3ページ目：『ダンダダン』オマージュ一覧＆元ネタ解説

邪視を除霊するために綾瀬家にやってきたロックバンド・HAYASiiと星子のこちらのやり取りは、吉本新喜劇の定番ギャグのひとつ。大阪の方は「お邪魔します」と言われると8割が「邪魔すんなら帰って」と返すとか返さないとか……？　星子もどことなく関西弁のようなイントネーションになっていましたね。

囃子系ロックバンド「HAYASii」｜第18話「家族になりました」

邪視を除霊するために綾瀬家にやってきたロックバンドは、ヴィジュアル系ロックバンド・X JAPANのオマージュだと言われています。姿だけでなく本話のために制作された楽曲「Hunting Soul」もX JAPANの楽曲「紅」にどことなく似たテイストとなっているためです。

また、本楽曲のギターを務めたマーティ・フリードマンさんはX JAPANとも親交のある著名なギタリスト。さらにボーカル・トシロウ役の声優・谷山紀章さんもX JAPANのメンバー・YOSHIKIさんと共演経験があり、まさに適役。X JAPANへの愛と尊敬が詰まったオマージュですね。

ミーコとムーコの「フゥー！」｜第18話「家族になりました」

オカルンをモモのアルバイト先に連行するミーコとムーコ。その際に2人が「フゥー！」と言いながら手を後頭部から上に出す動作をしていました。こちらは1970年代後半に人気を博したアイドル・ピンク・レディーの楽曲「UFO」の振り付けだと思われます。実はムーコは原作ではケイという名前。アニメ化にあたって名前が変更された理由はわかりませんが、ピンク・レディーのメンバーの愛称が「ミー」と「ケイ」なのでモチーフとなっていることは明らかですね。

音楽家たちの思念体｜第19話「なんかモヤモヤするじゃんよ」、第20話「がんばれオカルン」

オカルンとアイラの修行相手となった音楽家たちの肖像画から出てきた思念体。彼らにはバンベン、おとてつ、メガネ、ばばあ、もっさん、だいくとそれぞれ名前が付いていますが、見ての通り歴史に名を遺す音楽家たちがモチーフです。

ピアノを弾くバンベンはベートーヴェン、チェロを弾くおとてつは鉄道オタクとしても知られるドヴォルザーク、トランペットを吹くメガネはシューベルト、ヴァイオリンを弾くもっさんはモーツァルト、クラリネットを吹くばばあはバッハ、指揮をするだいくは世界的に知られる20世紀の指揮者・カラヤンがモデルと思われます。

作中でも彼らが作曲した楽曲が使われた他、「ガタンゴトン 6番線電車入りまーす」や「おとーさんおとーさん」といった台詞も実は彼らの楽曲や人柄にまつわる内容です。

なかでももっさんはひと際下品な台詞を吐いていますが、これも天才的な作曲家であったモーツァルトが実はかなり下品で下ネタが大好きだったという逸話が残っているためでしょう。天才と変人は紙一重という言葉が頭をよぎります……。

ルドリス｜第21話「家を建て直したい」

大破した綾瀬家を建て直すためシャコ星人が連れてきた友人・ルドリス。彼は建築のスペシャリストであり、彼の持つアイテム・ナノスキンを使ってあっという間に家を建て直すことに成功しました。ルドリスとナノスキンは、その独特の四角い形状から、ゲーム『Minecraft』をオマージュしたものだと思われます。

パッパカッパー！パッパー‼｜第21話「家を建て直したい」

建築のスペシャリスト・ルドリスのアイテム・ナノスキンを取り出した際、シャコ星人が口にした効果音で『ドラえもん』が頭をよぎった方はきっと多いはず。こちらの演出はアニメオリジナルなのですが、シャコ星人を演じているのは『ドラえもん』で骨川スネ夫役を演じている関智一さん。アニメ・声優ファンにはたまらない粋な演出ですね。

「この戦場で後に戻れば地獄におち～る～」｜第21話「家を建て直したい」

オカルンのクラスメイト・坂田金太が歌っていたこの曲は『機動戦士ガンダム』の挿入歌「シャアが来る」です。ロボットアニメ大好きな金太らしい選曲です。

冒頭の目覚まし時計のシーン｜第22話「モテる秘訣はなんだ」

物語冒頭の目覚まし時計のシーンは『機動戦士ガンダム』のOPアニメーションのオマージュです。オマージュ元のアニメーションは地球の右側から光が覗くスタートなのですが、本作では地球柄の目覚まし時計の右側から光が覗く演出になっていました。本話は全体を通して『機動戦士ガンダム』のオマージュが散りばめられており、ガンダムファンにはたまらない一話となっています。