
『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』連載インタビュー第20回:蝙蝠男役・吉野裕行さん 前編|蝙蝠男は“ボス”なのか!? 雲田との対比と意外な狡猾さに垣間見るキャラクター性
蝙蝠男は“ボス”なのか!?
ーー第16話では蝙蝠男が東島に「戦わないのか?」と問いかける印象的なシーンがありました。このシーンはどのようなアプローチで演じられましたか?
吉野:あのシーンは結果的に東島ら主人公たちと対峙することになりましたけれど、蝙蝠男からすれば、“急に襲われた”という印象が強いです。三葉にとっては、過去に一葉や三葉たちの祖父母をに殺害した事実もありますが、蝙蝠男にとっては、取るに足らない人間たちから急に絡まれても……正直興味ないと思いますよ。
ーー興味がない(笑)。
吉野:思うとすれば、「征服対象の人間が何か言っているな」くらいじゃないですか。怪人たちが仮面ライダーをどう認識しているのかは分からないですけれど、「出たな仮面ライダー!」とも言わないので、たぶん興味ないでしょう。
吉野:人間が殴ってきて、少しふらついてしまったとしても「なんだお前」というくらいで、特に思い入れもないんですよね。蝙蝠男としては、まだ“戦う”という感覚になれていないです。まだ“邪魔”とも思っていないわけですから。
ーーどうしても主人公側の視点で見てしまいがちなので、蝙蝠男の視点のお話が新鮮です。
吉野:役柄的には“倒されるべき相手”ですが、芝居でそこを意識することはないですから。戦ったところで負けるわけはないと思っているはずですよ。でも、その後東島も相当修行して強くなっていますから、すごいですよね。
ーーまた、第20話では蝙蝠男が「今ショッカーになればもれなく“彼女”が付いてくる」と人間を唆すシーンがありました。人間態の蝙蝠男を演じるうえで、意識されていたことはありますか?
吉野:人間だからといって、特別に何かを変えることはないですが、大勢の人に語り掛けるような演技は意識しました。強い語気で喋るとかは格闘技などのイベントで見るようなパフォーマンスのイメージです。結局のところ、“蝙蝠男であること”をアピールするシーンでもありますから。
ーー蝙蝠男は常に変わらないんですね。
吉野:蝙蝠男はどこに行っても“いつも通り”です。他のシーンでも描かれていた通り、一般人として組織に入った時も下手に出るのではなく、すぐに偉い人たちを噛んで「はい、俺の言う通りやって」と。何の気遣いもないんです。仮に反抗されたとしても死の危険もないですから、相手に合わせる必要がないんですよね。人間がアイドルという存在に熱中することを知ったから、「これ使えるじゃん」と利用しているだけ。深みを見せる役割ではないですし、更に言えば“ボス”と言えるのか…。
ーーボスではないんですか?
吉野:アニメの流れ的にはそういう見方もできますが、原作の物語も続いています。原作通りであれば、この後はたくさん叫ぶことになるはずなので、大変そうです。できれば最終話だけであってほしいですね(笑)。
[インタビュー/小川いなり 文/柴山夕日]





































































