
『らんま1/2』乱馬が唯一ライバルと認める響良牙の魅力を探る! 乱馬との名勝負もご紹介
週刊少年サンデー(小学館刊)にて1987年36号〜1996年12号まで連載され、単行本の累計発行部数は5500万部(2021年6月時点)を突破している高橋留美子先生の漫画『らんま1/2』。
10月4日(土)からはアニメ第2期もスタートし、令和になってもその人気は衰えません!
本稿では、乱馬が唯一ライバルと認める「響良牙」の魅力を探っていきます。さらに良牙と乱馬の名勝負を描いたエピソードもご紹介します。
※本稿には、『らんま1/2』の一部ネタバレが含まれます。
※「乱馬」は男性、「らんま」は女性の姿を指します。
響良牙の魅力
良牙ってどんな人?
主人公・早乙女乱馬の男子校時代の同級生。極度の方向音痴。トレードマークは大きなリュックと大きな番傘、そして頭につけている黄色いバンダナ。
乱馬が唯一認めるライバルということもあり、乱馬と互角に戦えるほど強く、登場当初は持ち前の怪力で超重量の番傘を操って戦っていました。
乱馬との出会い
乱馬との出会いは、まだお互い変身体質になる前の男子高時代。購買のパン争奪戦で毎日のように乱馬に負けていたことがきっかけで、良牙が決闘を申し込みました。
しかし決闘の日になっても良牙は現れることなく、ようやく4日目に決闘場所にたどり着いたときにはすでに乱馬の姿はありませんでした。ちなみに決闘場所は良牙の家から500mの一本道。迷子になった良牙は江の島や浅草、原宿などで迷子になっていたそうです。
3日待っても良牙が現れなかったので乱馬はその間に父・玄馬と中国へ修行の旅に出てしまい、そこで乱馬は女性になる変身体質に……。そしてその乱馬を追って中国に渡った良牙は子豚になる変身体質になってしまったのでした。
純粋一途で不幸体質! そんなところが愛おしくて放っておけない!
良牙といえば不幸体質! 頑張って修行をしても乱馬に勝てなかったり、頑張ってアピールしてもあかねには想いが伝わらなかったり、迷子になって目的地になかなか着かなかったり、純粋が故に乱馬によく騙されたり……。そしてなにかと面倒事に巻き込まれがち。しかも本人はネガティブ思考。ここまで読んでいただければ良牙がどれほど不幸体質か分かっていただけると思います。
でも、そんな良牙が愛おしいんですよね! 良牙は乱馬に次いで強い人物ですが、なんだか守ってあげたくなるような存在で、母性本能がくすぐられるというのでしょうか。本当は乱馬とあかねのカップルが大好きなんですが、「あかね! 良牙にも振り向いてくれーーー」と思ってしまうこともしばしばあります(笑)
良牙の声はやっぱり山ちゃん!
良牙のかっこいいけれど、情けない部分をしっかり惹き出してくれるのが旧作から引き続き声を担当する山寺宏一さん。山寺さんの七色の声が良牙、そしてPちゃんを生き生きとさせてくれています。
そして旧作に引き続き、第1期での良牙・Pちゃん・呪泉郷案内人を1つの場面で演じ分けるシーンは、何度見ても本当にすごい。さすが山寺さんですよね!
乱馬との名勝負まとめ
乱馬への復讐
らんま1/2 〔新装版〕2巻2話「乱馬を追ってきた男」~8話「恨んで当然」、新作アニメ第1シーズン 4話「乱馬を追ってきた男」
超重量の傘や刃物のようになるバンダナやベルトを使った乱馬との対決。その際、誤ってあかねの髪を切ってしまいました。この闘いで良牙が水をかぶると子豚になってしまうことが発覚。乱馬から守ってくれるあかねに好意を抱くようになり、あかねにPちゃんと名付けられペットのような存在になりました。
氷上対決
らんま1/2 〔新装版〕4巻2話「この手ははなさない」~4話「愛の水柱」、新作アニメ第1シーズン10話「死の接吻」
三千院帝と白鳥あずさとの格闘スケート対決での一幕。足を痛めてしまったあかねの代わりにらんまとペアになり闘うことになった良牙。しかしあかねを巡ってのバトルになってしまい仲間割れを起こしてしまいます。
あかね争奪対決
らんま1/2 〔新装版〕7巻7話「不死身の男」・8話「爆砕勝負」、らんま1/2 デジタルリマスター版 第1シーズン 29話「爆砕点穴とは?良牙大逆襲」
良牙の必殺技の1つ「爆砕点穴」を使った乱馬との勝負。なかなか乱馬に勝てない良牙を鍛え直し、勝たせてあかねと交際させようと目論んだコロンからこの技を伝授されました。しかし、この技は土木作業の岩盤破壊のためにのみ開発された技なので人体には無効の技だったのです。この勝負では乱馬に負けてしまいましたが、この修行のお陰で異常な打たれ強さを手に入れたのでした。
拳印封印バトル
らんま1/2 〔新装版〕14巻 7話「神秘の拳印」~10話「そして拳印は消えた」、らんま1/2 デジタルリマスター版 第2シーズン 79話「強くなりすぎた良牙」~80話「あやうし!Pちゃんの秘密」
いつも通り迷子になっていた良牙は山奥で怪しいおじいさんに出会います。そのおじいさんは高名な拳印術師と名乗り、良牙に「喜面流拳印術」を施しました。
この技は格闘において重要な丹田(下っ腹への気の集中)に特殊な印を描き入れることで力を最大限に発揮できるようになるというもの。最初は怪しんでいた良牙ですが、小指一本で乱馬に勝てるほど強くなってしまったのでした。
気を使った勝負
らんま1/2 〔新装版〕20巻 1話「猛威!獅子咆哮弾」~6話「勝利の獅子重力」、らんま1/2 デジタルリマスター版 第3シーズン 141話「気分しだいの必殺技(前)」142話気分しだいの必殺技(後)
こちらも良牙の必殺技の1つ、「獅子咆哮弾」を使った乱馬との勝負です。修行中の北海道から「3日後に帰る」と連絡していた良牙でしたが、いつものように約束の日には現れず、10日遅れで地面から登場。そして、この技で乱馬を一撃で吹き飛ばしました。
「獅子咆哮弾」は、「爆砕点穴」と同様に地元の土木作業員から教わった技で、土木作業に使われるものですが、大きな違いは人体に有効である点です。良牙のネガティブな「重い気」を掌から放出し、それを目標に当てる仕組みで、不幸体質の良牙にピッタリの技となっています。
なお、この技の反対の性質を持つ乱馬の必殺技「猛虎高飛車」もこの回で登場します。
強くて男前、なのに可愛い良牙が尊い!
乱馬が唯一のライバルと認める存在である良牙。乱馬を倒すために一生懸命修行を行う姿は、真面目で純粋で素敵ですよね! しかしそんなかっこいい良牙を見ていると、なぜだか母性本能が爆発してしまうのは私だけでしょうか……? 強くてかっこいいのに、危なっかしい部分も多くついつい気にかけたくなってしまいます。
第2期でも良牙がたくさん活躍してくれると思いますし、良牙が活躍する話は原作にたくさんありますので、今後の『らんま1/2』からも目が離せません!
[文/五反田ちさと]



























