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- 藤崎萌恵
- 大阪府在住のライター。小説、漫画、アニメ、映画など“好き”を追い続ける。

『名探偵コナン』は、週刊少年サンデー(小学館)にて1994年より連載中の青山剛昌先生が描く人気推理漫画。長きにわたり親しまれてきたTVアニメシリーズは、2026年で30周年を迎えました。
作中で最大の敵かつ重要な位置づけにある「黒ずくめの組織」。テキーラは関西弁を話す大男で、有能なコンピュータープログラマーを探していました。
本稿ではテキーラの情報をまとめてご紹介。人物像や登場回一覧、重要回などを解説します。
※本稿には、『名探偵コナン』のネタバレが含まれます。
黒ずくめの組織とは、「あの方」と呼ばれるボスを頂点に暗躍する国際的犯罪組織。構成員は黒い装束で身を包み、地位の高い者には酒名のコードネームが与えられています。
組織の目的は不明ですが、活動内容は億単位の大金の取引、プログラムソフトの取引、有能なプログラマーリストの入手、薬品開発、重要人物の暗殺など。暗殺ターゲットは幅広く、組織から離脱した裏切り者をはじめ、裏社会での取引相手、組織の秘密を知った者、組織内の疑わしき者も消され、現場に犯行の痕跡を一切残しません。
まだまだ謎が多く組織の名称も不明ですが、構成員が黒い服を着ていることから、江戸川コナンは「黒ずくめの組織」と呼んでいます。
ジン、ウォッカに次いで登場した3人目のコードネーム持ち。組織の指令により、有能なコンピュータープログラマーを探していた構成員。口ひげをはやした粗暴な大男で、関西弁で話します。満天堂の社員とのリストの取引で、受け渡しの際に手違いで爆弾入りのカバンを手にしてしまい、爆発に巻き込まれて死亡。2年前には、システムエンジニアの板倉 卓と接触していました。
テキーラの初登場回となる第54話「ゲーム会社殺人事件」(コミック12巻)。コナンはゲーム会社・満天堂の新作発表会の会場付近で、「テキーラ」と名乗る粗暴な大男に遭遇します。
テキーラは組織の指令で有能なコンピュータープログラマーのリストを探しており、満天堂の社員・中島英明とリストの取引をしていました。その取引が完了したことを電話でウォッカに報告し「ジンにそう伝えといてくれや…」と口にします。
「テキーラ」と名乗るこの男が、黒ずくめの男たちとなんらかの関係があると踏んだコナンは、盗聴器と発信機を取り付けて追跡。しかし、テキーラは受け渡しの際に手違いで爆弾入りのカバンを手にしてしまい、不測の爆発に巻き込まれて死亡します。
今回分かったのは、中島が会社からこっそり持ち出した全世界の有能なコンピュータープログラマーのリストを、黒ずくめの男たちが大金で購入しようとしていたこと。コナンはジン、ウォッカに続いてコードネーム持ちのメンバーに遭遇したものの、取引に使用していた大黒ビルにあるバー「カクテル」は機密保持のためか爆破され、掴みかけた組織の手掛かりは消えてしまいます。
テキーラは初登場回で死亡したものの、第307~308話「残された声なき証言」(コミック37巻)にて、2年ほど前にシステムエンジニアの板倉 卓と接触していたことが判明しています。
有名なシステムエンジニアの板倉 卓。映画の特殊視覚効果に携わっていた工藤有希子ら女優にとって、板倉はお馴染みのCGクリエイターでしたが、彼は3年前に視力が低下して以降CGから手を引き、システムの開発に専念していたといいます。世界的女優のシャロン・ヴィンヤード(=ベルモット)とは犬猿の仲だった模様。
しかし、板倉は3つのゲーム会社から仕事を請け負ったまま行方をくらまし、毛利探偵事務所にゲーム会社の社員3人から板倉を探してほしいという依頼が舞い込みます。
板倉と黒ずくめの組織との繋がりを察知したコナンは、小五郎とともに彼の残した最後の動画メールから居場所を突き止めるも、すでに板倉は絶命。殺害現場には彼の日記が入ったディスクが残されており、是が非でもこれを入手したいコナンは、焦る気持ちを抑えながら事件の推理を進めます。
第309〜311話「黒の組織との接触」(コミック37、38巻)において、コナンは入手した板倉の日記から、組織へと繋がる重要な手掛かりに辿り着きます。テキーラは板倉が開発中のシステムソフトを購入しようとしていました。
