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『ゾンビランドサガ』境 宗久監督×三石琴乃×高戸靖広 座談会【連載】

【連載】TVアニメ『ゾンビランドサガ』監督・境 宗久×たえ役・三石琴乃×ロメロ役・高戸靖広 座談会:たえ&ロメロは作品にとって重要な存在【SAGA:03】

「ゾンビ」×「アイドル」×「佐賀」の史上初のコラボで早くも世間をざわつかせている話題作『ゾンビランドサガ』。アニメイトタイムズでは放送を記念してインタビュー連載企画をお送りしています。

今回は境 宗久監督、山田たえ役・三石琴乃さん、ロメロ役・高戸靖広さんという他作品でもご一緒する機会が多いお三方にご登場いただきました。キャスト名がシークレットだった、たえ役が三石さんだったと3話で明かされましたが、どんな想いでどんな意図があったのか?など気になるお話から明確なセリフを発しないキャラを演じる難しさなどを語っていただきました。

※※※第3話のネタバレを含んでいます。本編視聴後にご覧いただくことをお勧めします※※※

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フランシュシュの命名とたえが言葉らしいセリフを初めて発した第3話
――第3話を振り返ってみての感想や印象的なシーンを教えてください。

境 宗久監督(以下、境):フランシュシュという名前が決まったり、唐津駅前でゲリラライブをして、みんなでチームとしてまとまったお話でした。フランシュシュと命名するのはたえにしようと。一番重要な役どころを三石さんに演じていただきました(笑)。

たえ役 三石琴乃さん(以下、三石):たえとしてはネーミングした気はありませんから(笑)。でもどうクシャミとして表現したらいいんだろうと、アフレコ前に相談しに行きましたよね?

境:無茶なことを言っているなとは重々承知してましたけど、たえにやらせたらおもしろいかなと。

三石:フランボワーズからの腐乱につなげてのフランシュシュはさすがだなと思いました。

ロメロ役 高戸靖広さん(以下、高戸):腐乱臭からね。

境:サキはすぐに漢字にしたがるけど(笑)。

――あとたえが言葉らしきものを発したのも初めてでは?

三石:音をちゃんと出そうとしたのは初めてですね。意外に早かったなと思いました。

境:展開を厚くしていかないといけないから、早くしゃべってもらいました。

三石:1クールですもんね。

――高戸さんはいかがですか?

高戸:え~と……。

三石:たえとロメロは基本的に物語に関係ないんですよね。

高戸:そうなんですよ。2話まではリアルに描かれていたけど、3話のロメロはかわいいカットが多かったかなと。あとたえとじゃれていたりして、結構仲がいいのかな?

三石:たぶん、友情とか何も感じてないと思う(笑)。

高戸:ロメロも嫌がっているしね。

境:でも意識は何となく通じるんじゃないですかね。

三石:2人共、本能で生きているから(笑)。

 
3話のEDクレジットでたえ役が三石さんだと明かされた時の心境は?
――そして視聴者的には、たえ役を演じているのが三石さんだとEDクレジットで知った回でもありました。

高戸:EDではずっと「山田たえ ????」になってたもんね。

三石:1話で説明は受けたけど正直、「何で秘密にするんだろう」って思ってました。

境:いけない大人達が企んだ結果でしょうね。

三石:集合写真でも顔を隠して。3話のオンエア後に見えるようになるみたいです(笑)。でも、もったいぶった割に開けたら大したことなかったというパターンになりそうで…。




境:そんなことないですよ。みなさん驚いたと思いますよ。

――まさか!?感はあったと思いますよ。そしてぜいたくな使い方するなと。

三石:本当ですか?

境:僕が世間から怒られるかもしれない。

三石:どんな役でも役者として一生懸命やらせていただくことは変わらないので。話題を提供させていただいたということで(笑)。

 
女の子はかわいいけど奥深く、展開も速く、ぶっ飛んだアニメ
――三石さんと高戸さんが演じる中で感じた『ゾンビランドサガ』の印象は?

