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- 藤崎萌恵
- 大阪府在住のライター。小説、漫画、アニメ、映画など“好き”を追い続ける。

『名探偵コナン』では人間離れした能力を持つキャラクターが多数登場するとはいえ、作品の世界観としては限りなく現実寄り。ファンタジー要素を使えないという制約があるなかでの『名探偵プリキュア!』とのコラボですが、見事にプリキュアの変身シーンを披露しつつ、“歩美が憧れるプリキュア”として『名探偵コナン』の世界でイキイキと描かれました。
“現実にはいない”けど、現実と混ざりながら憧れる歩美の様子にはリアリティも。今回、TVの世界の遠い存在だけで終わらせず、実際にプリキュアとコナンたちを共演させるべく抜擢されたのが「怪盗キッド」。この粋な演出が、何重にも視聴者を楽しませてくれました。
歩美はプリキュアに憧れる子供たちの代弁者でもあり、「プリキュアー!がんばって〜‼︎」と応援。それに応える形でキッドがコナンに協力を求め、コナンとプリキュアのタッグ、コナンとキッドの共闘を同時に実現しています。
「さ コナン君! 一緒にハンニンダーを倒してマコトジュエルを取り戻すよ!」とキュアアンサー(怪盗キッド)から持ちかけられ、「はあ?」と怪訝な顔をするコナンでしたが、「いいから適当に合わせろ」と言われてすぐさま戦闘モードに。
「見て! 感じて! 謎を解く! 真実はいつも1つ! これが! 私達の!(俺達の!)アンサーだ!」「コナキュア! ダブル! フライング・スペクトル! ウィズサッカーボール‼︎」と息ピッタリな2人。トランプ銃とサッカーボールで、「いっけええ~!」と渾身の一撃で犯人を制圧しました。間近で見ていた歩美は、「本物のプリキュアに…会っちゃった!」と瞳を輝かせています。
歩美たちがTVでプリキュアを観ていたときに、本を読みながら「不思議なパワーで事件が解決するなら探偵なんていらない」と興味なさそうにしていたコナンですが、おそらくプリキュアの決め台詞をしっかりと記憶した上でアレンジしているあたり、さすがのコナン君といったところ。
コナンの正体は高校生探偵の工藤新一で、黒羽快斗とは顔や声がそっくりなのですが、劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』にて、2人の父親が実は兄弟であることも判明しています。つまりコナンとキッドは従兄弟同士というわけです。
キッドは「犯人にクオリティの低い変装で真似されて、著作の不正使用に関して注意しに来た。真似される側にも権利がある」とコナンに説明していますが、“子供の夢を守るために”コナンと協力しながらプリキュアとして演じきりました。Cパートには、密かにキュアアンサーのポーズや決め台詞の練習をする快斗の姿が。
怪盗キッドは基本的に原作エピソードや劇場版などで活躍していますが、今回『名探偵コナン』のアニメオリジナルエピソードに登場するという超レアなコラボが実現しました。
『名探偵コナン』と『名探偵プリキュア!』の大きな共通点は、探偵として推理していく物語であること。多くのキャラクター名の由来が推理小説の作者や登場人物であることも特徴的。さらに、両作品ともにアクションシーンも見せ場のひとつです。
『名探偵コナン』では、黒ずくめの組織によりAPTX4869という薬で高校生探偵・工藤新一の体が幼児化。『名探偵プリキュア!』では明智あんなが2027年から1999年にタイムスリップ。第1話で本来の状況を奪われてしまったところから物語が展開する点も共通しています。
強大な敵として『名探偵コナン』では黒ずくめの組織、『名探偵プリキュア!』では怪盗団ファントムという存在があり、それと同時に身近に起きる事件の謎を解いていく。周りの人に助けられながら、「組織の秘密を暴いて元の姿に戻る」「マコトジュエルを集めて元の世界に戻る」という強い意志を持って困難に立ち向かっています。
江戸川コナン=工藤新一の本質として特筆すべきは、「人が人を助ける理由に論理的な思考は存在しない」という言葉にあり、これは新一の幼馴染であり恋人の毛利 蘭にも共通していること。『名探偵プリキュア!』のあんなとみくるもまた、「困っている人がいたら助けたい」という信念を持ち続けている。そして、彼らには決して諦めない強さがあります。
このように『名探偵コナン』と『名探偵プリキュア!』には共通点が多く親和性があり、今回のコラボは『名探偵コナン』のファンが『名探偵プリキュア!』に、『名探偵プリキュア!』のファンが『名探偵コナン』に興味を持つきっかけにもなりました。
作中でコナンと灰原 哀に話しかけたあんなはキッドの変装だったのか、最後にキッドが飛んでいた場面に映し出されたのはどの世界線のあんななのか、SNSで続々と考察が投稿されるなど今もなお話題沸騰中。名探偵たちのスペシャルなコラボが再び実現するといいですね!
