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アニメ『グノーシア』リレーインタビュー第9回 大塚剛央

「回を追うごとにどんどん見え方が変わっていく役だと感じました」──アニメ『グノーシア』リレーインタビュー第9回 レムナン役・大塚剛央さん

2025年10月11日より放送がスタートしたTVアニメ『グノーシア』。

舞台は宇宙を漂う一隻の宇宙船、星間航行船D.Q.O.。人間に擬態した未知の存在「グノーシア」を排除するため、乗員たちは毎日1人ずつ、話し合いと投票によって“疑わしき者”をコールドスリープさせていきます。

しかし、主人公・ユーリは、どんな選択をしても“1日目”に戻ってしまう──そんなタイムリープの渦中にいました。

極限状況の中で交わされる会話を通じて、少しずつ明かされていく乗員たちの本音や秘密。信じるべき相手は誰なのか。何が正しい選択なのか。繰り返されるループの先に待つものとは──。

そんな謎に満ちた物語を彩るキャラクターたちを、キャスト陣はどのように演じたのでしょうか。

第9回目は、レムナン役の大塚剛央さんにアフレコ現場でのエピソードや演技に込めた想いを伺いました。

 


第8回はこちら

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物語の舞台は漂流する宇宙船。“人間に化けて人間を襲う未知の敵”───「グノーシア」が船内に紛れこんだことを受けて、乗員たちは疑心暗鬼の中、毎日1人ずつ疑わしい者を投票で選び、コールドスリープさせることを決める。グノーシアを全てコールドスリープさせることができれば人間の勝利。逆にグノーシアを当てられなければ、乗員たちは襲われてしまう。正しい選択が求められる中、なんと主人公・ユーリは、どのような選択をしても、最初の1日目にループする事態に。はたして乗員たちは正しい選択をすることができるのか?タイムリープに隠された秘密とは?そして明らかになる、乗員たちの隠された素顔とは──?わずかな時間を繰りかえす、一瞬にして永遠のような物語が、いま、幕を開ける。──それでは、良い旅を。作品名グノーシア放送形態TVアニメスケジュール2025年10月11日(土)~TOKYOMXほかキャストユーリ:安済知佳セツ:長谷川育美SQ:鬼頭明里ラキオ:七海ひろきジナ:瀬戸麻沙美しげみち:関智一ステラ:早見沙織夕里子:悠木碧コメット:佐倉綾音シピ:中村悠一ジョナス:津田健次郎オトメ:花澤香菜レムナン:大塚剛央沙明:江口拓也スタッフ原作:petitdepottoキャラクター原案:こ...


 

「すごく間口の広い作品なんだな、と思いました」

──原作やシナリオを読んだときの印象を教えてください。

大塚剛央さん(以下、大塚):オーディションをきっかけにこの作品を知り、いろいろ調べていくうちに「これはすごく奥が深そうなゲームだな」と思いました。僕自身、普段からゲームはよく遊ぶほうですが、それでもかなり複雑そうだなという印象でした。

実際に出演が決まったときも、最初からシナリオやキャラクターの背景をすべて把握していたわけではなかったので、手探りで収録に臨んでいた感覚があります。僕が初めて(アフレコ収録で)録ったのは第7話だったのですが……ものすごいギャグ回だったんです(笑)。

──前回の第7話では、伝説のゲーマー同士の対局にレムナンも興奮していました(笑)。

大塚:そうなんです(笑)。ギャグ多めの展開で、「あれ? こういうテンションの作品なんだ」と、驚きました。ですが、今回の第8話では一転してすごくシリアスな話になっていて……振れ幅の大きさに驚きましたし、そこがすごく魅力的でもあって。笑える回もあれば考えさせられる回もある。すごく間口の広い作品なんだな、と思いました。

──レムナンについて、最初にどんな印象を持ちましたか?