三石:かわいい女の子がたくさん登場するアニメではありますが、これがまた奥深く、ぶっ飛んでいて、きっと観ている人の想像を超えていくテンションです。監督をはじめ、才能豊かなスタッフで作っているので、出演者の私達も「そう来る!?」と裏切られて、楽しんでいる感じです。

1話の収録の時はオールカラーで「これは期待できるな」と思っていたらあっという間にホワイトアウトで。だからこそオンエアを毎回楽しみにしています。

高戸:まずテスト用の映像をチェックしていた時、展開が速すぎて、自分のキャラがどこにいるのか、さっぱりわからなくて(笑)。ロメロの場合はト書きにしかいないし、セリフにロメロと書いてあっても、何度も絵をチェックしないと見失ってしまうことが多くて、本番で見つけてしまうこともあったりします。。結構、大変ですけど、みんなのテンションがアゲアゲできているので、ロメちゃんも頑張ってついていこうと思ってます。

――1話から普通のアイドルものでも、ゾンビものでもないことは明らかでしたよね?

高戸:冒頭のさくらが家を飛び出して「行ってきま……」からショッキングですからね。そこからOPになってというのもおもしろくて。あと(幸太郎役の)宮野(真守)君がすごいなと毎回現場で見ています。

三石:いつもレベルが高いことやっているよね。

高戸:そこにみんながのっかっていったり、引いたりの駆け引きもおもしろいし。

境:みんながどんどんのっかっていくのもわかるし、楽しいですよね。

高戸:僕と琴ちゃんは別世界にいるんですけど(笑)。

 
たえはメンバー全員がゾンビであることを思い出させるキャラ。ロメロは雰囲気を変えるキャラ
――ご自身の演じるキャラの印象と演じる時に心がけていることは?

三石:外国のゾンビ映画をイメージして、あのかわいい絵に違和感を出したいと思っています。例えば、台本に「あぅ」と書いてあっても、滑稽にならないように本気で食いに行くつもりでしゃべってます。

だからあまり普通の有声音を使わず、自分でもどんな声が出るのかわからないけど、ゾンビ魂最優先でやっています。フランシュシュの子たちがかわいいから時々、ゾンビものって忘れそうになると思うので、みんな、たえと同じゾンビなんだよと思い出してもらえるように。

境:そうなんです。だから、たえの役どころは重要なんです。

三石:わかってます(笑)。

高戸:リアルと普段のロメロとの差を出すのはもちろんですけど、話にのっかって「へっへっ」言ったほうがいいのか、「ガウガウ」やったほうがいいのか、そこまで考えないで本能でやったほうがいいのかは家でテストをする時に考えます。ただ現場に来ると雰囲気がまったく変わったりするので、本能と直感でやるだけですね。

あと悩んだ時はテスト前後に、監督に相談したり。例えば1話で、幸太郎の後ろでずっと「へっへっ」言っててもいいですか? とか。でも最終的には何も考えないほうがロメロっぽいかなと思っています。

境:ロメロの存在も大きくて、1話で幸太郎が抱っこして登場しましたが、ロメロがいるのと、いないのとでは全然、シーンの雰囲気も違うと思うんです。

ゾンビが出てきて妖しい雰囲気で、幸太郎も目元が見えない状態で、作品のテンション感としてどんな見方をすればいいのか、わからない時、ロメロが「へっへっ」ってやっていると見るほうの力も少し抜けると思うので。

高戸:よかった。でもいつも何気なく、何か食べてますよね。

境:しれっと(笑)。

 
言葉をしゃべらないキャラだからこそ表現力と引き出しが必要と境監督自らオーダー
――お二人をキャスティングされたポイントと実際に演じるのを聞いた感想は?

境:たえもロメロも言葉をしゃべらないからこそ、表現力が必要だと思って。いろいろな引き出しがある方じゃないと難しいだろうなと思ったので、僕が「このお二人でお願いします」と言わせていただきました。

三石:ありがとうございます。最高にうれしいです。

高戸:ありがたいことです。

境:高戸さんにはまた人外をお願いすることになってしまいましたけど。

高戸:人外好きですから(笑)。今回は2人役やっている感じなので、すごく楽しいです。

境:ロメロは場の空気も作れるし、赤塚アニメでいえばウナギイヌみたいな存在です。「今のカット必要?」みたいな使い方をしています。

一同: (爆笑)

境:場を和ませたりできればいいなと思って。

――お二人が実際に演じている声や演技などを見聞きした感想は?

