『約束のネバーランド』絶望と運命を塗り替える、勇敢な子どもたちの名言集｜今を見つめ直せる大人に響く言葉をまとめました！

【レイ編】冷静な分析力と頭脳でみんなを助ける

「全部　お前ら2人を殺させないためだよ」（コミックス2巻 14話）

幼児期健忘がないレイは最初からハウスの矛盾に気が付いていました。レイは牧羊犬の役割をするためにママの内通者をしていたのですが、ノーマンに気付かれてしまいます。レイは真実を知りながら6年間ずっと黙ってきました。それは全てエマとノーマンを生かし逃がすためでした。

脱獄計画を水面下で一人進めていたレイの2人への熱い思いがわかる言葉です。

「必ず守ると決めた親友二度も失ってたまるか…!!」（コミックス8巻 65話）

ユウゴはエマとレイの人間世界へ行くという希望を諦めさせるために狩り庭のGP（ゴールディ・ポンド）へ連れて行きました。エマの希望ある優しい言葉に心動かされたユウゴはGPへ行くなと言いますが、エマはGPの罠に掛かってしまい攫われてしまいます。

ユーゴの過去の経験から生きては帰れないからレイに帰れと言いますが、レイはこの台詞を言います。大切な親友をもう手放したくない、エマを失ったらノーマンに顔向けできないと思うレイは強い気持ちを露わにしました。

「ここじゃなくてもまだ死ねる　ここまでやってきたんだ全員で帰ろうぜ」（コミックス11巻 95話）

GPでレウウィスたちと戦い負傷したオリバーは自ら置いていって欲しいと言います。レイはこの言葉でオリバーの意見を否定しました。かつてハウスから脱獄する際にレイが自殺しようとしていた時にエマから言われたノーマンの伝言を今度はオリバーに言います。

レイは死ぬことで守るのではなく、皆で生きて帰るという前向きな考え方に成長しました。

「納得してねぇならとことん向き合った方がいい」（コミックス14巻 123話）

鬼を全滅させるというノーマンの意見に全食用児は喜びますが、エマは殺す必要がないと密かに思っていました。皆もエマを心配していることを理解していたので、エマはノーマンの計画を否定できませんでした。

しかし、レイはエマのこの本音を引き出しこの言葉を言います。続けてレイはやり過ごしたら絶対後悔すると言い、エマに今決断する重要性を教えました。そして、決心したエマとレイは今後の食用児の方針を話し合いにノーマンの元へ向かいます。

レイに影響を与えた言葉

「まだ死ぬ気かこのわからず屋！　つべこべ言わずに逃げるの！」（コミックス4巻 33話）

レイはハウスと自分に火をつけて、皆を逃がし死ぬつもりで脱獄計画をしていました。しかし出荷される前にノーマンはレイの計画を全て見破っており、皆と逃げられるような脱獄計画を新たに作っていたのでした。

新計画を託されたエマは見事に放火を止め、「ここじゃなくてもまだ死ねる」とノーマンの伝言を言います。命を救われたことに戸惑うレイにエマはこの台詞で活を入れます。そしてレイは家族を守り、生きぬくことを決心しました。

夢を夢で終わらせない！エマから教わる、他者への優しさと強い絆！

『約束のネバーランド』の名言を場面とともにご紹介しました。会話に注目し読み返すと物語だけでなく、キャラクターの性格や思考を知れ新たな魅力が発見できますね。

エマたちは絶望に抗い続けますが、全面的に前向きではないのも魅力の１つだと思います。時に選択を迷い、後ろ向きになりますが周りの子ども達が前を向かせてくれる言葉が素敵ですね。どのキャラクターの立場でも各自の正義があり、それを念頭に置いて行動していることを想像してみる大切さを学ばせてくれます。

これを日常で置き換えると上手く行かないことや複雑な人間関係があっても、自分の思いだけでなく相手のことを考えてみる。これが頭の片隅にあるだけで、いろんな物事がスムーズに動く可能性があるかもしれませんね。甘いと思われるエマの考えは人に優しさをもたらします。だからこそ協力したくなる素敵な人柄で見習いたいと思います。

今回ご紹介できなかったキャラクターの言葉も多いので、心に響く自分だけの言葉を見つけてみてくださいね。

[文／杉村美奈]