◆日記に記載されたテキーラと板倉の接触
3月7日
関西弁の男が突然訪ねてきた。
どうやら開発中のシステムソフトが目当てだったらしいが、私が目を悪くして開発を断念したと知るとあっさり帰って行った…
上から下まで真っ黒な男…
二度と会いたくはない…
ある時から何者かに事務所や自宅へと侵入されて追い詰められていた板倉は、彼らの要求を飲むことに。指定された電話番号にかけると、「女王のようなしゃべり方をする高飛車な女」が電話に出て、例の開発中のシステムソフトを1年で完成させたら高額で買い取りたいと依頼。「何様のつもりだ」と板倉になじられた謎の女は、驚くべき言葉を返します。後に、その女の正体=ベルモットであったことが明らかに。
We can be both of God and the devil. Since we're trying to raise the dead against the stream of time.(日本語訳:我々は神であり悪魔でもある。なぜなら時の流れに逆らって死者を蘇らせようとしているのだから。)
板倉がどのようなソフトを開発していたのかは不明ですが、やむを得ず組織からの依頼を請け負った彼は、やはり自分にはできないと苦悩していました。「あのソフトは我々人間のために断念したのだから」と。しかし、ソフトの受け渡しを目前に、板倉は組織とは無関係の人間に殺害されます。
コナンは組織が板倉と謎のソフトをめぐり取引をしていたこと、取引時間が間近であることを知り、阿笠博士とともに群馬にある板倉の別荘へ。
まだ板倉の死を知らないウォッカからの電話で板倉のフリをしたコナンは、取引の時間を上手く誘導することに成功。コナンは取引場所でウォッカに罠を仕掛けますが、ジンに見抜かれて作戦は失敗に終わります。この未完成のソフトは組織の手にわたりました。
板倉の日記には続きがあり、「そう言い終えると女の背後で次第に猫の鳴き声が大きくなり、女は少々焦って電話を切った」との内容が後に明かされています。
〈TVアニメシリーズ&原作〉
| 話数 | アニメタイトル | 原作 |
|---|---|---|
| 第54話 | 「ゲーム会社殺人事件」 | 12巻 |
| 第307~308話 | 「残された声なき証言」 | 37巻 |
| 第309話 | 「黒の組織との接触」(交渉編) | 37巻 |
〈未TVアニメ化〉
・コミック107巻FILE.8でコナンのフラッシュバック
・コミック108巻FILE.1でコナンの回想
※『名探偵コナン』コミック107、108巻の一部ネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
コミック107巻FILE.8「小五郎の密会」にて、「薬」「猫の鳴き声」など、APTX4869や板倉の日記を想起させるような話が描かれ、さまざまな考察が飛び交っています。
小五郎の様子がおかしいと怪しむ蘭は、外出中に電話で蘭へのプレゼントの相談をしているらしいところを目撃。そこへ蘭の母・妃 英理が現れ、母娘の会話を聞いていたコナンが謎のフラッシュバックをしています。
2人の会話の内容は、英理の旧友が猫の鳴き声を赤ちゃんの泣き声と勘違いしたこと。そして、「別居がいい薬になると思ったけど…あのヒゲ親父には全く効いてないようね…」という英理と、「むしろ薬…効き過ぎなんじゃないの?」という蘭のやりとりなど。
コナンのフラッシュバックでは、板倉 卓、板倉の日記に記された高飛車な女、OKの血文字のメモ、システムソフト、テキーラ、そして灰原 哀の姿が。この時コナンの頭によぎった灰原は、「時の流れに人は逆らえないもの…それを無理矢理ねじ曲げようとすれば…人は罰を受ける…」と呟いたときの姿です。
コミック108巻FILE.1「呼び出された男」では、それらの記憶の断片についてコナンが想いを巡らせています。
テキーラを演じているのは声優の廣田行生(ひろたこうせい)さん。『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』のベンガーナ王役をはじめ、『BLEACH』の大宇奈原厳呉郎役など、人気作品のキャラクターを多く演じています。