境:役どころ的に戸惑われると思っていたので、最初に説明した以外にもやり取りが必要かなと思っていたのですが、聴かせていただいたら、まったく問題なくて。お願いしてよかったなと思いました。

三石:よかったね。

高戸:うん。

――では細かいディレクションも特になく?

境:そうですね。たえはたえの気持ちで、ロメロはロメロの気持ちで演じていただければいいかなと。芝居をする時の気持ちがしっかりのっていればいいなと思っているので。ロメロは時々、どういう状況なのか、わかりにくいところもあるので、そこは説明しています。

高戸:ロメロはともするとしゃべろうとしちゃうので(笑)。

 
絵の美麗さと枚数、スピード感のすごさ。お二人のゾンビもの体験は対照的!?
――実際の映像をご覧になった感想は?

三石:視聴者の方が初めて観た時、笑っていいか、迷うだろうなと思いました。そして2~3話で「これはコメディなんだ!」と楽しんでもらえるかなと。

高戸:僕は「伝説の山田たえ」で爆笑しましたよ。絵もきれいだし、スピード感もあっておもしろかったですね。

三石:確かに絵はいっぱい動いているよね。

高戸:ライブでのヘッドバンキングとか。

境:1話でのデスボイスは三石さんも参加してましたよね。

三石:「フランシュシュ」と叫んだところもあって。今後のライブシーンも楽しみですね。

境:これからも続々とライブシーンが出てくるし、劇中歌も何曲か作っているので楽しみにしてください。

――ちなみにプライベートでゾンビものをご覧になることは?

高戸:学生時代にロメロ三部作(『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』『ゾンビ』『死霊のえじき』)を観ました。

三石:私は苦手です。なるべく避けて通るようにしているんですけど、吹き替えなどのお仕事が来てしまうのは避けられません。テストで怖いシーンがあると必ず目をつぶってしまうみたいで、タイムが取れなくて。辛いリハーサルになります(笑)。

境:しかもチェックするのはだいたい夜中だしね。

三石:そうなんです。でも今回のゾンビものはコメディなのでよかったです。

スタッフ:1話は大丈夫でした?

三石:ゾンビ自体は怖くなかったけど、さくらちゃんの事故シーンはリアルで怖かったです。あれは実写からトレースしたんですか?

境:してないです。描き起こしで。

三石:すごいですね。頭がい骨の重い感じとか伝わってきたので、そこが怖かったです。

高戸:はねられて落ちた時の「ゴン」という音も本当に痛くて。

境:あれも音響さんのこだわりですね。

 
実は佐賀県作品になじみ深い三石さん。「佐賀県に呼ばれている気がする」!?
――あと本作は佐賀をフィーチャーしていますが、行ったことはありますか?

高戸:行ったことはないです。

三石:私も行ったことはないんですけど、佐賀県が制作したアニメ『おかえり 故郷の唐津』『ただいま 思い出の佐賀』に出演しているんです。その時に佐賀弁指導を受けたりして。ちなみに収録には佐賀県の方や周辺出身の役者を集めて、私だけ関東出身という(笑)。だから佐賀に縁が深いんです。WEBアニメで今も観られると思うので、ぜひ!

境:そうだったんだ! ロケハンに行った時に佐賀県庁でポスターを見た気がする。

三石:それは佐賀県庁内で、佐賀の街並みが見られるプロジェクションマッピングをやっていて、その案内アナウンスも私がやってます。

高戸:すご~い! いっぱいやってる!

三石:佐賀県に私、呼ばれてる気がする。これは行くっきゃないね!

――では佐賀と聞いて連想する人やモノは?

三石: (芸人の)はなわさん!

高戸:僕も。

三石:あとはいかしゅうまいですね。

高戸:柑橘系も有名だよね。

境:みかんとか。

三石:魚のムツゴロウもそうだよね。あとバルーンフェスタとか。

高戸:詳しいね。さすがだね。

 
笑いが起きたり、自分の出番を忘れそうになるほど楽しい現場
――収録時の現場の雰囲気はいかがですか?

