宇佐美翔平:戸谷菊之介 夏沢朔:内山昂輝 依田絢斗:石橋陽彩 保科昴:山根綺 |
| スタッフ | 原作:三香見サカ『薫る花は凛と咲く』(講談社「マガジンポケット」連載) 監督:黒木美幸 准監督:山口智 シリーズ構成:山崎莉乃 シリーズ演出:都築遥 キャラクターデザイン・総作画監督:徳岡紘平 サブキャラクターデザイン・衣装デザイン:梅下麻奈未 ケーキデザイン:田村恭穂 プロップデザイン:吉田優子 美術監督:幸喜あすか 美術設定:塩澤良憲 色彩設計:横田明日香 撮影監督:長瀬由起子 3D監督:渡邉啓太(サブリメイション) 編集:新居和弘 音楽:原田萌喜 音響監督:濱野高年 音響制作:マジックカプセル 制作:CloverWorks |
| 主題歌 | OP:「まなざしは光」キタニタツヤ ED:「ハレの日に」汐れいら |
| 電子書籍 | 『薫る花は凛と咲く』電子書籍(コミック) |

1990年生まれ、福岡県出身。小学生の頃『シャーマンキング』でオタクになり、以降『鋼の錬金術師』『今日からマ王!』『おおきく振りかぶって』などの作品と共に青春時代を過ごす。結婚・出産を機にライターとなり、現在はアプリゲーム『アイドリッシュセブン』を中心に様々な作品を楽しみつつ、面白い記事とは……?を考える日々。BUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENの熱烈なファン。
