
『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』連載インタビュー第1回:東島丹三郎役・小西克幸さん 後編|仮面ライダーへの強い想いが導いた、東島丹三郎の「変身」
東島丹三郎が仮面ライダーになるとき
──第1話のクライマックス、丹三郎が仮面ライダーのお面をつけて、ショッカー強盗に挑むシーンはどのような想いで演じられましたか?
小西:目の前で起こったことに対して、自分の中の「仮面ライダーになりたい」と願う魂が動いたというか。何て言うんでしょう……自分のことを「仮面ライダー」と名乗った瞬間に、喜びと興奮と、「遂に言えるんだ!」という魂の叫びを感じました。今回のアフレコでも本当に泣きながら、お芝居をしていた記憶があります。
小西:そこから本人的には仮面ライダーとして、ショッカー強盗に立ち向かっていく訳ですけど、仮面ライダーとしての行動=自分が仮面ライダーになれているという事実。それに対する思いや喜びは相当強かったんじゃないかなと。
──第1話でも特に熱が入ったシーンだったのではないでしょうか?
小西:そうですね。丹三郎が40年間抑え込んでいたものを爆発させる瞬間なので、とにかく熱いですし、40年分の涙が詰まったシーンだったと思います。
それまでは叶わない夢に葛藤していて、向かってはいるけど発散する場面は一切ない状況だったんです。ショッカー強盗と戦うシーンは、そんな人生の集大成と言えます。東島丹三郎って一言で表すなら、「仮面ライダーになりたい」という想いだけで生きている人。それだけを持ち続けているので、めちゃくちゃ純粋なんですよ。丹三郎を見ていると、「想い続けたら良いことがあるかも」と思えるというか。「想いは力なんだ」と感じさせてくれる人なので、そこが一番好きですね。加えて、お面を被って仮面ライダーになりきった後の戦闘シーンでは、やられる声はほとんど入れていないんです。
──……つまり丹三郎は我慢しているということでしょうか?
小西:いや、仮面ライダーだから平気なんです(笑)。昔の仮面ライダーって、やられる時の声をあまり入れないじゃないですか。池添監督にも「どうしますか?」と相談したところ、「仮面ライダーも“とう!”という掛け声以外は入れないので、あの感じでいいです」と。
小西:「変身」って自分を変える“きっかけ”なんですよ。それは普通に生きている人にも可能だと思うので、強い想いを持って色々なことに臨んでほしいです。そういうメッセージが詰まった作品だと思います。
──そして第1話のラストでは、茅野愛衣さん演じる岡田ユリコが登場しました。最後に、第2話の見どころをお聞かせください。
小西:第2話では、冒頭から早速ユリコのターンになります。丹三郎以外にも仮面ライダーというものに憧れて、夢をずっと追いかけ続けている人がいる。丹三郎とは根本的な熱量こそ共通していますが、違う生き方をしてきた人ですから、その対比が物語にどのような熱を与えていくのか、楽しみにしていてください。
個人的にこの作品のキーワードは「熱量」だと思っていて。丹三郎をはじめとするキャラクターたちが、それぞれの夢にかける情熱はこの先も重要な要素になると思います。そういうところにも注目していただけると嬉しいです。
[インタビュー/小川いなり]























































