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知っているようで実は知らないアニメイト池袋本店の歴史【連載第2回】

アニメイトを中心に池袋がアニメを楽しめる街に変わった!?|知っているようで実は知らないアニメイト池袋本店の歴史【連載第2回】

アニメイト池袋本店は2023年でオープンしてから40年を迎えます。そんな記念すべき2023年3月には、アニメイト池袋本店がリニューアルし、グランドオープンを予定。新たな体験を皆様にお届けできる時を楽しみにしています!

前回の記事では、アニメイト池袋店がどのようにして生まれたのか、そしてビル1棟まるまるアニメショップになった元アニメイト池袋本店(現アニメイトアネックス)の誕生までを追ってきました。

世の中的にアニメの盛り上がりが顕著になってきてはいましたが、当時のアニメイト池袋本店ほどの規模のお店は全国的にも珍しい試みであり、その時に店長だった米谷隆浩さんもオープンまでにかなりの苦労をされていた様子……。

果たして、アニメイト池袋本店は牛乳パック型のビルへの移転リニューアルオープンを無事に迎えることができるのか!?

「知っているようで実は知らないアニメイト池袋本店の歴史」連載第2回スタートです!

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一転! 女性が集う乙女の聖地に!【2000年】

商品ラインナップ、店舗のレイアウト、様々な調整を重ねてついに2000年に移転オープンを迎えるアニメイト池袋本店。

さぞ、オープン日は盛況になるかと思われましたが、意外にもそうではなくて……。

引き続き、米谷さんのお話から物語ははじまります。


ーーアニメイト池袋本店のオープンの日はどうでしたか?

米谷:お客様がかなり並びましたね。でも、想像以上にはいらっしゃらなかったんです。他にも注目商品の発売日は朝だけすごい数のお客様がいらっしゃるんですが、だんだん落ち着いていきました。お昼過ぎには普通にお店に入れるくらい。

一日中お客様でいっぱいなのはアニメイト池袋本店がオープンしてかなり時間が経ってからですね。

当時はチラシ作りから自分で考えてやっていたので大変でしたよ。


なんと思った以上の集客は見込めなかったというアニメイト池袋本店。一体、何をきっかけでお客様が賑わうようになるのでしょうか?

それには今でこそ当たり前となっている“ある施策”のスタートがキーになっているのでした。


ーーお客様が増えたのはいつくらいでしょうか?

米谷:やはりオンリーショップなどのイベントをやり始めてからですね。アニメイト池袋本店は、アニメイトの中でも早い段階からオンリーショップをやりはじめたんです。

移転してからやった『ONE PIECE』ショップがとても印象深く、アニメイト池袋本店で3ヶ月間やったんですよ。その時に東映アニメーション様が8Fのイベントスペースの中にゴーイングメリー号を作ったんです。色んなものをイベントスペ-スに作り込みましたね。

大型の商業施設やテーマパークなどではそういった展示が行われていたこともありますが、お店の中に置けるなんて考えてもいませんでした。

お客様も地方や海外から来るようになって、スーツケースを持った人がいっぱい来て、預かってる場所がスーツケースだらけになったりしましたよ(笑)。

ーー今では普通ですが、単純に物を買う場所から体験する場所にもなったんですね。

米谷:そうですね。お客様がお買い物しながら写真撮影をするなんて思ってもみませんでした。設置されたノートにコメントを書いてくださったり。当時はSNSも現在ほどは浸透していなかったので、ノートにいっぱい書いてくれましたね。それがすごく嬉しかったです。

ーー社内でも雰囲気が変わったんですか?

米谷:それを見て、社内で出てくる提案も変わりました。世界観って大事なんだって。

『テニスの王子様』では床にテニスコートを描いて、ネットも張って、ロッカーや部室の雰囲気も再現しました。ロッカーなんて、古びた感じを出したり、扉の開け締めができたりと、いろんな仕掛けを考えました。

ーー作っている方たちも楽しそうです。

米谷:我々も楽しかったんですけど、やっぱりお客様が喜んでくださるんですよ。コスプレして来店してくださる方も出てきて。当時はガラケーで撮影して、それを現像してアルバムにしてもってきてくださる方もいて。

ーー思い出に残っているオンリーショップはありますか?

