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アニメ『グノーシア』リレーインタビュー第5回 ことり×松浦有紗

ビジュアル面から明かされるオリジナルキャラクター「ユーリ」の制作秘話──アニメ『グノーシア』リレーインタビュー第5回 キャラクター原案・ことりさん×総作画監督・松浦有紗さん

「SF的な要素をしっかり表現したい」という思いから生まれたキャラクターたち

──『グノーシア』には様々なキャラクターが登場しますが、オトメやしげみちといった「人ならざる存在、一見して人間と識別しづらいキャラクター」については、どのように生み出されていったのでしょうか。

ことり:作品の世界観から、SF的な要素をしっかり表現したいと考えていました。だからこそ、人間ではない存在も登場させたいなと。知性化動物といえばイルカかサルが定番ですが、私はサルよりイルカの方が好きだったので、オトメはイルカになりました。しげみちは……本当に出オチ要員というか(笑)。

松浦:しげみちって、大きい目が特徴なんですよね。なので、監督の市川さんとも「表情を大きく動かしてみましょう」とお話ししていて。線が少なくて描きやすいので、すごくコミカルにも動かしやすいキャラクターでした。

そういう意味では、オトメは逆に構造が複雑で。宇宙服のようなヘルメットの中に水が入っている設定なので、ことりさんから後ろ姿・横顔・ヘルメットを外した姿など、詳細な資料をいただいたんです。その上で社内で仮の3Dモデルを作成してもらい、ヘルメットが正しく装着できるかを検証しました。

ことり:ありがとうございます。本当にお手数をおかけしました(笑)。

──お二人それぞれ、思い入れのあるキャラクターを挙げるとしたら?

ことり:私はシピですね。シピはゲーム制作時も私が担当するような感じがあって、シナリオや細かいセリフにも、シピを含む何人かは必ず私のチェックが入るキャラクターで。

最初はそこまで思い入れがあったわけではなかったんですけど……ゲームをプレイしたとき、私が人狼確定して孤立していたターンがあって。そのときシピの部屋に行ったら、すごく優しいセリフをかけてもらったんです。

ただ実はそれはバグで、本来出る予定じゃないセリフだったんですけど(笑)。それ以来、思い入れのあるキャラクターになりました。

松浦:私はククルシカです。デザイン時に「どうすれば人形らしさを表現できるか」をすごく考えました。瞳や唇の処理を他のキャラクターと変えて、ドール写真を参考に描いたんです。アップになったときの肌の質感で「人形らしさ」を感じさせられるよう意識しました。

──ちなみに、乗員がグノーシア化したときの表情について、ことりさんは原作制作時にどんなことを考えながら描かれていたのでしょう?

ことり:「とにかくみんなをびっくりさせたい」「怖がらせたい」という意識で取り組んでいました。普段の表情から豹変する感じを意識していましたね。

──映像でキャラクターが動く姿をご覧になって、どんな気持ちになられましたか?

ことり:正直「作画の大変なキャラクターで申し訳ない」と思っていました。想像以上に細かく動いていて、「こんなに描いていただいて大丈夫なんだろうか」と心配になったくらいです。本当にすごいなと感動しました。

松浦:制作に携わっている立場なのですが、しっかり(キャラクターを)動かせた実感があります。派手に動くカットはもちろん見どころですが、今回は特に止め絵でも見栄えするカットというのも大切にしています。

今後も本編では1枚で映えるようなショットがどんどん出てくるので、視聴者の皆さんにはぜひ楽しみにして欲しいですね。

 

アニメならではの“表情の変化”に注目

──今回、TVアニメ『グノーシア』に関わる中で、刺激を受けた点を教えてください。

松浦:今回、キャラクターデザイン・総作画監督に加えて、演出としても数話担当させていただきました。チェックのやり取りを通じて常に刺激を受けていましたし、アフレコ現場に川勝さんが毎週名古屋から来てくださって感想をいただけたのも励みになりました。原作サイドとここまで密にお話しできる現場は今までなかったので、貴重な経験になりましたね。

ことり:自分が作っていなかったSF的なギミックを、アニメ用に作っていただけたことが刺激でした。宇宙船の全体モデルや衣装の細かなパーツなど、3Dで構築していく部分が本当にすごいなと。完成した映像が放送されるのをすごく楽しみにしています。

──最後に、第5話をご覧になった皆さんへ向けてメッセージをお願いします。

松浦:「グノーシアでした」と明かされる瞬間の表情の変化に注目していただきたいです。その怖さやギャップは、演出と合わせて、ゾッとする瞬間を狙って力を込めて描きました。

ことり:先ほども少し触れましたが、ゲームでは出てこなかった宇宙船のさまざまな場所や細かいギミック……例えば「エレベーターはどうなっているのか」といった部分まで、アニメでは表現されています。ゲームでは見られなかった、アニメならではの作り込まれた世界を味わっていただけたら嬉しいです。

 

【放送情報】
2025年10月11日(土)より放送中
TOKYO MX 毎週土曜 24:00~
BS11 毎週土曜 24:00~
とちぎテレビ 毎週土曜 24:00~
群馬テレビ 毎週土曜 24:00~
テレビ愛知 毎週土曜 25:45~
MBS 毎週土曜 26:08~
AT-X  毎週月曜 23:30~

【配信情報】
ABEMA・dアニメストアにて10月11日(土)より毎週土曜24:00~地上波同時配信
ほか、各配信プラットフォームにて10月14日より毎週火曜正午以降順次配信

※放送・配信日時は変更になる場合がございます

 

作品情報

グノーシア

あらすじ

物語の舞台は漂流する宇宙船。

“人間に化けて人間を襲う未知の敵”─── 「グノーシア」が船内に紛れこんだことを受けて、乗員たちは疑心暗鬼の中、毎日1人ずつ疑わしい者を投票で選び、コールドスリープさせることを決める。

グノーシアを全てコールドスリープさせることができれば人間の勝利。

逆にグノーシアを当てられなければ、乗員たちは襲われてしまう。

正しい選択が求められる中、なんと主人公・ユーリは、どのような選択をしても、最初の1日目にループする事態に。

はたして乗員たちは正しい選択をすることができるのか?

タイムリープに隠された秘密とは?

そして明らかになる、乗員たちの隠された素顔とは──?

わずかな時間を繰りかえす、一瞬にして永遠のような物語が、いま、幕を開ける。

──それでは、良い旅を。

キャスト

ユーリ:安済知佳
セツ:長谷川育美
SQ:鬼頭明里
ラキオ:七海ひろき
ジナ:瀬戸麻沙美
しげみち:関智一
ステラ:早見沙織
夕里子:悠木碧
コメット:佐倉綾音
シピ:中村悠一
ジョナス:津田健次郎
オトメ:花澤香菜
レムナン:大塚剛央
沙明:江口拓也

(C)Petit Depotto/Project D.Q.O.
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