
猫猫のような“強い人”ではない。翠苓を作り上げた過去を振り返るーー『薬屋のひとりごと』第2期、翠苓役・名塚佳織さんインタビュー
正体が判明し、受け身の演技に変化
──正体が明らかになるにつれて演技に変化を加えたり?
名塚:正直、この辺りから演技面でなにかすることはなかったんですよね。基本的に翠苓は自分の意思で行動しているわけではなく、どちらかと言うと周りに翻弄される人ということがわかりましたし、むしろ自分からなにかを発することもなくなったので。
気持ちを動かす時は神美になにかを言われた時くらいでしょうか。だからここ数話は神美に対してどう言葉を返すのかを考えることが主軸となりました。そういう意味では演じ方に変化があったんじゃないかなと思います。
──翠苓の立ち位置は受け身に変わっていますよね。
名塚:そうですね。自分の意志を示すことはあまりなく、周りの状況を見てどう立ち回るのかを考えているので、お芝居もそれに合わせています。
──名塚さんからご覧になった本作の現場の雰囲気はいかがでしたか?
名塚:現場の空気はとても素敵です。休憩中はみんなで作品の話をしてリラックスしていました。
──どんな話を?
名塚:「猫猫かわいいよね」とか「ここの壬氏様の顔が面白い」とか、結構ラフな内容です(笑)。でも本番が始まると一気に空気感が出来上がるんですよね。本来聞こえるはずのないBGMが頭をよぎるほどで、お祭りのシーンはどこか陽気な音楽が聞こえたり、楼蘭の表情がお面みたいに変わる瞬間は空気が重くなったり。それこそ神美が出てきた時は無音がさらに無音になるような緊張感が漂っていました。私としては集中して挑めましたし、時間もあっという間に感じた現場です。
──最後に今後の放送を楽しみにされている方々へメッセージをお願いします。
名塚:今、翠苓の周りのキャラクターたちは本当に大変なことになっています(笑)。
──(笑)
名塚:それぞれのキャラクターに注目してほしいのはもちろんですけど、その中でやっぱり猫猫がかっこいいんですよね。第45話で子翠を助けるところは完全にヒーローでした。私としても「かっこよすぎる」と感動したので、みなさんにも今後の彼女の活躍に期待してもらいたいです。そして最後まで一緒に子翠を見守っていただきたいです。
[取材・文 MoA]
作品概要
あらすじ
妃、そして帝の御子を狙った事件が再び起きないよう警戒をしながら、日々を送っていた。
先帝時代からの重臣を父にもつ新たな淑妃・楼蘭妃の入内、壬氏の命が狙われた、前代未聞の未解決事件、そして消えた容疑者・翠苓。
不穏な空気が晴れない中、外国からの隊商、さらには無理難題な要求をする特使も来訪。宮中にはさらなる暗雲が立ち込め始めていた。
猫猫と壬氏を待ち受ける新たな難事件。それらは、やがて国をも巻き込む一大事件へと発展していくー
キャスト
(C)日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会












































