
キャストが感じる二人の絆──「表現の仕方は違うけれど、2人はやっぱり七海の血を継いでいて、彼らは兄弟なんだなと感じました」TVアニメ『Dr.STONE SCIENCE FUTURE』七海龍水役・鈴木崚汰さん、SAI役・山下誠一郎さんインタビュー
『Dr.STONE』の魅力は、誰一人余すことなく活躍するところ
──キャラクターの演じ方や演じる際に意識していることなど、大切にしていることについて、お聞かせください。
鈴木:僕も途中参加組なんですが、キャラクターがたくさんいる中でも、龍水は存在感をしっかり放たないといけないキャラクターなんです。ですから「先輩たちと肩を並べられるような説得力や龍水の持つカリスマ性といった部分を何とか出さねば」と思いながら演じていました。
それから、龍水は海の男(船長)なので、そういう潮風を浴びたしゃがれた感じが少しでも声に乗ったらいいなと思って、発声の仕方を意識しながら龍水を演じましたね。
最終章だと、キャラクターたちも成長しています。アメリカ組との戦いも、一旦決着がついたというところでの落ち着きや、新しい目的に向けて、エネルギー全部で押し上げていくよりも、俯瞰していろいろ考えながら引っ張っていきたいなという思いで、演じていました。
山下:実はオーディションのタイミングは早くて、アフレコ収録まで1年以上待ったんですよ。
だから、「本当にSAI役に決まったのだろうか?」とかだんだん不安になってくることもありました。ただその分、SAI役に決まってからアフレコ収録まで時間があったので、その間に原作を読破して、あえてアニメは見ずに、原作のイメージでしっかりと役作りをしていきました。
SAIは千空たちの仲間に加わって変わっていくので、その変化のグラデーションを意識しました。最初は(嫌がっているので)アタックを強くして、だからこそ仲間になった時の感動も大きいんだろうなと思って。そのグラデーションをドラマチックに演出するというところを考えたりしましたね。
──スタッフや音響監督から受けたディレクションで、印象的なものがあればお聞かせください。
鈴木:この現場ではお芝居のディレクションは本当に少ないですね。もちろんやりすぎて聞き取りづらい部分などは調整がありますけれど、基本的には持っていったものを尊重してくださる現場です。
やりすぎたシーンでいえば食べているシーンが多くて。そういうところで、顔がけっこう変わるので思い切りやると、「もうちょっと普通にしゃべってください」と言われます。そういうリアクションのシーンでは、僕に限らず、キャスト全体でよく言われたりしますけれど、基本的には役者の持っていったものでOKなので、のびのびとお芝居をさせていただける現場ですね。
山下:アフレコ収録初回の時は「最初の方はわかりやすく言うと、ヘタレ感。自分主体ではなく、巻き込まれたくないビビりみたいなところを最初は強めていただきたい」とか、「千空たちのできあがっている輪に入りづらい感じや、何が何だかわからないというところを意識してください」というディレクションがありました。でもディレクションをいただいたのは最初だけで、それ以降はほとんどなかったです。
仲間になって、ロケットを作っていくというところでは、アニメでの芝居のリズム感がわかってきて、「どこまでギャグを顔で見せていくかとか、声でやっていいギャグなのか」というのを収録現場で周りの人を見ながら、掴んでいきました。
そこでSAIも埋もれないように、「みんなが驚くなら、同じくらい驚いてみようかな」と思って演じたりして、だんだんアニメ『Dr.STONE』の流儀に合わせて、沿っていくことを覚えていきました。
──これまで原作やシナリオを読まれてきた中で、演じるのが楽しみだったところや特に印象に残っているシーンはありますか?
鈴木:龍水は自分が思っている本当の気持ちをあまり表に出さないキャラクターです。彼に裏表はないんですが、ネガティブな瞬間をあまり見せないキャラクターなんですよね。今回のクールでは、そういった彼の部分をようやく表に出す瞬間がこの先あります。
それは今までに見たことのない龍水なので、自分の中でも、どこまで表現すればいいのかという気持ちはありました。ただ、それが表に出るも出ないも、熱い男であるというのは変わりないので、そういった静かに自分の思いが出るところにも「何かこうグッとくるものを、僕なりに表現できたらいいな」と思ってやっているので、楽しみにしていてください。
山下:特別な緊張感があったのは、SAIの初登場回でゲームタイトルの「ドラゴンクエスト」と言うところで、「本当に言うんだ!」と思いました(笑)。『ドラゴンクエスト』という作品は、僕らもみんな知っている名作ですけれど、彼にとっても、『ドラゴンクエスト』を知って救われていたと思うと、改めてすごい作品なんだなと思いました。
それこそ、彼らがやっていることは、ロールプレイングのようにも感じますし、素敵だなと思いました。何千年の時の中でもずっとSAIの中にあった特別なもので、思い出は色褪せない。それほど特別な記憶として残っていたんだろうなと思うと、すごくエモいセリフでした。
──最後にファンのみなさんへメッセージをお願いします。
鈴木:千空たちはこれまで尋常じゃないスピードで文明を発展させてきましたが、最後は最難関のクラフトに挑みます。その中で、最後の敵であるホワイマンに向けての準備をまだまだ続けていかなくてはいけないという状況なんですが、SAIが仲間に加わったことは、この人類の発展においてさらに大きなことになったなと思っています。さらに加速する科学クラフトを楽しみにしていただけたら嬉しいです。
山下:アフレコ収録の時はまだ色がついていない画や音楽がない状態だったので、「どんな色や音が入るんだろう」というのをワクワクしながら録っていたので、視聴者のみなさんと一緒に答え合わせをしていけたらいいなと思っております。もちろん龍水とSAIの関係値ややり取りも楽しみにしていただきたいですね。
そして『Dr.STONE』の魅力は、誰一人余すことなく活躍するところだと思っています。むだな才能なんかないというのは、本当に漫画を読んで痛烈に感じたところです。最終章では「地球規模の一致団結」のようなロマンが描かれるので、ぜひ一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
──ありがとうございました!
[取材・文]宋 莉淑(ソン・リスク)
作品情報
あらすじ
こので、ゼロから宇宙船を作るビックプロジェクトへと乗り出した。
早速、世界中から宇宙船の素材を集めるため、大海原へと飛び出した千空たち。
最初の目的地・アメリカに降り立つと、そこには Dr.ゼノ率いる高度な科学王国が存在していた!
互いにリーダーを狙いあう科学 vs.科学の速攻戦で、Dr.ゼノを捕らえたクロムたち。
スタンリーの猛追をかわしながら、次に目指すのは、あの忌まわしき石化光線の発信源――南米大陸!!
石化装置“メデューサ”の秘密に挑みながら、全力クラフトでアマゾンを駆け抜ける千空たち。
スタンリー部隊の魔の手が迫る中、千空と科学王国の仲間たちは、科学の灯を繋ぎ、ついにメデューサの核心に迫る――!!
キャスト
(C)米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会
