米谷:『鋼の錬金術師』は思い出に残っていますね。その他にも『BLEACH』『アイシールド21』『シャーマンキング』などいろいろなジャンプ系が人気になって、その度にオンリーショップを開催していました。

『最遊記』『金色のガッシュ!!』『ケロロ軍曹』『ラブひな』『涼宮ハルヒの憂鬱』など話題になった作品はどれも覚えていますね。


今でも大盛況のオンリーショップは、まさかのアニメイト池袋本店のスタッフ、本社の人、ムービックのみなさんが当時から連携して企画~実施をして、大きくしていったものだったのです! 特に女性に人気の作品が数多く生まれ、その都度イベントを行っていたとか。

そして、オンリーショップだけでなくイベントスペースが大きく展開されたのもアニメイト池袋本店の特徴でした。


ーーアニメイト池袋本店はイベントスペースが大きくなったのも特徴でしたね。

米谷:本当にいろんな方がお越しくださいました。影山ヒロノブさんのライブは思い出に残っていますね。お客様のリクエストが聞こえたら「ギター出せ!」って即興でやってくれたり。かっこよかったですね。

あとは串田アキラさんがきて「富士サファリパーク」を生で歌ってくれたりしましたよ(笑)。串田さんもお客様のリクエストをきいて、みんなで大合唱でした。僕も歌って、泣いていましたね。

サイン会もいっぱいやりましたけど、ある日お客様が九州から飛行機で来ていて。「どうしてもサイン会を開いてほしい作家さんがいて、どこにリクエストしたら良いかわからずモヤモヤしていたらアニメイトでイベントをやるのを聞いて、お金貯めてきました」という方でした。

先生も帰って終わったあとに、涙ながらにそのお客様が来て「店員さんと写真が撮りたい」と言ってくださって。僕らと撮るの? って思ったんですが、どうしてもこの感謝を伝えたいということで、みんなで写真を撮りました。僕らもその熱で泣いてしまいましたね(笑)。やってよかったな~と思った瞬間です。


なんとも心温まるお話し……。やはりここでもお客様とのコミュニケーションで新しい価値が生まれていることがわかります。

そして、アニメイト池袋本店といえば、“乙女ロード”です。いつのころからか、アニメイト池袋本店を中心とした通りは乙女ロードと呼ばれるようになっていきます。


ーーいつ頃から“乙女ロード”と呼ばれるようになったのでしょうか?

米谷:移転してから3年位たった頃からですかね。新聞に出たんです。「乙女ロード、アニメの聖地」って。周辺にアニメショップも多く出始めましたね。新聞に出た時は取材を受けたりもしましたよ。2003年くらいでしょうか。その前からも言われていたのかもしれませんが。

海外の観光本とかにも載っていて、よく「これどこ?」って聞かれていました。僕らがつけた名前じゃなくて、いつの間にかそう呼ばれていました。

ーーでは移転当初から女性のお客さんが多かったんですか?

米谷:2000年に移転してからは、ほとんどそうでしたね。それに同行するお父さんや弟さんとかが男性は多かった印象です。男性が来るような施策もしましたけど、今と変わらずに女性が多かったですね。


女性のアニメファンが賑わう乙女ロードの中心に存在していたアニメイト池袋本店。連載第1回でお伝えした男性のお客様が中心だった時代から比べると意外な展開です!

当時人気の商品&作品は?【1986〜2000年ごろ】

人気作品

機動戦士ガンダムZZ』(1986年放送)
天空の城ラピュタ』(1986年公開)
聖闘士星矢』(1986年放送)
ドラゴンボール』(1986年放送)
シティーハンター』(1987年放送)
らんま1/2』(1989年放送)
ふしぎの海のナディア』(1990年放送)
新世紀GPXサイバーフォーミュラ』(1991年放送)
美少女戦士セーラームーン』(1992年放送)
幽☆遊☆白書』(1992年放送)
SLAM DUNK』(1993年放送)
魔法騎士レイアース』(1994年放送)
新機動戦記ガンダムW』(1995年放送)
新世紀エヴァンゲリオン』(1995年放送)
機動戦艦ナデシコ』(1996年放送)
るろうに剣心』(1996年放送)
名探偵コナン』(1996年放送)
もののけ姫』(1997年公開)
ポケットモンスター』(1997年放送)
カードキャプターさくら』(1998年放送)
ONE PIECE』(1999年放送)
ハンター×ハンター』(1999年放送)
ラブひな』(2000年放送)

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