人生観や死生観の戦いーーW主題歌「太陽が昇らない世界」、「残酷な夜に輝け」それぞれを歌うAimerさんとLiSAさんが『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』を観て感じたこと【ソロインタビュー】

アニメ『鬼滅の刃』シリーズの最新作『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』が始動。その第一章が2025年7月18日より劇場にて公開中です。

ついに鬼舞辻󠄀無惨との接触を果たすも、鬼の本拠地である無限城へ落とされた炭治郎たち。この無限城を舞台に、鬼たちとの決戦の火蓋が切られた。

アニメイトタイムズでは、W主題歌「太陽が昇らない世界」、「残酷な夜に輝け」それぞれを歌うAimerさんとLiSAさんにインタビュー。今回は本編をご覧になった感想や作品から受け取ったメッセージについて、お話を伺いました。

LiSAさんインタビュー：みんなが想いを背負って戦いに挑む

──本編をご覧になった率直な感想をお聞かせください。

LiSA：絵が素晴らしかったです。個人的には光が印象的で、無限城の灯りやキャラクターたちの目、木漏れ日などの細かい描写、美術というのでしょうか……率直にとても美しいと感じました。

──本編では様々な戦いが並行して繰り広げられています。「残酷な夜に輝け」は展開が多い曲とお話されていましたが、それも今作の展開に合わせて作られたのでしょうか。

LiSA：アニメ制作サイドからのオーダーを踏まえ、梶浦さんが組み立ててくださり、それを何度か調整を重ねられて、私が受け取った時は、総力戦で全員の心が交わるような、色々な面を含めて作られたんだなと。改めて、いちファンとしても凄まじい曲だなと感じました。作品に寄り添う曲として表現したところが大きかったです。

──アニメーションにおける音楽の力を改めて感じた作品でした。特に劇伴は場面に応じた音楽が使用されていました。

LiSA：劇伴を聴くと、これほど物語に寄り添う曲を作れるのかと感動します。色々なジャンルの音楽が流れるのに、どれも緊張感や感情を途切れさせない。これはすごいことですし、それぞれの音楽がバトンを渡しながら繋がっているんだと思います。

Aimerさんインタビュー：人生観や死生観の戦い

──本編をご覧になった感想をお聞かせください。

Aimer：原作へのリスペクトが随所に散りばめられていましたし、映像になる事により、物語の内容がさらに膨らんでいる部分もありました。

「無限城編」はまだ今作が第一章ですが、それでも大きな物語が展開される内容です。『鬼滅の刃』に触れていて、親しまれている方ほど劇場に足を運んでいただきたいと思いましたし、それだけの価値があるものに仕上がっていると感じました。

──アニメーションにおける音楽の力も改めて感じますよね。

Aimer：そうですよね。劇伴も総力をかけてキャラクターの感情を増幅させているように感じました。

『鬼滅の刃』には、時に味方・敵を問わず、感情移入できるキャラクターが多いですよね。「遊郭編」では、堕姫と妓夫太郎のバックボーンに心を打たれたので、その想いも「残響散歌」に乗せて歌っていたことを思い出しました。

──「太陽が昇らない世界」は全体的に鬼殺隊を奮い立たせるような印象を受けましたが、そこに鬼の気持ちも乗せているのでしょうか？

Aimer：楽曲の中で本編では使われていない部分があるのですが、＜もしあの日に戻れたら　知らないで生きていけたなら＞という箇所はこの曲の中でも異質なパートです。鬼殺隊が奮い立つ心情を描いたほかのパートと違って、この部分だけ心の弱さが垣間見えます。個人的にはその弱さは物語に関わるみんなに共通していることなんじゃないかなとも思いながら歌いました。

──「無限城編」に限らず、『鬼滅の刃』の中でお気に入りのキャラクターはいますか？

Aimer：どのキャラクターも好きなんですけど、中でも伊之助でしょうか。今後、みんなと同様に新しい一面を見せてくれることに期待しています。

──最後に、『鬼滅の刃』の魅力を改めてお聞かせください。

Aimer：鬼殺隊がいて、鬼がいて、戦いの中で炭治郎が強くなっていく構図は少年漫画としてはメジャーかもしれません。でもこの作品は物語が結実していくにつれて人生観であったり、死生観を考えさせられるんですよね。鬼たちについても、鬼殺隊との対比を吾峠先生が巧みに描いているように感じます。私はそれぞれのキャラクターのエピソードに触れて、「じゃあ、私たちはなんのために生きているのだろう」「なにを大切に生きているのだろう」と問いかけられている気分でした。「無限城編」はその問いがより強くなっている気がしますし、そこが面白さに繋がっていると思います。

　
[インタビュー／MoA]

インタビューバックナンバー

花江夏樹

鬼頭明里

下野紘

松岡禎丞

櫻井孝宏

早見沙織

石田彰

Aimer＆LiSA【対談】

Aimer＆LiSA【ソロ】

『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』作品情報

あらすじ

鬼となった妹・禰󠄀豆子を人間に戻すため鬼狩りの組織《鬼殺隊》に入った竈門炭治郎。
入隊後、仲間である我妻善逸、嘴平伊之助と共に様々な鬼と戦い、成長しながら友情や絆を深めていく。
そして炭治郎は《鬼殺隊》最高位の剣士である《柱》と共に戦い、
「無限列車」では炎柱・煉󠄁獄杏寿郎、「遊郭」では音柱・宇髄天元、
「刀鍛冶の里」では、霞柱・時透無一郎、恋柱・甘露寺蜜璃と共に激闘を繰り広げていった。
その後、来たる鬼との決戦に備えて、隊士たちと共に《柱》による合同強化訓練《柱稽古》に挑んでいる最中、
《鬼殺隊》の本部である産屋敷邸に現れた鬼舞辻󠄀無惨。お館様の危機に駆けつけた《柱》たちと炭治郎であったが、
無惨の手によって謎の空間へと落とされてしまう。

炭治郎たちが落下した先、それは鬼の根城≪無限城≫―
”鬼殺隊”と”鬼”の最終決戦の火蓋が切って落とされる。

キャスト

竈門炭治郎：花江夏樹
竈門禰豆子：鬼頭明里
我妻善逸：下野紘
嘴平伊之助：松岡禎丞
栗花落カナヲ：上田麗奈
不死川玄弥：岡本信彦
冨岡義勇：櫻井孝宏
宇髄天元：小西克幸
時透無一郎：河西健吾
胡蝶しのぶ：早見沙織
甘露寺蜜璃：花澤香菜
伊黒小芭内：鈴村健一
不死川実弥：関智一
悲鳴嶼行冥：杉田智和

猗窩座（上弦の参）：石田彰
童磨（上弦の弐）：宮野真守
獪岳：細谷佳正
慶蔵：中村悠一
恋雪：Lynn

(C)吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable

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