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- おかもとみか
- 2021夏デビューのオトナ女子新人ライター。ミドル層の男性声優さん関連記事を書くことが多いです。

三大国家のひとつである「ユニオン」のエースパイロット。
軍事演習に現れたガンダムに心惹かれ、以来執拗にガンダムという存在に執着をするようになる。
1stで甚大な負傷を負うも、2ndでは地球連邦軍「アロウズ」に所属し、顔の傷を隠すような仮面をつけた「ミスターブシドー」となって再びガンダムに相まみえる。
キャッチーなセリフと、卑劣な行為を厭うような「武士道」精神とも呼べる振る舞いもあり、ガンダムマイスターに匹敵する人気を誇るキャラクターでもある。
<グラハム・エーカー編>
セカンドミッションで、セイロン島の紛争に武力介入したソレスタルビーイング。そこに現れたのは「ユニオン」の機体「フラッグ」に乗ったパイロット、グラハム・エーカーでした。
「何者だ!?」と問う刹那に対し、包み隠すことなくガンダムへの愛を口にするグラハム。この先に待ち受ける、グラハムのガンダムに対する愛と執着の戦いを予感させられるシーンでした。
刹那が乗ったガンダムエクシアと交戦することになったグラハム。心奪われたガンダムとの念願の邂逅に対してあげた歓喜の名セリフです。
この「乙女座」というキーワードは、のちに登場した謎の人物「ミスターブシドー」が口にした「自分が乙女座であったことをこれほど嬉しく思ったことはない」というセリフによって、彼がグラハムであることを示唆する大事なシーンにつながるため、要チェックなセリフでもありますね。
ユニオン、人革連、AEUによるガンダム鹵獲作戦に対し、耐久戦を強いられていたマイスターたち。そんな中、ユニオンの機体・フラッグに乗ったグラハムがロックオンのガンダムデュナメスに迫ったシーン。
長時間の戦闘で疲弊するロックオン・デュナメスに猛突進し、その言葉通り「抱きしめ」る形で押し倒したグラハム。戦闘不能状態となったデュナメスを「眠り姫」と表現するあたり、「乙女座」というワードが象徴するようなロマンチストな面を感じるセリフとなっています。
再びガンダムと念願の邂逅を果たしたグラハム。通信でガンダムマイスターとコンタクトを取ったグラハムは、彼が以前地上で出会った少年・刹那であることに気づきます。
心奪われたガンダムと、いつかの少年との再会。さらに、戦死した仲間の仇を取る好機となったこの場面で、グラハムはガンダムに対する愛と憎しみの感情を叫びます。
ガンダムに対する表裏一体な感情を表わすグラハムの名シーンとなりました。
<ミスターブシドー編>
刹那の乗ったガンダムエクシアと相討ちのような形となり、消息がわからなくなっていたグラハム。彼は九死に一生を得たのち、日本の「武士道」に傾倒したようで「ミスターブシドー」と名乗っていました。
以降、グラハムことミスターブシドーからは「武士道」を連想させる日本的なワードが多数飛び出します。この名言もそのひとつ。
ガンダムとの再会を果たすため、修行を重ねて来たブシドーの執念を感じさせる名言となっていますね。
初めてガンダムを目にした日から、何度も交戦を重ねて来たブシドー。時には性能差に撤退し、時には仲間を失い、自らの名前も捨てガンダムを倒すことだけに執着して来ました。
グラハムとして愛を語り、ブシドーとなって憎しみを晴らそうとして来た彼が行き着いたのは、その出会いが「宿命」であったという事実でした。
そんな彼の半生を表わすような名言。ブシドーの胸に去来する思いを見せつけられた場面でした。
ガンダムに勝つために死をも辞さぬ勢いで戦い続けるブシドーに対し、「生きるために戦え」と言い放った刹那。
潔く死を選ぶような「武士道」に傾倒したブシドーにとって、刹那の言葉はどのように響いたのでしょうか。最終的に「武士道とは……?」という自問自答の言葉へと変化を見せており、とても気になるシーンとなりました。
三代国家「AEU」に所属するパイロット。類い希なる楽天的な価値観の持ち主。
全世界に初めてガンダムという存在が知らしめられた現場で、ガンダムと交戦したモビルスーツのパイロットでもある。どんなに敗戦を喫しても、生きて戻ってくるところから「不死身」というあだ名がつくほど。
AEUの戦術予報士であったカティ・マネキンに惚れ、彼女が配属された地球連邦軍「アロウズ」にも志願。脳天気な軽いノリに最初は呆れていたマネキンも、次第に彼の熱烈なラブコールにほだされて……?
命のやりとりをする厳しい戦いの場に置いて、場違いなほどの明るさを発揮するコーラサワーはいつしか視聴者からも人気となり、彼の恋愛の行く末までもが注目を集めることとなった大人気キャラクターです。
AEUのエースという自負の元、モビルスーツの性能を披露する軍事演習にパイロットとして参加していたコーラサワー。
思いがけないガンダムの介入により、全世界に醜態をさらすことに……!
これは、AEUのモビルスーツの性能を発揮しようとしていたコーラサワーの、ガンダムに瞬殺されてしまった際の捨て台詞となっています。この頃はまだ、モブのような存在のコーラサワーなのでした。
カティ・マネキンのAEU就任初日に遅刻したコーラサワー。普段の軽いノリで入室する彼を鉄拳で迎え入れるマネキン。
最初こそひるんだものの、この出会いで堅物のように見えるマネキンに恋心を抱き、食事に誘ったり従順に作戦指示に従うなど、アプローチをし始めます。
マネキンから見ても、頼りない部下に映ったかもしれないコーラサワーとのこの出会いの場面ですが、これが凄惨な戦いを繰り広げる本作の清涼剤のような役目を果たすことになろうとは、視聴者すらも予測出来なかったシーンでした。
ヴェーダへのリンクが出来ずシステムダウンした機体に絶望するガンダムマイスターたち……という悲壮感漂うシーンを尻目に、武功をあげてマネキンの関心を得られることを予期するコーラサワーの、潔いまでの軽いノリ。
ストーリーが絶望感に満ちていくほど、コーラサワーの存在感が視聴者の救いとなっていくという、新しい価値観が生まれ始めた場面。
あくまでも真面目に任務を遂行しているコーラサワーの、視聴者の好感度が爆上がりするきっかけになったかもしれない名セリフでもありました。
どんなに敵襲を受けても、必ず無傷な姿で帰艦するところから、ちょっとした皮肉もこめてコーラサワーにつけられた通り名。
それを褒め言葉として受け入れ、マネキンにもアピールしてしまえるコーラサワーの素直さ・無邪気さが前面にあふれていたシーン。
作戦を指揮するマネキンにとっても、その愛称(?)や彼の言動は、一種の救いであったかもしれない、と想像を掻き立てられる場面となっています。
地球連邦軍「アロウズ」の悪行の数々に反旗を翻したマネキン。敵対していたソレスタルビーイングに加担し、アロウズの殲滅を図ります。
そんなマネキンのいる艦隊に迫りくる敵陣。それを察知したコーラサワーは、彼女を守ろうと身を挺して艦隊を守ろうとした際に飛び出したセリフです。
しかし、容赦ない攻撃はついにコーラサワーの乗った機体を撃破して……!
いつも軽いノリで愛を叫ぶコーラサワーの、マネキンに向けた最後の愛の言葉に、視聴者はもちろんマネキン自身も彼の安否に思いを馳せてしまいます。
「不死身のコーラサワー」の行く末は……!?
壮絶な戦いが繰り広げられる中で紡ぎ出された名言の数々、いかがだったでしょうか。
どの人物にもそれぞれの「戦う理由」や理想とする「未来」があり、そのために彼らは戦いに身を投じています。
キャッチーな言葉の中にも、その人物なりの深い信念が垣間見えて、おのおのが信じる正義のための命のやりとから目が離せません。
彼らの台詞以外にも気になる名言が多い「機動戦士ガンダム00」。10数年経過した今でも見劣りのしないクオリティを誇る本作を、改めて見直して見るのもよいのではないでしょうか。
◆[文/おかもとみか]