三石:最高に楽しいですね。アフレコ現場で笑いが起きたり、思わず息をのんでしまったりというリアクションがあれば、視聴者の方もきっと同じ反応をしてくれると思うんです。逆に現場がしーんとしていると不安になって。

境:ギャグのつもりなのに笑ってくれないと不安になりますね。。ただ、スタッフサイドもみんな笑っているから「聴いているから静かにして!」と思うことも多いです(笑)。

高戸:毎回、どこでみんなが飛ばしてくるのか、わからないのもおもしろくて。先週の収録なんて、自分の出番を忘れそうになりましたから。

境:というか、忘れてましたよね?

高戸:完全に宮野君のセリフに聞き入っちゃって、マイク前でぼーっと立ってました(笑)。

三石:出遅れて、私のセリフも押してきて(笑)。でもその気持ちもわかる。

高戸:自分は自分でやらなきゃいけないことがあるから頑張らなきゃと思うけど、楽しんじゃおうというところもあって。セリフが多い人達は大変だなと思いながら聞いてます。

 
フランシュシュの成長と振り切ったおもしろさの中にあるゾンビの悲哀が描かれるのか注目してください
――『ゾンビランドサガ』の魅力と今後の見どころを教えてください。

三石:キャラの個性が立っているし、ふざけるところは思い切りふざけてやっているので、最高におもしろいんですけど、設定を考えると「これは絶望的悲劇だろう」と私は感じてしまって。

ゾンビということは生と死の間であり、そこをどう描くのかなとか、触れるのか触れないのかなとか想像したり。そんな得体のしれない奥深さがある作品だと思うので、油断せずに瞬きせずに観てください。

高戸:フランシュシュのメンバーはそれぞれアイドルを目指しているけど、それぞれ想いや考えは違うので、どうなっていくのか気になります。そして、たえちゃんは今後どうなるのか?

三石:スタッフ、たえで遊んでますからね。

一同: (爆笑)

高戸:ロメロもどういう経緯で、幸太郎と一緒にいるのかとか。

三石:きっと細かい設定はあると思うけど、すべてオープンになるのかな。

高戸:フランシュシュのメンバーそれぞれ葛藤があるけど、もし気持ちが1つになったらものすごいグループになる気がします。

愛や純子は元アイドルだし、サキは伝説の暴走族の特攻隊長、ゆうぎりは伝説の花魁、そして伝説の山田たえ(笑)とそれぞれ頂点に立った人達なので。あと幸太郎の謎にも迫ってほしいです。

――監督、今後、たえとロメロの見せ場は?

境:たえとロメロは常にあります。

三石:ゾンビだからできることですよね。

高戸:ロメちゃんが今後、何を食べるのかにも注目していただいて。

境:何でも食べちゃうけど(笑)。

 
4話は鉄板の温泉回ですがぐちゃぐちゃに(笑)。エンターテイメントを詰め込んだアニメを引き続きよろしく!
――第4話の見どころを教えてください。

三石:アイドルものとしては鉄板の温泉回です。とは言いつつもゾンビなので。期待してたけど、期待以上でした(笑)。

高戸:別録りもめちゃめちゃ多くて……。

境:後半のぐちゃぐちゃ感が。

三石:たえ的アドリブを入れているので、お聴き逃しなく!気付いた人天才! カットされていなければの話ですけど(笑)。

高戸:ロメロのセリフにも想いを込めましたのでぜひ聞いてください(笑)。

――皆さんへメッセージをお願いします。

三石:謎ではありますが、自分も佐賀に行っているような感覚になってしまう不思議なアニメです。ぶっ飛んでいて、ちょっと怖いけど、笑えて、スタッフが本気で作っている、今までにないエンターテイメントアニメだと思いますので、観てくださっている方は引き続き、まだ観ていない方は怖いもの見たさでいいので観てください。

高戸:本編については琴ちゃんが言ってくれたので、EDがロメちゃんお散歩日記みたいになっているのでそこもお楽しみに。

三石:ほのぼのさせて(本編のドタバタを)ごまかそうとしてません?

一同: (爆笑)

高戸:OP曲もカッコいいし。

三石:緩急付けた、ジェットコースター感もすごいですよね。

高戸:EDのほのぼの感に私も佐賀でお散歩したくなりました。ほんわか感があるけど、でも内容はぎっしりあって、毎週何が起こるかわからないので、毎回欠かさず観てほしいです。ロメロもどこで出てくるのかわかりませんので、見逃さず聞き逃さずでお願いします(笑)。


(C)「ゾンビランドサガ製作委員会
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