大塚:台本を読んでみて、どこか人との距離感を保っている印象がありました。ただ、単なる人見知りというわけではなさそうだなと。何かを言うときに戸惑いがあったり、おどおどしていたりする。その一方で、時には怒ったりもします。そうした反応のひとつひとつに理由があることが、読み進めるうちに見えてきて、すごく繊細な人物だなと思いました。

この作品のキャラクターは全員そうですが、物語が進むにつれて少しずつ情報が明かされていき、印象が変わっていくんですよね。レムナンもそのひとりで、回を追うごとにどんどん見え方が変わっていく役だと感じました。

──リレーインタビューの中で、SQ役の鬼頭さんも「レムナンの怯えがすごく良い」とおっしゃっていました。

大塚:ありがたいことに、現場で特に女性キャストの方々から「レムナンいいね!」と言っていただけることが多くて。すごく励みになりました。

──演技で意識したことや、音響監督とのやりとりで印象に残っていることはありますか?

大塚:レムナンがどうやって言葉を発するのか、そのセリフの入り方には特に気をつけていました。台本に書かれていない部分のニュアンスも意識して、「この人なら、どういうタイミングで、どんなふうに言うだろう」と考えながら演じました。

第8話で、彼が自分の過去について語るシーンがあるのですが、そのときも音響監督から「もっと怯えていい」とディレクションをいただいて。かなり臆病な雰囲気を意識して演じました。ただ、それだけだと単調になってしまうので、その中にも“幅”や“ギャップ”を持たせられるように心がけました。

──レムナン以外で好きなキャラクター、もしくはキャラ同士の関係性などあれば教えてください。

大塚:全員すごく個性的で(笑)。観ていて楽しいんですよね。ただ、僕が収録に参加していた回では、シピとの掛け合いがあまりなかったんです。なので、好きなキャラクターとは少し違うかもしれないのですが、中村さん演じるシピがどのようにグノーシアの世界に息づくのか、とても気になっています。

──お気に入りのシーンや話数があれば教えてください。

大塚:印象的だったのは、やっぱり第7話ですね。アフレコに初めて参加した回だからということもありますが、しげみちとステラのやりとりが本当に面白くて。

 

現場で感じた川勝(徹)さんの「グノーシア愛」

──もしご自身が『グノーシア』の世界にいたら、どんな立ち位置で動くと思いますか?

大塚:人狼ゲームをやったことはありますが、すごく神経を使うんですよね(笑)。あまり得意とは言えないかもしれません。自分からどんどん発言するタイプではないので、場を回すような役回りは苦手かもしれません……。むしろ、そういう人は最初に排除されがちですよね(笑)。

僕自身あまり先を読んで行動するタイプではないので、「こう言ったらこうなるだろう」という計算も苦手で……不用意な発言をしてしまいそうな気がします。なので、“留守番”がいちばん向いているのではないかなと思います(笑)。

──「このキャラが味方だったら心強い!」と思うのは?

大塚:安心感という意味では、ステラでしょうか。彼女が近くにいてくれたら、それだけでも落ち着けそうな気がします。仮にグノーシアだったとしても、「まあ、襲われても仕方ないか」と思わせるような、不思議な包容力がありますよね。オトメもすごく可愛いのですが、あのテンションでずっと隣にいられると、少し落ち着かなくなってしまうかもしれません(笑)。

──今回、『グノーシア』の現場に参加して、刺激を受けた点を教えてください。

大塚:原作チーム代表の川勝(徹)さんが、毎回アフレコ現場に来てくださっていて、その熱量が本当にすごかったんです。作品への思いや世界観を、キャストに対して丁寧に伝えてくださって。ときには、今では入手困難なグッズを持ってきてくださったりして、「グノーシア愛」がひしひしと伝わってきました。

それだけでなく、僕がアフレコに参加していない回でも、スタッフさんが「きっと参考になるから」と、わざわざ台本を用意してくださって。ふつう、そういった回の台本はもらえないことが多いので、とてもありがたかったです。最近では、劇伴のレコーディング映像を「よければ見てください」と共有してくださったこともありました。