2021夏から駆け出した新人ライター。大人になってから乙女ゲームに触れたことがきっかけで、男性声優さんに興味を持ち、本格的にアニメを見始めた文学部出身のオトナ女子。初めての乙女ゲームは『ときめきメモリアルGirl's Side(1st)』。作品などの聖地巡礼やコラボカフェも好き。ミドル層の男性声優さんやKiramuneレーベルについての記事を書くことが多いです。

| 作品名 | 機動戦士ガンダム00 |
|---|---|
| 放送形態 | TVアニメ |
| シリーズ | 機動戦士ガンダム |
| スケジュール | 第1期:2007年10月6日(土)~2008年3月29日(土) 第2期:2008年10月5日(日)~2009年3月29日(日) TBS系ほか |
| 話数 | 全50話 |
| キャスト | 刹那・F・セイエイ:宮野真守 ロックオン・ストラトス:三木眞一郎 アレルヤ・ハプティズム:吉野裕行 ティエリア・アーデ:神谷浩史 スメラギ・李・ノリエガ:本名陽子 アレハンドロ・コーナー:松本保典 王留美:真堂圭 フェルト・グレイス:高垣彩陽 クリスティナ・シエラ:佐藤有世 ラッセ・アイオン:東地宏樹 リヒテンダール・ツエーリ:我妻正崇 グラハム・エーカー:中村悠一 パトリック・コーラサワー:浜田賢二 沙慈・クロスロード:入野自由 ルイス・ハレヴィ:斎藤千和 マリナ・イスマイール:恒松あゆみ セルゲイ・スミルノフ:石塚運昇 ソーマ・ピーリス:小笠原亜里沙 アリー・アル・サーシェス:藤原啓治 ナレーション:古谷徹 |
| スタッフ | 企画:サンライズ 原作:矢立肇 富野由悠季 監督:水島精二 シリーズ構成:黒田洋介 キャラクターデザイン:高河ゆん 千葉道徳 音楽:川井憲次 メカニックデザイン:海老川兼武 柳瀬敬之 寺岡賢司 福地仁 中谷誠一 大河原邦男 製作:毎日放送 サンライズ |
| 主題歌 | OP1:「DAYBREAK'S BELL」L’Arc~en~Cie OP2:「Ash Like Snow」the brilliant green OP3:「儚くも永久のカナシ」UVERworld OP4:「泪のムコウ」ステレオポニー ED1:「罠」THE BACK HORN ED2:「フレンズ」ステファニー ED3:「Prototype」石川智晶 ED4:「trust you」伊藤由奈 |
| 公開開始年&季節 | 2007秋アニメ、2008秋アニメ |