| 作品名 | 名探偵コナン |
|---|---|
| 放送形態 | TVアニメ |
| スケジュール | 1996年1月8日(月)~ 毎週土曜18:00 読売テレビ・日本テレビほか |
| キャスト | 江戸川コナン:高山みなみ 毛利小五郎:小山力也 毛利蘭:岡村明美 工藤新一:山口勝平 阿笠博士:緒方賢一 元太:高木渉 光彦:大谷育江 歩美:岩居由希子 灰原哀:林原めぐみ 服部平次:堀川りょう 遠山和葉:宮村優子 鈴木園子:松井菜桜子 京極真:檜山修之 世良真純:日髙のり子 工藤優作:田中秀幸 工藤有希子:島本須美 妃英理:高島雅羅 目暮警部:茶風林 高木刑事:高木渉 千葉和伸:千葉一伸 白鳥任三郎:井上和彦 佐藤美和子:湯屋敦子 ジン:堀之紀 ウォッカ:立木文彦 |
| スタッフ | 原作:青山剛昌 企画:諏訪道彦 チーフ・プロデューサー:松本拓也 石山桂一 プロデューサー:米倉功人 寺島清晃 アソシエイトプロデューサー:近藤秀峰 監督:山本泰一郎 音楽:大野克夫 キャラクター・デザイン:須藤昌朋 美術監督:東潤一 色彩設計:海鋒重信 撮影監督:小川隆久 音響監督:浦上靖夫 浦上慶子 編集:岡田輝満 ストーリー・エディター:飯岡順一 |
| 公開開始年&季節 | 1996冬アニメ |
| 作品名 | 名探偵プリキュア! |
|---|---|
| 放送形態 | TVアニメ |
| シリーズ | プリキュア |
| スケジュール | 2026年2月1日(日)~ テレビ朝日系にて |
| キャスト | 明智あんな/キュアアンサー:千賀光莉 小林みくる/キュアミスティック:本渡楓 森亜るるか/キュアアルカナ・シャドウ:東山奈央 ポチタン:加藤英美里 マシュタン:羊宮妃那 ジェット先輩:梶裕貴 ニジー:松岡禎丞 アゲセーヌ:大橋彩香 ゴウエモン:石川栄一 ウソノワール:日野聡 |
| スタッフ | シリーズディレクター:川崎弘二 シリーズ構成:村山功 キャラクターデザイン:矢野茜 美術デザイン:今井美紀 チーフ美術:濱野英次 色彩設計:竹澤聡 撮影監督:安西良行 音楽:深澤恵梨香 馬瀬みさき 制作:ABCテレビ ABCアニメーション ADKエモーションズ 東映アニメーション |
| 主題歌 | OP:「ハートにヒント!名探偵プリキュア!」石井あみ ED:「なぜ?謎?!ANSWER」熊田茜音&増井優花 |
| 公開開始年&季節 | 2026冬アニメ |