もちろん、そこまでしない現場が愛に欠けているということではないですが、ここまで情熱を注いでくださる現場はなかなかないと思いますし、本当に貴重な体験でした。

──本作では“嘘をつく”“正体を隠す”といった、キャラクター自身も“演じる”シーンが多く描かれています。ご自身が役者として役を演じるうえで、大切にしていることを教えてください。

大塚:これは、自分の中でもずっと考え続けているテーマです。なので、実は明確に言い切れないところがあって……。あえて言うなら、「その場にちゃんと存在すること」が、自分にとって理想の状態かもしれません。

──なるほど。たとえば『グノーシア』の場合はどのような状態を指すのでしょう?

大塚:『グノーシア』で言えば、あの船の中に“レムナン”として確かに存在していて、彼の思考や視点から自然に言葉が出てくるような。台詞を言っているのではなく、その世界の中で本当に“生きている”と感じられる瞬間を目指して、演じるようにしています。

ただ、そういった感覚は明確な正解があるものではなくて。どれだけ深く考えていても、後になって「あれ、自分は何を考えていたんだっけ?」と曖昧になることもあります(笑)。それでも、そうやって模索しながら続けていくことが、自分にとっての“演じる”ということなのかなと思っています。

今年で声優を始めて10年になりますが、どの現場でも新しい発見や刺激があり、考え方も少しずつ変化してきた実感があります。きっと、来年また同じ質問をされたら、また違う答えをしている気がします。それくらい、終わりのない問いですね。

──視聴者の皆さんへ、最後にメッセージをお願いします。

大塚:ここまでご覧いただき、ありがとうございます。第7話ではキャラクターたちがテンション高くはしゃいでいたかと思えば、第8話では一転して緊張感のある展開で……。

作品全体としても、回ごとに雰囲気が大きく変わるのが『グノーシア』の面白さだと思います。興味を持ってくださった方は、ぜひ原作ゲームにも触れてみてください。そして、レムナンのことも引き続き、たくさん可愛がっていただけたら嬉しいです!

 

【放送情報】
2025年10月11日(土)より放送中
TOKYO MX 毎週土曜 24:00~
BS11 毎週土曜 24:00~
とちぎテレビ 毎週土曜 24:00~
群馬テレビ 毎週土曜 24:00~
テレビ愛知 毎週土曜 25:45~
MBS 毎週土曜 26:08~
AT-X  毎週月曜 23:30~

【配信情報】
ABEMA・dアニメストアにて10月11日(土)より毎週土曜24:00~地上波同時配信
ほか、各配信プラットフォームにて10月14日より毎週火曜正午以降順次配信

※放送・配信日時は変更になる場合がございます

 

作品情報

グノーシア

あらすじ

物語の舞台は漂流する宇宙船。

“人間に化けて人間を襲う未知の敵”─── 「グノーシア」が船内に紛れこんだことを受けて、乗員たちは疑心暗鬼の中、毎日1人ずつ疑わしい者を投票で選び、コールドスリープさせることを決める。

グノーシアを全てコールドスリープさせることができれば人間の勝利。

逆にグノーシアを当てられなければ、乗員たちは襲われてしまう。

正しい選択が求められる中、なんと主人公・ユーリは、どのような選択をしても、最初の1日目にループする事態に。

はたして乗員たちは正しい選択をすることができるのか?

タイムリープに隠された秘密とは?

そして明らかになる、乗員たちの隠された素顔とは──?

わずかな時間を繰りかえす、一瞬にして永遠のような物語が、いま、幕を開ける。

──それでは、良い旅を。

キャスト

ユーリ:安済知佳
セツ:長谷川育美
SQ:鬼頭明里
ラキオ:七海ひろき
ジナ:瀬戸麻沙美
しげみち:関智一
ステラ:早見沙織
夕里子:悠木碧
コメット:佐倉綾音
シピ:中村悠一
ジョナス:津田健次郎
オトメ:花澤香菜
レムナン:大塚剛央
沙明:江口拓也

(C)Petit Depotto/Project D.Q.O.
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