
『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』連載インタビュー第17回:伊藤さとし役・鶴岡聡さん×石毛ふくし役・落合福嗣さん×佐藤だいすけ役・阪口大助さん 前編|アニキ、いつも心の片隅に。ピュアな愛から生まれた“家族”のような関係性
中尾と子分3人は“家族”
ーー3人にとって欠かせない存在である中尾について、魅力をお聞かせください。
落合:やっぱり、焼肉を食べさせてくれたところですね(笑)
阪口:そこなの!? 一方その頃、中尾は雲田に殺されかけていたんですけど……。
落合:アニキは大変なことになっていたのに、僕たちは「アニキ遅いなあ」って言いながら焼肉を食べていました(笑)。
ーー子分想いな一面はありますよね。
阪口:そうなんです。アニキは偉ぶったりしませんから。
落合:僕たちはアニキを慕っていますけれど、それにあぐらを掻くのではなく、アニキは僕たちと一緒の目線に立ってくれるんですよ。アニキも僕たちのことを少しは認めてくれていて、大事にしてくれているということが、アフレコからもひしひしと伝わってくるんです。
阪口:どこか父性に近しいものを感じますね。中尾は子供の頃に父親との別れを経験しているので、父性的なものが欠けていたんじゃないかと思うんです。そこを子分との関係で補っているのかもしれないな、と考えることもありますけれど……。実際のところは分からないですね。
落合:父性もそうですし、母性も溢れていますよね(笑)。
阪口:たしかに、母性も感じます(笑)。あの家庭環境があったからこそ、我々3人とアニキが“家族”になれたのかなという気がします。思えば、“組”も一種の“ファミリー”ですから。
鶴岡:3人が組に入った経緯は描かれていませんが、あれほど中尾を慕っているということは、それぞれが中尾との間に何らかの大きな出来事があったと思うんです。そのうえで3人は中尾を慕っていて、出来るだけ尽くそうとしている。
アニキ側は子分たちにお返しする必要はあまりない中で、仲間だからと気にかけてくれるんです。心配してくれたり、心の中で3人に思いを馳せてくれたり……。こちらとしては、「やっぱりアニキは良い人だ。一生ついていきます!」という気持ちです(笑)。
落合:なんといっても、アニキは僕たちと一緒にライブに来てくれるんですよ!
鶴岡:「さすがにライブには来てくれないだろう」と思いつつ、一か八かで誘ってみたら、来てくれたんですよね。
阪口:アイドルのライブについて来てくれるなんて、中々ないですよ。それに、ライブ自体も楽しんでくれていましたからね。
鶴岡:あの辺りの中尾のモノローグには、ぜひ注目していただきたいです!
アニキ、いつも心の片隅に
ーーストーリーが進むにつれて中尾は厳しい状況に追い込まれていきますが、3人組を演じる皆さんは、彼の物語をどのように感じられましたか?
鶴岡:「きついだろうなあ」と思って観ていました。でも、アニキはそんな辛い過去があっても曲がることはなかった。恩義を忘れずに組長に忠誠を誓う、筋の一本通った任侠の人なんです。純粋に人としての魅力を感じます。過去を乗り越えて前に突き進んでいるアニキは素晴らしいですし、今のアニキしか知らない3人にとっても、そんなアニキはやはり魅力的だったんじゃないかなと。
阪口:キャラクターとして、僕ら3人はアニキの過去を知らないんですよね。だから、僕達がアニキに対して持っているのは、同情などではなく単純に“憧れ”なんですよ。面倒見の良いアニキに対しての“愛”なんです。
落合:そうですね。台本にはアニキの過去や心の声も書かれていますけど、僕たちはアニキの過去やモノローグを知りません。声優の僕たちはそれを知っていますが、キャラクターとしては知らないという前提で「アニキラブ!」な芝居をしているんです。
阪口:3人がアニキの過去を知ってしまうと、どこかウエットな感じになってしまうと思うんですよ。でも、アニキと僕たちの関係はそんなにしっとりしたものではなくて。カラッと楽しい3人が、カラッと楽しくアニキに絡んでいるという感じなんです。
ーーその場に中尾がいる時といない時では、お芝居の方向性も変わっているのでしょうか?
阪口:意図的ではないにしても、津田さん(中尾役:津田健次郎)がいると、空気がより締まりますね。
鶴岡:3人のベクトルがアニキに向いていますからね。やっぱりアニキがいると肩に力が入ります。逆に言えば、アニキがいる時にしかこういった雰囲気は出ません。アニキがいる時にアイドルの話で盛り上がることもありますけど。
落合:ただ、その場にアニキがいなくても、心の片隅には必ずいます。3人だけのシーンでも、「アニキのために何をしようか」「アニキは今どうしているかな」という話題が出ますから。
阪口:「アニキをライブに誘ってみる?」とかね。
落合:「アニキ、遅いな」など、やりとりの中に必ずアニキが出てくるんですよね(笑)。
鶴岡:3人それぞれが常にアニキのことを考えているのは間違いないと思います!
[インタビュー/小川いなり 文/柴山夕日]






































































