
総勢7人! 諏訪部順一さん、甲斐田裕子さんに伺う天仙達の創り方——|『地獄楽』第二期 天仙役・諏訪部順一さん、甲斐田裕子さんメールインタビュー
現在放送中のTVアニメ『地獄楽』第二期。物語が佳境へと進む中、強大な存在・天仙たちの姿が改めて注目を集めています。
今回の連載インタビューでは、天仙を演じる諏訪部順一さん、甲斐田裕子さんに、それぞれの役作りや収録を通して感じたことについてお話を伺いました。一人で複数の天仙を演じるという挑戦的な役にどう向き合ったのか、キャラクターの内面や変化をどのように捉えているのか――。
菊花(ジュファ)・桃花(タオファ)としての戦闘シーンの裏側や、テーマでもある強さと弱さについてのお話まで、丁寧に語っていただいています。
それぞれの視点から浮かび上がる天仙たちの輪郭。ぜひ本編とあわせてお楽しみください。
前代未聞の一人7役! 天仙達を演じるに当たって(天仙役:諏訪部順一さん)
──天仙の7人それぞれを演じるにあたり、大切にしていることを教えてください。また、演じ分けで苦慮されたことはありますか?
諏訪部:7人全員が「同じ声音」という設定がありますので、声そのものに変化をつけるのではなく、性格から発露するアウトプットの差異でそれぞれの個性を表現できるよう意識しました。
──22話までを通して、天仙というキャラクターのイメージに変化はありましたか?
諏訪部:原作全話を既読済みの状態で本作の収録に臨みましたので、変化はありません。
──20話~22話にかけて、菊花(ジュファ)・桃花(タオファ)として弔兵衛らと戦いました。戦闘シーンのアフレコで印象に残っているエピソードがありましたらお聞かせください。
諏訪部:菊花の独白のラスト、自分の解釈とはちょっと違うニュアンスを演出サイドから求められ、リテイクをしました。まだ完成品を見ていないので、どうなっているか気になるところです。
──二人の個性や背景をどう理解し、声に込められましたか?
諏訪部:どう解釈し、どういう意図をもって演じたかは企業秘密です。ご想像にお任せします。
──第二期では皆さん揃ってアフレコをされたと伺いました。収録現場の雰囲気や、共演者の方々とのエピソードがありましたらぜひお聞かせください。
諏訪部:ドラマティックな出来事などあれば面白いのですが。私の目線からですと、これといったエピソードは特にありません。毎回粛々と収録は行われていたと思います。
──作中ではキャラクターにとって「強さ」と「弱さ」の両方が欠かせないものとして描かれていますが、ご自身にとっての「強み」や「弱み」をどのように感じていらっしゃいますか?
諏訪部:合理的な結びつきである「信用」は、相手に「強み」を見せることで得ることができると思います。対して、感情的な結びつきである「信頼」は、相手に「弱み」も見せなければ得られないものだと思います。
「欠かせないもの」というか、どちらか一方のみという人はいないのでは? 足りないところを補いあい、人と人とを深く繋ぐために、仲立ちとして「強み」や「弱み」があるのかもしれませんね。
少しづつ描かれる天仙たちの胸中(天仙役:甲斐田裕子さん)
──天仙の7人それぞれを演じるにあたり、大切にしていることを教えてください。また、演じ分けで苦慮されたことはありますか?
甲斐田:毎回収録前にキャラのプロフィール説明を読み返したり、原作の絵の表情を一つ一つチェックしながら演じました。
諏訪部さんの芝居もできるかぎり観察しました。タオファが一番、理想とするトーンになかなか届かなくて、家で一人稽古する時間が長かったです。でも新しい自分との出会いにもなり楽しかったです。
──22話までを通して、天仙というキャラクターのイメージに変化はありましたか?
甲斐田:当初は神秘的に見えてましたが、回を重ねるごとに人間の理解を超えた異常さ、冷酷さ、おぞましさが明らかになり、さらに過去が垣間見えてくると、実はとても人間的なんだなと感じてきました。
常識を超えた経験を永く何度も重ねると心は崩壊してしまうものなのだろうなと思いました。
──20話~22話にかけて、菊花(ジュファ)・桃花(タオファ)として弔兵衛らと戦いました。戦闘シーンのアフレコで印象に残っているエピソードがありましたらお聞かせください。
甲斐田:20話ラストのセリフ、言語指導の方にも来ていただいて、一言なのになかなか大変でした! ちゃんとタオファで言えているのであろうか!? 不安!!
──二人の個性や背景をどう理解し、声に込められましたか?
甲斐田:生まれた時から二人で一つ、支え合って依存し合って、相手を慮(おもんぱか)ることができる点が他の天仙とは違うので、とても生きづらかっただろうなと思います。
タオファは常に天真爛漫で明るいセリフが多いですが、自分の中の闇を覆い隠す術でもある。ジュファはタオファを守ることだけを考えてる。二人とも芯はまだまだ小さな子供。
天仙に愛はないと言われてるけど、二人の間には愛をこえた結び付きを感じています。長い年月を経ても虚しさが広がるだけ、根底には常にそれを意識していました。
──第二期では皆さん揃ってアフレコをされたと伺いました。収録現場の雰囲気や、共演者の方々とのエピソードがありましたらぜひお聞かせください。
甲斐田:ストーリーとは真逆で、非常に和気藹々とした現場です。色んなところで話に出てると思いますが、空気清浄機のスイッチのオンオフ競争が毎週行われていました。スタッフ交えての飲み会もいつも楽しいですよ!!
──演じながら、キャラクターの「生き様」に共感した点・衝撃を受けた点はありますか?
甲斐田:画眉丸と結の存在がとても珍しいし、この作品の特徴だなと感じています。「目的は生きて帰ること、生きて妻に会うこと」その存在があやふやになっても、その想いに最後は集約されていく。
人は極限状態で大切な者に再び会うために踏ん張る。そう思わせる結の明るさや教えにも共感します。
──作中で描かれる戦いや死生観、倫理観など、印象に残ったテーマやセリフはありますか?
甲斐田:置かれた環境や国、時代によって倫理観も死生観も移り変わるもの。作中の登場人物達の考え方を体感しながら、果たして自分はどう思うのかを思考し続けるのが大切だなと思いました。
特定の誰かだけを信奉したり、自分で考えることを放棄せずに。「人は迷いに満ちた存在」迷いながら、失敗しながら、次の時代へ繋いでいくしかない。
──作中ではキャラクターにとって「強さ」と「弱さ」の両方が欠かせないものとして描かれていますが、ご自身にとっての「強み」や「弱み」をどのように感じていらっしゃいますか?
甲斐田:色んな方向性から考えてしまい思考がまとまらないところが弱みです。テンポの良い会話ができなかったり、こういうことを考えるのも時間がかかります。
疑問に思うと納得いくまで調べ物をしてしまいますが、腑に落ちると自分の糧になります。思考を巡らせ色んな意見を聞きながら考え続けるのは、強みでもあると思っています。











































